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本編
第6話 俺様のダンジョンツアーと新しい遊び
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夕日が差し込むハンターギルドのホール。
床の上を銀色のリングがコロコロと転がっていく。俺様はリングに狙いを定めてお尻をふりふり。
次の瞬間シュタ! と飛び出してパシッと捕まえる。
捕まえたリングを前足でコロンと転がして、爪の先で引っ掻けて臭いをかぐ。
そして、収納画面を出して、リングをぽいっと投げ入れる。
次は、ちょっと高めの位置で収納からリングを取り出す。リングが落ちてくる。床で跳ねてコロコロコロコロと転がる。
ダダダダッと追いかけて、ハシッと捕まえて、ぺしっと投げる。
リングが転がる。
また、追いかけて、捕まえて、爪で引っ掻けて収納する。
これが俺様の新しい遊びだ。
毎日やるから、銀色のリングは傷だらけ。
ホールの床を走り回って遊んでいると、そのうちに茶色の女の人がやってくる。
「みーちゃん、そろそろ 皆さんが帰ってくる時間よ」
これくらいの時間になると臭い人達が狩りから帰ってくる。また騒がしくなるから俺様は逃げるぞ。
リングを収納すると、ハンターギルドの入り口に行く。
入り口の上には、少し突き出た日差しのような屋根がある。そこへ寝そべって、帰ってくる臭い人達を上から観察する。
今日は美味そうな獲物をもってる人は居なかった。だから、ごはんは魚の干物にしようかな。あれは受付の後ろの棚に置いてあるけど箱に入ってるから、誰かに出してもらわないとダメなんだ。
混みあってる受付の机の上に飛び乗ると、茶色の女の人と話していた臭い人達が話しかけてくる。
「やあ、みーちゃん」
俺様は無視して机の上を横切ると奥へ飛び降りる。
棚に置いてある干物の箱まで行ってカリカリと爪で引っ掻く。
「にゃ~ぅ」
干物くれー。干物くれ~
受付の机から、忙しそうな茶色の女の人が奥に向かって
「ナリン! みーちゃんに魚の干物を出してあげて。手がはせないのよ」
「はぁーぃ」と、赤毛の女の子がパタパタ来て、箱から干物を1枚出してくれるから、俺様は咥えて持ち上げる。
「みーちゃん、リングみたいに収納に入れておいたらぁ?」
そうか、なるほど。その使い方は想像もしてなかったぞ。斬新だ!
さっそく試してみよう。干物をポイとほりこむ。
赤毛の女の子が次々に干物を出してくるのでポイポイとほりこむ。5枚ほど収納したところで、
「ナリン、次は、この書類を奥に。集計しておいて。こっちは2階へ、通信文書だから汚さないでよ?」
「はぁ~~ぃ」
赤毛の女の子が行ってしまったから、俺様は受付の机の下に行く。ここが1番落ち着くからな。
さて? 干物は何処にいった? そっか収納に入れたんだっけ。
1枚取り出す。ぽてっと干物が落ちてくる。
パシッと飛び付く。いただきまーす。
干物は動かないのがちょっと残念だな。動いているのを捕まえて食べたらもっと旨いだろうけどな。
魚の干物を食べ終わったら受付の机の上に上がる。茶色の女の人と臭い人達が何か話していたから、気にせずにど真ん中に座る。机の上で毛繕いをしていると、赤毛の女の子がテテテとやって来た。
「せんぱーい、おじいちゃんが呼んでましたぁ」
茶色の女の人が「おじいちゃんじゃなくてギルドマスターでしょ!」と言ったら、「先輩もじじぃって言ってるじゃないですかぁ」と返すのがいつものパターンみたいだな。
顔を洗って背中を舐めて胸元も舐めて後ろ足を舐めて。
「じゃあ、いきましょうか、みーちゃん」
あれ? 俺様は呼ばれてないけどな? また何かやらされるのか?
床の上を銀色のリングがコロコロと転がっていく。俺様はリングに狙いを定めてお尻をふりふり。
次の瞬間シュタ! と飛び出してパシッと捕まえる。
捕まえたリングを前足でコロンと転がして、爪の先で引っ掻けて臭いをかぐ。
そして、収納画面を出して、リングをぽいっと投げ入れる。
次は、ちょっと高めの位置で収納からリングを取り出す。リングが落ちてくる。床で跳ねてコロコロコロコロと転がる。
ダダダダッと追いかけて、ハシッと捕まえて、ぺしっと投げる。
リングが転がる。
また、追いかけて、捕まえて、爪で引っ掻けて収納する。
これが俺様の新しい遊びだ。
毎日やるから、銀色のリングは傷だらけ。
ホールの床を走り回って遊んでいると、そのうちに茶色の女の人がやってくる。
「みーちゃん、そろそろ 皆さんが帰ってくる時間よ」
これくらいの時間になると臭い人達が狩りから帰ってくる。また騒がしくなるから俺様は逃げるぞ。
リングを収納すると、ハンターギルドの入り口に行く。
入り口の上には、少し突き出た日差しのような屋根がある。そこへ寝そべって、帰ってくる臭い人達を上から観察する。
今日は美味そうな獲物をもってる人は居なかった。だから、ごはんは魚の干物にしようかな。あれは受付の後ろの棚に置いてあるけど箱に入ってるから、誰かに出してもらわないとダメなんだ。
混みあってる受付の机の上に飛び乗ると、茶色の女の人と話していた臭い人達が話しかけてくる。
「やあ、みーちゃん」
俺様は無視して机の上を横切ると奥へ飛び降りる。
棚に置いてある干物の箱まで行ってカリカリと爪で引っ掻く。
「にゃ~ぅ」
干物くれー。干物くれ~
受付の机から、忙しそうな茶色の女の人が奥に向かって
「ナリン! みーちゃんに魚の干物を出してあげて。手がはせないのよ」
「はぁーぃ」と、赤毛の女の子がパタパタ来て、箱から干物を1枚出してくれるから、俺様は咥えて持ち上げる。
「みーちゃん、リングみたいに収納に入れておいたらぁ?」
そうか、なるほど。その使い方は想像もしてなかったぞ。斬新だ!
さっそく試してみよう。干物をポイとほりこむ。
赤毛の女の子が次々に干物を出してくるのでポイポイとほりこむ。5枚ほど収納したところで、
「ナリン、次は、この書類を奥に。集計しておいて。こっちは2階へ、通信文書だから汚さないでよ?」
「はぁ~~ぃ」
赤毛の女の子が行ってしまったから、俺様は受付の机の下に行く。ここが1番落ち着くからな。
さて? 干物は何処にいった? そっか収納に入れたんだっけ。
1枚取り出す。ぽてっと干物が落ちてくる。
パシッと飛び付く。いただきまーす。
干物は動かないのがちょっと残念だな。動いているのを捕まえて食べたらもっと旨いだろうけどな。
魚の干物を食べ終わったら受付の机の上に上がる。茶色の女の人と臭い人達が何か話していたから、気にせずにど真ん中に座る。机の上で毛繕いをしていると、赤毛の女の子がテテテとやって来た。
「せんぱーい、おじいちゃんが呼んでましたぁ」
茶色の女の人が「おじいちゃんじゃなくてギルドマスターでしょ!」と言ったら、「先輩もじじぃって言ってるじゃないですかぁ」と返すのがいつものパターンみたいだな。
顔を洗って背中を舐めて胸元も舐めて後ろ足を舐めて。
「じゃあ、いきましょうか、みーちゃん」
あれ? 俺様は呼ばれてないけどな? また何かやらされるのか?
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