62 / 258
第1回イベント
47:PKは倒すに限る。慈悲はない
しおりを挟むUWWO内だと今は10時くらい。宿の部屋で【錬金】でもいいけど……いや、宿での部屋で生産していいのだろうか? 何かあった時のことを考えるとやらない方が良いかも。水筒作った時みたいなことがあったら迷惑がかかるどころか、もしかしたら宿自体が使えなくなるかもしれない。
そうなると外に出るかログアウトして時間を潰すかになるのだけど、ログアウトはあまりしたくないなぁ。外に出るのも近くに森とか薄暗い場所があればいいんだけど、一回マップを確認してみよう。多分、この辺りなら公式サイトにも攻略サイトにもマップは載っているだろうしね。
マップを確認したところ、私の移動速度で30分くらい離れたところに森が広がっているみたいだ。それにセントリウス方面に広がっているみたいだから、そこに移動して採取とかアイテムを拾いながら移動すれば効率よくセントリウスに戻れそう。
と言うことで、一旦その森に向かって行こう。移動中はポーションを使って、HPが一定以下にならないようにすれば事故は起きないはず。
宿を出て30分もしないうちに森に着いた。初期地点の周りの森に比べれば結構明るいけどフードを外して日差しによるダメージを確認した感じ、フードを被っているよりもダメージは少ないみたいだからさらにフードを被れば日差しのダメージはほぼ無視できそう。多分大丈夫なはず…だ。
まあ、危なくなったらその時考えればいいと言うことで、本格的に森に入ってアイテムを拾ってこよう。それに最近LV上がっていないし、敵が出てきたら積極的に倒していかないと。もうすぐイベントだし、少しでもLVは上げておきたい。
しばらく森の中を探索してアイテムは結構な数が集まった。まあ、ほとんどが薬草とかの委託取引で安く手に入る物だけどね。
それと、敵に関してはブラウンベアが4頭とフクロウっぽい鳥が10匹くらいであとはこまごました感じのやつ。虫とか虫とか虫なんかね。いや本当に虫が多い。森の中だし多いのは変じゃないけど、何でこんなに居るのって感じ。森に入ってから数人しかプレイヤーを見なかったから、プレイヤーが少ないのはこれの所為なのかも。
それで今はちょっと変なのが近くに出たから様子見も兼ねて隠れている状況です。たぶん街で絡んできたプレイヤーと同類みたいな雰囲気だからなるべく近づきたくはないけど、それよりも気になる所があったから観察中。
うん。やっぱりアバターネームが赤くなっている。と言うことはPKerかな。あ、でもPKしなくても赤くなる場合もあるらしいから絶対じゃないよね。
「ちっ。今日は森に入ってくる奴が少ねぇな。これじゃあ、碌に稼げねぇじゃん」
PKやるならもう少し声を抑えた方が良いんじゃないかなぁ。あれだと近くにいるプレイヤーが逃げていくと思うのだけど。
とりあえずPKerなのは確定。さてどうしよう? レッドNAMEだから倒してもPK判定出ないけど、こっちに気付いていないみたいだし関わらないのもありなんだよね。
うーん、あ。そうだ、プレイヤー相手に首を攻撃したらどうなるかの確認をしてみるのもありかもしれない。イベント2日目にはPVP要素もあるし、事前に確認できるならしておいた方が良いよね。
そうなれば一回攻撃してみよう。失敗して気付かれた時用に【闇魔術】もチャージしておこう。ああ、そういえば【闇魔術】の熟練度60%で覚えたエンチャント:ダークも使ってみよう。
【血魔術】を使って腰に着けてある水筒から魔造血液を出して、武器化。そして闇属性を付与してから、レッドNAMEプレイヤーの……読みづらい。プ何とかに気付かれない様に死角にブラッドウェポンを移動させる。そして【短剣術】のスラッシュを発動させて、レッツ首狩り!
「オグエッ?!」
あ、一撃だった。うーん、オーバーキルだったかも。それとも首切られたら即死?
≪ワールドアナウンス
賞金首のレッドNAME:ププリ・ペペルペルポが討伐されました。
討伐判定の際、カルマ値が一定以下にならなかったため、逃走扱いになります。懸賞金が半減しました≫
『アナウンス
レッドNAMEプレイヤーを討伐しました。
討伐されたレッドNAMEプレイヤーに掛かっていた懸賞金がギルド金庫に送金されました。おめでとうございます。
アナウンス
プレイヤーキラーを討伐したため称号(タイトル):【プレイヤーキラーキラー】を獲得しました
【プレイヤーキラーキラー】
PKプレイヤーを討伐した際に獲得できる称号(タイトル) 貴方は罪深いプレイヤーを討伐することに成功した。これは今まで被害にあった者たちにとって朗報になるに違いないだろう。
獲得方法:[状態:復讐]でない時にプレイヤーキラーの称号(タイトル)を持ったレッドNAMEプレイヤーを討伐する。
効果:称号(タイトル):【プレイヤーキラー】を持つプレイヤーに対しての与ダメージが10%増加する』
またアナウンスか。うーむ、もうこの際気にしない方が良いのかなぁ。今までの感じからするとUWWOって結構アナウンスとか多いみたいだし、気にしすぎるのも良くないかもしれない。
まあ、もうそろそろログアウトの時間だし近くの宿が取れる村に行こう。
23
お気に入りに追加
1,215
あなたにおすすめの小説
思わず呆れる婚約破棄
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある国のとある夜会、その場にて、その国の王子が婚約破棄を言い渡した。
だがしかし、その内容がずさんというか、あまりにもひどいというか……呆れるしかない。
余りにもひどい内容に、思わず誰もが呆れてしまうのであった。
……ネタバレのような気がする。しかし、良い紹介分が思いつかなかった。
よくあるざまぁ系婚約破棄物ですが、第3者視点よりお送りいたします。
聖女の証を義妹に奪われました。ただ証だけ持っていても意味はないのですけどね? など 恋愛作品集
にがりの少なかった豆腐
恋愛
こちらは過去に投稿し、完結している作品をまとめたものになります
章毎に一作品となります
これから投稿される『恋愛』カテゴリの作品は投稿完結後一定時間経過後、この短編集へ移動することになります
※こちらの作品へ移動する際、多少の修正を行うことがあります。
※タグに関してはおよそすべての作品に該当するものを選択しています。
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
俺の召喚獣だけレベルアップする
摂政
ファンタジー
【第10章、始動!!】ダンジョンが現れた、現代社会のお話
主人公の冴島渉は、友人の誘いに乗って、冒険者登録を行った
しかし、彼が神から与えられたのは、一生レベルアップしない召喚獣を用いて戦う【召喚士】という力だった
それでも、渉は召喚獣を使って、見事、ダンジョンのボスを撃破する
そして、彼が得たのは----召喚獣をレベルアップさせる能力だった
この世界で唯一、召喚獣をレベルアップさせられる渉
神から与えられた制約で、人間とパーティーを組めない彼は、誰にも知られることがないまま、どんどん強くなっていく……
※召喚獣や魔物などについて、『おーぷん2ちゃんねる:にゅー速VIP』にて『おーぷん民でまじめにファンタジー世界を作ろう』で作られた世界観……というか、モンスターを一部使用して書きました!!
内容を纏めたwikiもありますので、お暇な時に一読していただければ更に楽しめるかもしれません?
https://www65.atwiki.jp/opfan/pages/1.html
婚約破棄されて勝利宣言する令嬢の話
Ryo-k
ファンタジー
「セレスティーナ・ルーベンブルク! 貴様との婚約を破棄する!!」
「よっしゃー!! ありがとうございます!!」
婚約破棄されたセレスティーナは国王との賭けに勝利した。
果たして国王との賭けの内容とは――
異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる