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第4話 爆乳!激怒!借家改造

第4-4話 DT告白タ~イム 

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○ 告白タイム
「さて、風呂に入る前に話をしておこうか。今日は三度の食事の時もあまり会話がはずんでなかったからのう、風呂場では楽しく話したいものじゃ。」さすが最年長。空気をつくりますね。
「まあ、わしが言うのも何じゃが、まずは家の決まりじゃ」なんですか、私の頭を覗いて知識を仕入れましたね?あなた集団行動したことないでしょう。特に家庭的なやつは特に。
「うるさいわ。本当はおぬしがやるべきことじゃが、おぬしが主導してしまうと、従わざるをえんであろう。しかも何でもできる奴じゃから、「おまえたち何もしなくて良いよー」とか言い出すに決まっておろう。」
「それは言い過ぎです。でも三人で暮らしていた時は、お二人とも何もしないので、実際その通りだったじゃないですか。」
「まあ、わしのことを客として扱ってくれたのじゃろうが、ここではわしも一応仲間になったのでな。その辺はちゃんとしたいのじゃ。おぬしならメアと一緒になって、家のことなら何でもしそうじゃしな。」
「別にそれはそれでいいじゃないですか。いつもやっていることですし、量が増えてもやることはたいした変わらないんですよ。こういうのは」
「いいわけないじゃろう。おぬし、あの時はわしの下着まで洗っていたじゃろう」
 モーラの一言に、場の空気が一瞬にして冷えました。私とモーラを交互に見る皆さんの目が冷たい。
「え?だめなんですか?」私の中の常識がひっくり返った気がしましたけど。皆さん互いに見合って恥ずかしそうにしているところを見ると、なんか私が非常識だったみたいです。
「当たり前じゃ。てっきりアンジーがしているものと思っていたら、おぬしが洗っておったそうじゃないか。わしも一応女じゃ。その辺はさすがに恥ずかしいわ。」
「あの時は、私が代わりにやっていたと思ったんですよね。だったら誰がやっても同じじゃないですか」
 アンジーがなぜか熱弁を振るっています。そりゃあ自分もやってもらっていましたからね。でも、叫ぶたびにみんなの冷たい視線が突き刺さっていますよアンジー。
「だからそれに慣れてしまうのが恐いのじゃ。おぬしが突然いなくなったときに・・・いや、みんながそれぞれ別の道に進んでいった時にわしはこの世界で何もできなくなるのじゃ。」
「そう思っていただけるのなら手伝ってもらいます。」メアが微笑んでそう言いました。そして立ち上がってこの話を続けるようです。
「とりあえず皆さんには朝昼晩3食の炊事。それから洗濯を手伝ってもらいます。そのローテーションは私が決めます。もちろん出かける予定があれば調整もします。」メアは、メイド長みたいなセリフになっていますよ。
「掃除は自分の部屋は自分でしてくださいね。やり方は教えますので。」
「洗濯は週に1回程度。シーツ交換とタオル交換をします。」
「洗濯が多すぎないか?」モーラが反論する。
「本当なら毎日掃除をして、毎日シーツ・下着交換して洗濯するのが普通ですが、ここを出て行く時に旅の荷物がふえてしまいます。そうなると一部はここに捨てていくことになりますから、最低限持って行ける分を使って生活していきます。」全員がシーンと聞き入っている。まるでお母さんにしつけられる子ども達のようです。
「あと、個室が手に入ると物が増えます。旅に出るときに邪魔になりますので荷物は小さな箱1個を目処にしておいてください。」
「あとは、家で暮らすときの心構えの決まり事ですね。」そこでメアが座った。
「では、昨日から皆さんの会話が沈んでいる話題に移りましょう。はあ」いいだしっぺのアンジーがため息をついています。
 もっとも誰も口火は切らないでしょうねえ。こういうときは先に話をした方が楽なんですよ。話の内容の軽重・浅深が決まるのですから。たまに見当違いにヤバい方向になる場合もありますが。
「私から・・・私の事情を含めて話しますね。」アンジーが沈黙を破る。
「これまでに何回か聞いているかも知れませんけどエルフィがいるので改めて。私は人では無く天使です。元は光です。そのままでは何もできないので人の形を取っていますが、力を限定していて、姿を保つので精一杯です。」
アンジーが両手を広げてやれやれという仕草をしています。そして続けます。
「そんな時にこの人に拾われました。いえ、私から近づいたので拾わせたというのが正しいのですけどね。私に何の警戒心も無く受け入れて、共に生活をしてくれています。まったくお人好しですね。」そう言って私をじっと見つめています。そして、視線をはずさずさらに続けます。
「さらに私があそこの村に来た原因である別の転生者を一緒に探しに行くとまで言ってくれて、危険を顧みずにここまで来ています。まったく超がつく程のお人好しですね。」その言葉とは裏腹な目をしています。
「あのまま二人で暮らしていれば危険な目にも遭わないというのに。もしこの旅のせいで死んでしまったら私は恩も返せません」そこで一息ついて、みんなの方に視線を変える。
「なので、この人の隣を歩いてくれる人は私が認めた人しか許したくありません。これまでと同じように普通の家族として生活していきましょう。以上です。」
「アンジー、おぬし自身がその認めた人になる可能性はないのか?」モーラがニヤニヤしながら言った。
「私は天使ですし。目的もありますし、今のところは様子見でいいというか、誰かのものにならなければいいな~とか。あーでもでも、私を求めてくれればそれはそれでOKですけど~」いや、どうしてそこでそういう風になりますか。さっきまでの威厳はどうしましたか。そしてくねくねしない。気持ち悪いです。
「ああ、わかった。とりあえず現状は何もしないし、なにもさせないということじゃな。」アンジーは、くねくねするのをぱっとやめてうなずく。
「ではわしじゃ。エルフィにはあえて教えていなかったが、わしはドラゴンじゃ」
 エルフィがモーラを凝視して手が震え出す。目が泳ぎだした。いや、これまで話題にしてたはずですし、魔法を使っているところも見ていますよねえ。
「わしはドラゴンの中でも若輩でかつほぼ末端のドラゴンでな、ある小さい地域を縄張りとするドラゴンじゃ。しかもこのような形で人間化していて、能力は十分に使えん。しかもこの者に隷属させられているのじゃ。」
 エルフィさんびっくりして私を見ないでください。その隷属契約の時の顛末をあとから聞かせたいくらいです。
「で、まあ、わしもこれを縁と思うて旅に同行しておるということじゃ。じゃから、まあ、こやつとねんごろになることはないと思うが・・・」
「シチュエーションがそろえばまあ、あるかもしれん」さっきのアンジーみたいに、何で態度が変わっているのですか。何で顔を赤くしてうつむいているんですか。というか私もアンジーも目を見開いて顎が落ちかけていますよ。どうしたんですかモーラ。
「これまで生きてきて、人間や生物の滅亡を見てきたが、その時は何も思わなんだ。だがこやつと話すうちにまあ、人間というか世界に興味がわいてきてのう。それだけじゃ。だから、おぬしと誰がどうなろうとそれは一向にかまわん。まあわしのようなロリばばあでは対象でもないじゃろうしな。」それはそうですけど。ええーっ
「ラ、ライバル増えた。」アンジーが椅子に座ってのけぞって泡を吹いています。大丈夫でしょうか。
「じゃあ次は僕が。僕は皆様みたいに何もできません。ただの人間です。」いや、ユーリ。君が正常ですよ。この人達が異常なんです。
「私はあるじ様とモーラさんアンジーさんに言い含められ、もといだまされ、違った、助けられてこの場にいます。やっと普通の女の子として生活ができて満足しています。ですから、このままずっと皆さんと一緒に暮らして家族で居続けたいと思っています。」
「でも、もう一つ不思議な感情もあります。これはたぶん嫉妬なんだと思います。誰かがあるじ様と一緒に楽しそうにしていると気になります。誰かがあるじ様にベタベタするとイライラします。この感情は、きっとそうなんでしょう。」
「多分、この感情の矛盾が解決できる時に私の気持ちも決まるのだと思いますので、その時までは、一緒に暮らしたいです。」
「あと、もうひとつだけ。あるじ様を誰にも渡したくないとも思っています。それは、自分だけのものにしたいということではないのです。ただそばにいて欲しいと思っています。」
「ならば、おまえのあるじ様が元の世界に戻ってしまったらどうする。」モーラも意地が悪いですねえ。
「一緒について行きます。突然消えたなら探して追いかけます。」
「ふむ。慕われたものじゃのう。」
「まあ、立ち位置があこがれのおじいちゃんですからねえ」
「違います。あの時は照れくさくてつい言ってしまいましたが、胸で寝られて。いや、興奮してほとんど眠れなかったんですが幸せでした。」
「なるほどのう」
「あんた不謹慎ね。今モテ期とか頭をよぎらなかった?」アンジーがじろりと私を見ました。もう慣れましたよ。ええ、
「いや、実感がありませんでして。」
「ほれ、順番から言ってもおぬしじゃろう。」モーラがメアに目で合図をする。メアはうなずいて
「私はホムンクルスですから。ご主人様は絶対です。」どうして言い切るんですか。文章になっていませんよ。
「ほう、どう絶対なのじゃ」
「すべてにおいて絶対です。そして私が絶対守りそして、絶対手に入れるべきお方です。」
「どんな手を使っても?」アンジーも首をかしげる。
「はいどんな手を使ってもです。」言い切りましたか~それも文章が変ですよ~
「まあそんなものじゃろう。なんせ生娘らしいからな」モーラそれも意味がつながってませんよ。
「ホムンクルスで生娘とかねえ」なんでアンジーがため息をつきますか。
「それで、元の世界まで追っていくのか?」
「いえ、残念ながら自分には無理です。」
「ずいぶんあっさりじゃのう。」
「私はその時のご主人様の最後の言いつけを守り続けることになります。残念ながら私から追いかけることは指示されていません。ですから、ご主人様から一緒についてこいと命令されれば万難を排してついて行きます。」
「難儀なやつじゃ。」
「はい、自分ではどうにもできないと思います。誰かを守れと言われていればそのようにします。また、何も命令が無ければ追いかけるかも知れませんが。今はまだそこまでのことはわかりません。」
「ほれ、最後じゃ新参者。これだけの逸話を聞いて目を白黒しているじゃろうから、今話せることだけでもよい。」
「とりあえず旦那様にいろいろ質問したいのですが良いですか?」エルフィが私をじっと見て言いました。おや、語尾が伸びませんねえ。真面目モードなのですか?
「答えられることなら」
「あなたはいったい何者ですか?」おや、この前の幽霊騒動の時にモーラが話していたのではないのですか?
「おぬしの事は、記憶を無くした哀れな魔法使いとしか伝えておらん。わしのことも同じで土使いの魔法使いと言っておったからなあ。ほれ、答えてやれ」
「はあ、私は1年前くらいにこの世界にやってきた転生者です。「転生前の記憶をなくした哀れな」が前の方につきますが。」
「情けないも追加で」アンジーさんそれは言いっこなしです。
「有り余る魔法力があるのに生活お役立ち知識しか無い残念な・・・とかも付け加えなければならんのう」そうですよ。そんなの当たり前じゃないですか。記憶はないが知識はあるんですよ。おもに生活便利手帳みたいな知識ですけどね。
「これだけの美女とお風呂に入っても反応しない不能者かもしれません」メアさん。確かにEDなのかもしれません。心は興奮するのですが・・・一応我慢しているんですからそれは言わないで。
「でも、戦っている時の姿は格好良かったですし。実際、強い方ですよ。」ああ、ユーリ、君だけがわかってくれている。
「なるほど、旦那様の魔法力の多さの理由もみなさんとの大体の力関係はわかりました。」
 エルフィは目をつぶり、息を整えてから目を開き決意をこめて話し始めた。
「私はハイエルフです。弓を得意としていて回復魔法が使えます。」いや、本当に真面目に話していますね。
「なんじゃと。なぜこのようなところにハイエルフがおる。」モーラがびっくりしています。
「本当はこんなところにいてはいけないのですが逃げちゃいました。」茶化した言い方はしていますが、顔は真面目ですね。
「なんでまた。ハイエルフと言えばエルフの中でもさらに抜きん出て魔力量が多くなければ呼ばれない名誉ある称号ではないか。」
「そうなのですが、モーラさんと同じように、今では私の他にもたくさんいるのです。そして、ここに来る少し前に族長から私たちハイエルフ全員に勇者を探すように命が下りました。」
「ほう、今どき勇者とな。何があったんじゃ。」
「災いが起きると予言があったそうです。どんな災いかもわからず、いつ起こるかもわからないが、起きることは間違いないので、起きたときのために探してこいと言われました。」
「そして、勇者を見つけたら婿にするつもりでとりあえず連れてこいと言われました。相手の意向は問わないからと。でも、里のために勇者を探して無理矢理婿にするなんて嫌だったので逃げました。」
「うむ、里もどう言う意図なんじゃろうなあ。しかし、おぬしのやっていることの意味がわからんわ。無理矢理勇者を婿にするのは嫌なのに、こやつは婿にしたいとか一貫性がなかろう。こやつが勇者じゃないからいいと言う事なのか?」
「里を出された時は、里に帰りたくなかったので、適当な魔法使いを見つけて、勇者候補見つけましたー、能力的にダメダメー、じゃあ婿も無理だねー、婚約破棄だ帰ってもらえー、でも私はこの人について行きますー、好きにしろー、わーい。という計画でした。」
「なるほど。そうやって合法的に里から逃げられればよかったということですね」メアがうなずいている。
「でもハイエルフがそんな理由で里から出してもらえるものなのかしらねえ。そもそも勇者候補を見つけることが難しいし、さらにあなた好みの人を見つけなければならないってことでしょう?難易度高すぎないかしら」アンジーもツッコミを入れています。
「冒険者をやっていれば勇者候補にすぐ会えるかなと思っていましたが、引っ込み思案がたたって、冒険者パーティーになじめなかったり、パーティーから追い出されたり、色々やっているうちに今回の幽霊騒動になってしまいました。我ながら自分の考えの甘さ、ダメダメさにがっかりです。」そこで肩を落とすエルフィ。さらに続けます。
「でも出会ってしまったんです。運命の人に」私を見て目をキラキラさせないでください。
「一目惚れだったんです。その少し枯れ気味のさえない風貌とか、覇気のなさそうなその目とか卑屈そうなシニカルな笑いとか全部。つ・ぼ、だったんです。」あなたのツボがよくわかりませんが、ディスられているとしか私には聞こえませんよ。何ですか枯れてるって。失礼ですね。
「なるほどのう。それで隷属か。」
「おっしゃるとおりです。モーラ様からの簡単な事情説明を聞いて、魔力量は膨大なのに生活便利グッズしか作られない戦闘力皆無の魔法使いだと言われ、皆さんの関係が家族みたいな感じでどうも皆さん一歩引いた感じでしたので、ここは事情を何も知らない私がかっさらうのがベストかと思いまして。
 特に最初に見せてもらった魔法解析のスキルがすごいじゃないですか。手を握られてじっと私にかけられた魔法を解析する姿にもうメロメロですよ。ハアハア」ハアハア言って恍惚とした目でいっちゃいましたよ。このエルフ。
「ああ、変態エロフだったか」あきれた顔でモーラがため息をついた。その言葉にエルフィは、真面目な顔になり、少し悲しい顔で話し始めた。
「私は、里に帰りたくありません。だからと言って里を捨てられもしません。一族の中でも私は異端です。人の血が混じったハーフクォーターです。
 今でこそ魔法使いとエルフのハーフが優秀なハイエルフになることがわかって、もてはやされるようになりましたが、私の幼少期は混血は忌み嫌われていて、私は生まれた時からエルフ達からもハイエルフ達からもいじめられていました。それでも里の長とかには都合の良い時だけはお前はハイエルフだからと何かと面倒ごとを押しつけてきて、今回も辺境に無一文で放り出されたのです。たぶん私には何も期待していないはずのでこれでもいいかなと。」
「そうか、嫌な話をさせたのう。」
「それに、先ほどのアンジーさんの話では、他にもこちらに来た転生者がいるんですよね?そちらがきっと本命の勇者さんなんですよ。だから私はお役御免で良いのです。」
「大体事情はわかった。それで、これからどうするのじゃ」
「え?あの手この手で籠絡して。旦那様を私のものに・・・」
「どこで線引きするのか聞いているのじゃ!わかるな!」モーラがドラゴン目線でひと睨みですね。
「は、はい。静かにしています。」エルフィはびびっています。きっと視線の奥にドラゴンの目が見えたのでしょう。どうなんでしょうか?私には見えましたけど。
「よろしい。さて、大体の本音も聞けたし。おぬしはどうするのじゃ。」全員の視線が突き刺さる。ああ、快感とか思わないですよ。
「ぶっ」モーラとアンジーが噴き出す。ふふ、受けてくれてありがとうございます。
『逆手に取りよったか、やるな』傍らでアンジーが頭を抱えている。もちろん周囲の人は吹き出したアンジーを見てポカーンとしています。
「さて、ご指名ですので落語を一席」
「我々にわかる冗談を言え。落語とか意味わからんわ」
「そうですね。こんな具合に私は他の世界から来ました。でも記憶が無いんです。全く消されているわけでは無く、制限を掛けられている感じですね。どんな理由で連れてこられたのか、単なる気まぐれで連れてこられたのかわかりません。私としては記憶が戻った段階で今後のことを考えたいのですが、記憶が戻ると同時にそれまでの記憶が思い出せなくなる可能性があるという知識もあります。なので、記憶が戻らなくてもこの世界で皆さんとともにつつましく暮らしていきたいというのが私の本音ですね。」
「ほほう、野望もないと」
「元の性格もこんな感じだと思うので野望なんか持つはずないじゃないですか。大丈夫じゃないかなと思います。」
「なるほど。惚れられて迫られたらどうするんじゃ。」
「きっと誰かが止めてくれると信じていますよ。」
「なんじゃそりゃあ。」
「だいたい一人になれるのはトイレの時くらいで、大概誰かと一緒にいますので」
「あの家で暮らしておった時には、アンジーと2人きりだったろう」
「お風呂に入ってこられた時は慌てましたが、あとは慣れですね。そう親子のスキンシップですよ」
「スキンシップとな?どこを触ったのじゃ」これこれモーラ。エロじじいになってますよ。
「背中洗ってもらって、頭を洗ってあげたくらいですよ。」
「あの頃は良かったー。誰もライバルがいなかったから。あせりもないし」
「なるほど、わしが一緒に暮らしてからもそうじゃったな」
「どっちも体型が幼女ですからねえ。ほとんど自分の子ども感覚でしたね。」
「いいなー」何をつぶやきますか。ユーリいつでも背中洗ってあげますよ。
「ちゃんと声にださんか。」
「ユーリ、良い子にしていたら頭洗ってあげますよー」
「んー子ども扱いはなんかヤダ」あら、拒まれてしまいました。娘が一人増えてうれしいなという下心が見透かされましたか。
「さて、話を戻しますね。」
「昨日モーラが話したとおり、誘惑したければしてもいいですけど、私は基本拒みます。拒まれたらそこで終わりということで良いですか。」一同うなずく
「あと、周りの人がそれを邪魔するのもありという事で良いですか」一同うなずく
「おぬしが同意したらどうするのじゃ。」
「そういうときは、たいてい邪魔が入らないものです。そうですね。」一同うなずく。
「では、おぬしの処遇はそういう取扱いで」一同うなずく
「あと、できるだけ風呂と食事は一緒にということはどうじゃ。」一同激しくうなずく。
「じゃあこれで話は終わり。風呂じゃ。すぐわかせるのか?」
「ええ、今回は24時間風呂ですよ。常にわいています。」
「なんじゃと。いつでも入れる?」
「そうですよ。水は定期的に交換しますよ。そうしないと不潔なので。」
「噴水・・シャワーは使えるのか。」
「そっちはずーっと使えます。もちろん熱いお湯が出ます。」
「もう死んでもいい。」アンジーが身もだえしています。そんなにうれしいですか?あなた光ですよね。
「いや死んだら使えませんよ」メアさんが突っ込んでくれました。
 そうして入浴タイムです。ここはお風呂場です。浴場です。欲情しますか?
「かこーん」という効果音を私は声に出してみました。あ、でも、この効果音は銭湯じゃないと使わないんですけどね。うちの風呂はそこそこに広いのでつい。
 湯船は少し大きくしました。ちょときつめですが全員で入れます。やっぱり大きくすれば良かったでしょうか。
「幸せじゃのう」モーラは本当に幸せそうだ。
「なんであなたは恥ずかしがっているの?」エルフィに冷たく言うアンジー。
「あ、あなたたちがおかしいのです。みんなで旦那様が好きって言った後にその好きな男と一緒に入っているのに恥ずかしくないんですか?」真っ赤な顔をしてエルフィは言いました。はい、私もエルフィの言うことは正しいと思いますよ。
「あー、まあその前に家族だしね。」ちょっと照れながらアンジーさん
「そうじゃのう。家族だしのう」視線を上に向けてモーラさん
「エルフィだまされてはいけません。この2人幼女の姿はしておりますが、元はドラゴンと天使。実態は違うのです。だから割と普通にしていられるのです。」メアがさらっと指摘する。
「ち、よけいな事を」モーラ、顔がおっさんですよ。
「でも、結局相思相愛になって、これと2人で風呂に入ったら当然見せ合うわけじゃない?だったら慣れておいた方がいいわよ。」アンジー、その論理は破綻していると思いますが。
「しれっとうそぶかないでください。恥じらいは大事です。」私が言う事ではありませんが。
「うちの家族はこれがルールと納得せい。」
「はい・・・」
 しかし、一度割り切ってしまうと大胆なのは女性の方ですね。私はちょっとドキドキしていますが、なにやら大事なところに煙がかかってぼやけています。元の世界の風習なんでしょうか。

Appendix 4-6
 あら、久しぶりねえ。何か面白いことでも頼んでくるのかしら? 転生者? 子どもを養って、 家族を増やしているの?それは珍しいわねえ。覚醒の具合を見たいのね。でも、私と同格の魔法使いなら殺してしまうかもしれないわよ。それでもいいのかしら。なら受けるわ。戦っている間に楽しくなってきたら殺さないでいられないもの。そもそも弱すぎたら一撃だし。
 え?そんな田舎にいるの。じゃあこれからすぐに向かうわ。戦うする気にするのが問題なのね。そうねえ。人質を取って脅して戦わざるを得なくするのが効率的でいいわねえ。その事で覚醒してくれるかも。まあ、面白そうだし。
 


続く

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