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第29話 冬
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あれから何日か経った。
エルフたちと一緒に冬備えをしていた。
木の実や山菜、そして肉を集める。
採取と狩りで分かれて多くの村エルフたちが出かける。
俺もここに住んでいるわけなので手伝いをするのだが……
知識がないのでどれが食用かも分からないし、狩りはなんも出来ない。
なので、罠を作っていた。
ここのエルフたちは罠を使うことはなく珍しい事だったのかめちゃくちゃ見られながら設置することになった。
掛かる日もあればない日もあるのであまり期待されてないのかと思っていたが、結構喜ばれた。
何もしてないのに獲物が取れるというのが良かったのかもしれない。
とりあえず小動物用の罠を何個か設置しておく。
魔法の訓練だが、かなり難航している。
正直、どれが魔力なのかさっぱり分からない。
集中してやっているのだが……
気分を変えて散歩とかしながら確かめてみたけど分からなかった。
もしかして、魔力がないのでは?と思い、アイシャに聞いたが
「いや、カイは確かに魔力を感じる。魔力を抑えて無いように感じさせることは出来るがしてないだろう?もしかしたら勝手に魔力に蓋をしているのかもしれない」
と言われた。
魔力を封じることはしてないはずだ。
つまり、その蓋を取れれば魔法が使えるわけだ。
よし、とにかく頑張ろう。
数ヶ月後。
季節は冬。とても寒く、この世界にも雪が降る。
そこまで雪が積もることはないが、毎日雪が降るので雪掻きをしていない森の方はかなり積もっている。
その間、エルフたちは道具の手入れや籠など日用品を作ったり、子供たちに狩りの指導とかもしているようだ。
ちなみに、スーツを来ていたがもうボロボロになっていたので衣服を貰った。
なんの毛皮か分からないが、とても着心地がいいコートを着ている。
そんな中、魔法を覚えるために日々訓練をしている。
未だに魔力は分からないが。
「なぁ、カイ。まだわからないのか?」
「いや……本当に分からない……」
「うーん、あれこれ修行っぽいことはしたもんなぁ」
「あぁ、こんな寒さの中で滝修行した時は本当に死ぬかと思ったぞ……」
「ご、ごめん……」
「まぁあれぐらいの刺激がないと感じ取れなそうだもんなぁ」
「ふむ、刺激ね……」
そういってアイシャは黙り考え込む。
「そうだわ、いい刺激方法があるわ」
「滝修行以外で頼む」
「ご、ごめんって!!でももしかしたら手助けになるかも」
そう言ってアイシャとともに村の外へでた。
「この子はレイン。魔法が得意な子よ」
「……よろしく」
「カイだ、よろしく。で、アイシャ。何するんだ?」
「ふふっ、ずばり。魔法を覚えてもらうのよ!!」
「いやいや、魔力が分からないから魔法が使えないんだろ?」
「確かに自分で魔力を感じ取るのは無理だったわ。なら、体で覚えてもらうわ」
「か、体?」
「レイン、頼んだ」
「……わかった」
そう言ってレインは魔法陣を展開する。
『ライトニング』!!
その言葉を聞いてから俺の意識は無くなった。
エルフたちと一緒に冬備えをしていた。
木の実や山菜、そして肉を集める。
採取と狩りで分かれて多くの村エルフたちが出かける。
俺もここに住んでいるわけなので手伝いをするのだが……
知識がないのでどれが食用かも分からないし、狩りはなんも出来ない。
なので、罠を作っていた。
ここのエルフたちは罠を使うことはなく珍しい事だったのかめちゃくちゃ見られながら設置することになった。
掛かる日もあればない日もあるのであまり期待されてないのかと思っていたが、結構喜ばれた。
何もしてないのに獲物が取れるというのが良かったのかもしれない。
とりあえず小動物用の罠を何個か設置しておく。
魔法の訓練だが、かなり難航している。
正直、どれが魔力なのかさっぱり分からない。
集中してやっているのだが……
気分を変えて散歩とかしながら確かめてみたけど分からなかった。
もしかして、魔力がないのでは?と思い、アイシャに聞いたが
「いや、カイは確かに魔力を感じる。魔力を抑えて無いように感じさせることは出来るがしてないだろう?もしかしたら勝手に魔力に蓋をしているのかもしれない」
と言われた。
魔力を封じることはしてないはずだ。
つまり、その蓋を取れれば魔法が使えるわけだ。
よし、とにかく頑張ろう。
数ヶ月後。
季節は冬。とても寒く、この世界にも雪が降る。
そこまで雪が積もることはないが、毎日雪が降るので雪掻きをしていない森の方はかなり積もっている。
その間、エルフたちは道具の手入れや籠など日用品を作ったり、子供たちに狩りの指導とかもしているようだ。
ちなみに、スーツを来ていたがもうボロボロになっていたので衣服を貰った。
なんの毛皮か分からないが、とても着心地がいいコートを着ている。
そんな中、魔法を覚えるために日々訓練をしている。
未だに魔力は分からないが。
「なぁ、カイ。まだわからないのか?」
「いや……本当に分からない……」
「うーん、あれこれ修行っぽいことはしたもんなぁ」
「あぁ、こんな寒さの中で滝修行した時は本当に死ぬかと思ったぞ……」
「ご、ごめん……」
「まぁあれぐらいの刺激がないと感じ取れなそうだもんなぁ」
「ふむ、刺激ね……」
そういってアイシャは黙り考え込む。
「そうだわ、いい刺激方法があるわ」
「滝修行以外で頼む」
「ご、ごめんって!!でももしかしたら手助けになるかも」
そう言ってアイシャとともに村の外へでた。
「この子はレイン。魔法が得意な子よ」
「……よろしく」
「カイだ、よろしく。で、アイシャ。何するんだ?」
「ふふっ、ずばり。魔法を覚えてもらうのよ!!」
「いやいや、魔力が分からないから魔法が使えないんだろ?」
「確かに自分で魔力を感じ取るのは無理だったわ。なら、体で覚えてもらうわ」
「か、体?」
「レイン、頼んだ」
「……わかった」
そう言ってレインは魔法陣を展開する。
『ライトニング』!!
その言葉を聞いてから俺の意識は無くなった。
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