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第2話 状況整理
しおりを挟むーーZERO
思考が停止していた俺は我に返って、そして考えた。
……何を考えればいいんだ?
とりあえず頬をつねってみた。痛い。
つまり夢じゃないってことだな、よし。いや、よしじゃないな。
夢じゃないってことはこれは現実世界ってことになるな……
とりあえず周りを改めて確認しよう。
後ろにある木は公園にあった木とほぼそっくりだ。ただ、色がおかしい。葉っぱが紫色だ。あと少し大きい気がする。
地面には草が生えている。公園には草は生えてなかったな。というかあまり見なれない草だな……
そして周りを見渡すとわかる。目の前の森はどこか不気味で入ったら木に食われそうな気がするほど怖い。
そして、後ろは崖。崖の下にはその不気味な森が広がっている。
なるほどなるほど……
とてもシンプルだが結果がでた。
「これは間違いなく日本じゃないな。というか地球のものですら無さそう。てことは……異世界か!?」
若干、興奮してしまった。
でもすぐにそれは収まった。
それはそうだ。何も無い人生。それが一番幸せだと思っているからだ。
これからいつもと違う行動を起こさないといけない。そう考えると辛かった。
(さて、まずは散歩かな)
周りを見渡しただけでは意味が無い。そう考えた結果、とりあえず移動をすることにした。
後ろは崖、前は森。森に行くしかないだろう。
そう思い、森へ進んでいく。
太陽の光が木々の間に差し込みとても綺麗に……
とはいかず、葉っぱが紫で光が全部紫。とても怖い。
ビビりながらもゆっくり安全に進んでいく。
それにしても草や木、花などがテレビやネットで少しばかりも見たことがないものばかり。
どちらかと言うとゲームに出てきそうである。
何が安全で何が危ないのか分からないから触らないで置いている。
1時間ぐらい歩いてから、公園の木(似)に戻ってきた。
太陽の位置的に夕方ぐらいだろう。若干暗くなってきた。
「困ったな、火もなければ寝床もない。安全かも分からない。初日としては最悪のスタートだな」
そう思ってもマイペースに過ごしていた。
こういうのはだいたいチートスキルやらなんやらあって無双するって友達が言ってたらな。
そうありもないことを思いながら明日のことを考える。
「とりあえず……水だな。水さえあれば何日か生きられる。そのあとは火、食べ物、最後に寝床の確保っと」
子供の頃に好きだったサバイバルテレビを思い出しながら明日のプランを立てた。
水。とにかく水だ。
1時間ぐらい歩いたが、水の音もしなかったし鳥のような変な鳴き声ぐらいで動物を見ていない。
この近くにはないと考える。つまり、もっと奥に行かなくては。
色々と考えているうちにあたりは真っ暗になっていた。
黒、というより紫って感じが強い暗さである。怖すぎる。
さっさと寝て明日にしてしまおう。そう考えて目を閉じると意外とすんなり眠ってしまった。
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