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第51話 黒の女王 2
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あずきはしばらく放心していたが、こんなところで呆けてもいられないと思ったか、ようやく現実に戻って来た。
「んで? わたしに何をしろって言うのよ、ご先祖さまは」
「そりゃあ、黒の女王・セレスティア=リーアに石を、ペンダントを返してやって欲しい」
あずきは白虹宮でのセレスティアの様子を思い返した。
怒っていた。めちゃめちゃ怒っていた。
「わたしのこと、『人間風情』って言ってた。かなり怒ってたよ? あれ」
「勿論わしのこともあるし、ほれ、今代の白の女王がよりによって地球に生まれたじゃろ? ありゃあ純血主義者の黒の女王にとっては最も恐れていた結末じゃ」
「あーそりゃ怒るわ。納得」
「悪いのはわしじゃ。あずきでは無い。とばっちりを受けさせてしまってすまんの」
そこであずきはふと疑問に行き当たった。
素直に聞いてみる。
「そういえば、白虹宮で黒の女王様が出現したけど、あれ、当人?」
「あれは黒の女王がペンダントの中に移したいわゆる分魂というやつじゃな。ほれ、ペンダントはわしが持っておるじゃろ? 浮気をするとペンダントからセレスが出てきてお仕置きするという陰険なトラップじゃ」
賢者が舌をベーっと出す。
「浮気用トラップ? それが何で美琴姉ちゃんに対して作動するのさ」
「なにせ女王の分魂じゃからな。当然それだけの知力も持っておる。セレスにはセレスなりに、ルーナへの不満が溜まっておったんじゃろうて」
「美琴姉ちゃんは殺されかけたんだよ? どれだけ不満を持ってたか知らないけど暴力は駄目でしょ」
「黒の女王と白の女王は姉妹じゃ。本気で殺すつもりは無い。それよりあずきよ。わしが地下で言ったこと、覚えておるか?」
あずきは考え込んだ。
『分かっていて敢えて乗ろう。我が末になら越えられると信じて』
「あれだ! ご先祖さまはあの場でトラップのセレスさんが美琴姉ちゃんを攻撃することが読めてたってたわけ? ってことは、今のこの展開も……」
「そういうこと。わしが死んで態度を硬化させたセレスによって、セレスティアリア王国ではずっと鎖国政策が行われておる。理由は簡単、地球人を入国させたくないから。そんな中、あずきをセレスティアリアに送り込むにはトラップを利用するしか無い。まさに千載一遇のチャンスじゃった」
「なーるほどねぇ」
――さすが賢者。色々考えるもんね。
「でもさ。ここまで来といてペンダントを返すだけじゃ片手落ちだよね」
「何を言っておる?」
賢者が何を言いだすのかとあずきを見る。
「二人の女王を和解させ、黒の女王に地球人のこと認めさせ、それから最後に黒の女王を無事転生させる。でしょ?」
「そこまで出来たら満額回答じゃが……」
賢者があずきの言葉に思わず苦笑いする。
「さてと」
あずきが立ち上がる。
「目標は見えたとして。ご先祖さま、わたしは今何をしたらいい?」
「そうさのぅ。とりあえずは黒曜宮にでも潜入してみるか。黒の女王と直接対談するんじゃ」
「だったら、捕まっちゃったほうが早くない?」
「それじゃと牢屋一直線じゃの。二人きりで話せる場が欲しいからのぅ」
賢者の姿は煙に変わり、あずきが首から下げたペンダントに吸い込まれた。
◇◆◇◆◇
一方その頃、黒曜宮。
「少女一人見つけるのに何を手こずっておるのか! お前たちの目は節穴か!!」
黒の女王、セレスティア=リーアが目の前に居並ぶ重臣たちを叱咤する。
「しかし女王陛下。アクバラ地区、ベルファット地区、カプリシオ地区、全てくまなく探しましたが、地球人の姿はおろか地球人特有の魔法反応さえ確認出来ませんでした。お言葉ですが、本当にその地球人はセレスティアリアに来ているのでしょうか」
大隊長と思しき、房の付いたカブトを被った黒鎧の兵隊が問いかける。
「妾を疑うか! 我が分魂にくっついてきおったからそやつは間違いなくこちらに来ている。やはり賢者が邪魔しておるのじゃな。いまいましい。とにかく、草の根分けても探し出し、我が前に連れて……何じゃこれは?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…………。
遠くで雷のような音がする。
黒の女王は重臣たちを放って、走って執務室を出た。
そのまま空中回廊まで出て、手すりから身を外に乗り出す。
空が赤く光っている。
赤黒く厚く垂れこめた雲の中を、雷光が激しく行き交っている。
慌てて追いかけて来た重臣たちがようやく黒の女王に追いつく。
「時空振じゃ。誰かが大規模転移してくるぞ。大至急兵を集めよ!」
ドカーーーーーーーーーーン!!!!
稲光と大量の煙を纏って黒曜宮の中庭に現れたのは、百人規模の白い鎧を着た軍隊だった。
そしてその軍隊を率いて仁王立ちした人物は……。
「ルーナ! あの子ったら!」
黒の女王の顔が歪む。
軍隊を率いて中庭に転移した人物は、地球人名・月乃美琴。またの名をルーナ=リーア。
白の女王その人だった。
黒の女王は怒りの表情を浮かべ、ドレス姿のまま回廊から無造作に飛び降りた。
空中回廊から地面まで三十メートルはある。
一般人が魔法も使わずにそんな高さから落下したら即死する。
だが、着地直前、急速にスピードが落ち、女王は足から音も立てずに降り立った。
漆黒のドレスが翻ることすら無かった。
黒の女王は怒りを隠そうともせず、ツカツカっと歩いて白の女王の前まで行った。
五メートルの距離で二人の女王がにらみ合う。
黒の鎧を着た、黒の女王の軍隊が百人、すかさず後ろに回り込む。
両軍の兵隊たちの緊張が高まる。
口火を切ったのは、白の女王・ルーナ=リーアだった。
「あずきちゃんを返して」
「あずき? ……あぁ、あの少女か。なぜあんな少女にこだわる」
「あの子はわたしの妹も同然の子なの! 無事に家に帰してあげる義務があるの! さぁ、帰して!」
「ふむ。お前の妹なら妾の妹でもあるわけだな? ならお前の元に帰す必要はあるまい? 長姉たる妾がこの城で末永く可愛がってやるゆえな」
「セレス姉さまぁぁぁぁあ!!!!」
「なんじゃ! 不肖の妹よ!!!!」
白の女王、ルーナの体を白い雷が走る。
黒の女王、セレスティアの体を黒い雷が走る。
「対人戦闘用C装備にて抜剣!」
緊張に耐えかねたのか、白の女王の軍隊の隊長が叫ぶ。
白の女王の軍隊が一斉に剣を構える。
黒の女王の軍勢が慌てて目を見合わせる。
「対人戦闘用C装備にて抜剣!」
こちらも緊張に耐えかねたか、黒の女王の軍隊の隊長が叫んだ。
両軍の隊長の目が絡み合う。
緊張が一気に高まる。
「突撃ぃぃぃぃ!!」
「突撃ぃぃぃぃ!!」
そして、戦闘が始まった。
「んで? わたしに何をしろって言うのよ、ご先祖さまは」
「そりゃあ、黒の女王・セレスティア=リーアに石を、ペンダントを返してやって欲しい」
あずきは白虹宮でのセレスティアの様子を思い返した。
怒っていた。めちゃめちゃ怒っていた。
「わたしのこと、『人間風情』って言ってた。かなり怒ってたよ? あれ」
「勿論わしのこともあるし、ほれ、今代の白の女王がよりによって地球に生まれたじゃろ? ありゃあ純血主義者の黒の女王にとっては最も恐れていた結末じゃ」
「あーそりゃ怒るわ。納得」
「悪いのはわしじゃ。あずきでは無い。とばっちりを受けさせてしまってすまんの」
そこであずきはふと疑問に行き当たった。
素直に聞いてみる。
「そういえば、白虹宮で黒の女王様が出現したけど、あれ、当人?」
「あれは黒の女王がペンダントの中に移したいわゆる分魂というやつじゃな。ほれ、ペンダントはわしが持っておるじゃろ? 浮気をするとペンダントからセレスが出てきてお仕置きするという陰険なトラップじゃ」
賢者が舌をベーっと出す。
「浮気用トラップ? それが何で美琴姉ちゃんに対して作動するのさ」
「なにせ女王の分魂じゃからな。当然それだけの知力も持っておる。セレスにはセレスなりに、ルーナへの不満が溜まっておったんじゃろうて」
「美琴姉ちゃんは殺されかけたんだよ? どれだけ不満を持ってたか知らないけど暴力は駄目でしょ」
「黒の女王と白の女王は姉妹じゃ。本気で殺すつもりは無い。それよりあずきよ。わしが地下で言ったこと、覚えておるか?」
あずきは考え込んだ。
『分かっていて敢えて乗ろう。我が末になら越えられると信じて』
「あれだ! ご先祖さまはあの場でトラップのセレスさんが美琴姉ちゃんを攻撃することが読めてたってたわけ? ってことは、今のこの展開も……」
「そういうこと。わしが死んで態度を硬化させたセレスによって、セレスティアリア王国ではずっと鎖国政策が行われておる。理由は簡単、地球人を入国させたくないから。そんな中、あずきをセレスティアリアに送り込むにはトラップを利用するしか無い。まさに千載一遇のチャンスじゃった」
「なーるほどねぇ」
――さすが賢者。色々考えるもんね。
「でもさ。ここまで来といてペンダントを返すだけじゃ片手落ちだよね」
「何を言っておる?」
賢者が何を言いだすのかとあずきを見る。
「二人の女王を和解させ、黒の女王に地球人のこと認めさせ、それから最後に黒の女王を無事転生させる。でしょ?」
「そこまで出来たら満額回答じゃが……」
賢者があずきの言葉に思わず苦笑いする。
「さてと」
あずきが立ち上がる。
「目標は見えたとして。ご先祖さま、わたしは今何をしたらいい?」
「そうさのぅ。とりあえずは黒曜宮にでも潜入してみるか。黒の女王と直接対談するんじゃ」
「だったら、捕まっちゃったほうが早くない?」
「それじゃと牢屋一直線じゃの。二人きりで話せる場が欲しいからのぅ」
賢者の姿は煙に変わり、あずきが首から下げたペンダントに吸い込まれた。
◇◆◇◆◇
一方その頃、黒曜宮。
「少女一人見つけるのに何を手こずっておるのか! お前たちの目は節穴か!!」
黒の女王、セレスティア=リーアが目の前に居並ぶ重臣たちを叱咤する。
「しかし女王陛下。アクバラ地区、ベルファット地区、カプリシオ地区、全てくまなく探しましたが、地球人の姿はおろか地球人特有の魔法反応さえ確認出来ませんでした。お言葉ですが、本当にその地球人はセレスティアリアに来ているのでしょうか」
大隊長と思しき、房の付いたカブトを被った黒鎧の兵隊が問いかける。
「妾を疑うか! 我が分魂にくっついてきおったからそやつは間違いなくこちらに来ている。やはり賢者が邪魔しておるのじゃな。いまいましい。とにかく、草の根分けても探し出し、我が前に連れて……何じゃこれは?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…………。
遠くで雷のような音がする。
黒の女王は重臣たちを放って、走って執務室を出た。
そのまま空中回廊まで出て、手すりから身を外に乗り出す。
空が赤く光っている。
赤黒く厚く垂れこめた雲の中を、雷光が激しく行き交っている。
慌てて追いかけて来た重臣たちがようやく黒の女王に追いつく。
「時空振じゃ。誰かが大規模転移してくるぞ。大至急兵を集めよ!」
ドカーーーーーーーーーーン!!!!
稲光と大量の煙を纏って黒曜宮の中庭に現れたのは、百人規模の白い鎧を着た軍隊だった。
そしてその軍隊を率いて仁王立ちした人物は……。
「ルーナ! あの子ったら!」
黒の女王の顔が歪む。
軍隊を率いて中庭に転移した人物は、地球人名・月乃美琴。またの名をルーナ=リーア。
白の女王その人だった。
黒の女王は怒りの表情を浮かべ、ドレス姿のまま回廊から無造作に飛び降りた。
空中回廊から地面まで三十メートルはある。
一般人が魔法も使わずにそんな高さから落下したら即死する。
だが、着地直前、急速にスピードが落ち、女王は足から音も立てずに降り立った。
漆黒のドレスが翻ることすら無かった。
黒の女王は怒りを隠そうともせず、ツカツカっと歩いて白の女王の前まで行った。
五メートルの距離で二人の女王がにらみ合う。
黒の鎧を着た、黒の女王の軍隊が百人、すかさず後ろに回り込む。
両軍の兵隊たちの緊張が高まる。
口火を切ったのは、白の女王・ルーナ=リーアだった。
「あずきちゃんを返して」
「あずき? ……あぁ、あの少女か。なぜあんな少女にこだわる」
「あの子はわたしの妹も同然の子なの! 無事に家に帰してあげる義務があるの! さぁ、帰して!」
「ふむ。お前の妹なら妾の妹でもあるわけだな? ならお前の元に帰す必要はあるまい? 長姉たる妾がこの城で末永く可愛がってやるゆえな」
「セレス姉さまぁぁぁぁあ!!!!」
「なんじゃ! 不肖の妹よ!!!!」
白の女王、ルーナの体を白い雷が走る。
黒の女王、セレスティアの体を黒い雷が走る。
「対人戦闘用C装備にて抜剣!」
緊張に耐えかねたのか、白の女王の軍隊の隊長が叫ぶ。
白の女王の軍隊が一斉に剣を構える。
黒の女王の軍勢が慌てて目を見合わせる。
「対人戦闘用C装備にて抜剣!」
こちらも緊張に耐えかねたか、黒の女王の軍隊の隊長が叫んだ。
両軍の隊長の目が絡み合う。
緊張が一気に高まる。
「突撃ぃぃぃぃ!!」
「突撃ぃぃぃぃ!!」
そして、戦闘が始まった。
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