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第10話 夏休みっちゃ田舎でしょ 2
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祖父の熱烈なハグから解放されて、ようやく祖父をまじまじと見ることが出来たあずきは、軽くため息をついた。
「ねぇおじいちゃん。その恰好で来たの?」
「ん? おぉ、楽でいいんじゃよ。似合っとるじゃろ?」
祖父の本日の恰好は、上は白のランニングで下はベージュの作業ズボン。足元は泥で汚れた黒長靴という、典型的な農業従事者のソレだった。
英国にいた頃は毎日のように有名どころの高級スーツを着ていただろうに、今の服装は上から下まで、そこらの作業着専門店で安く売っている代物だ。
今の家の敷地内に畠を作っているので、作業後、そのまま来たのだろう。
祖母オリヴィアも、祖父同様白髪が目立つようになってはいるが、若い頃はモデルをしていただけあって、品のいい歳の取り方をしたようで、その美貌は健在だ。
その祖母、英国老婦人はといえば、地方の小さな婦人服屋さんに置いてありそうな、どう見ても日本製の紫色のちりめんジャケットを着ている。
祖父母揃って、色々台無しだ。
――ま、二人がその服を気に入ってるんならいいんだけどさ。
ここまで来てお分かりかと思うが、あずきはハーフだ。
地方大学で教授をしている冴えないヒョロガリ眼鏡の日本人の父と、純英国産金髪美人である母の間に生まれた日本と英国のハーフ。
そう聞くと、どう想像するだろう。
ハリウッドのファンタジー映画にでも出てきそうな金髪美少女だろうか。
祖父母は富豪で、父の知能と母の美貌を受け継いだ、生まれながらの勝ち組美少女だとでも?
だが残念。あずきの髪は金じゃない。黒だった。
一応、肩甲骨まであるその髪は、母がまめに手入れしてくれてるだけあって天使の輪が浮いているが、あくまで黒。
ブロンドではない。
鼻も低く、典型的な鼻ぺちゃ。
目は愛嬌のあるアーモンドアイだが、その色は、蒼ではなく黒だ。
ついでに言うと、成績も中の下といった程度でパっとしない。
もしあずきをよくある六角形のステータス表に当てはめるなら、全部の値が中間に来るだろう。
実に平均的で、没個性だ。
パパ、野咲家の血が完勝した結果、どの角度から見ても、あずきに英国の血が混じっている雰囲気は皆無となった。
名前も『野咲あずき』と純和風にしたお陰で、あずきがハーフだと誰も信じてくれない。
低学年の頃、あずきは何かの折に学校でハーフだと告白したことがあったが、当然のことながら大爆笑された。
お陰で今でもこの告白は、あずきの中で一生の不覚となっている。
「よく来たわね、あずきちゃん。元気だった?」
「うん、元気元気。あ、これ、ママから」
祖母に、地元の銘菓が入った紙袋を渡す。
「あら、ありがとう。これ、大好きなのよ。おやつの時間に一緒に食べましょ」
三人して、ロータリーに停まっていた白い軽トラックに一緒に乗り込んだ。
お互いの近況報告をしながらも車は街を抜け、山の中に入っていく。
と言っても、メインで喋っているのは運転担当の祖父で、それに答えるあずき、そのやり取りをニコニコ微笑んでうなずく祖母、といった感じだ。
祖父は、木々が生い茂る田舎道をひたすら山に向かって車を走らせた。
あずきはクーラーを切って車の窓を開けた。
気持ちの良い風が車内を吹き抜ける。
陽が照ってはいるものの、実家のうだるような暑さとは違う、高原ならではの涼しさを感じる。
「にゃあ」
――いっけない、忘れてた!
あずきは慌てて、足元に置いたボストンバッグを開けた。
黒猫のおはぎが、すかさずあずきの膝に飛び乗る。
「あら。おはぎ、付いてきちゃったのね」
祖母があずきを見て笑う。
「まぁ半月程度のことだし、家の中にいれば迷うことも無いでしょ。今のうちにママに連絡しておきなさい」
「はーい」
駅を出発してきっかり一時間後。
車は薄緑色のとんがり屋根の乗った、瀟洒な二階建て洋館の前に着いた。
目の前に、反対側が見えないくらい大きな湖が広がる。
ここが今の祖父母の家だ。
ここに来るとあずきはいつも思う。まるで外国のようだと。
外国の小説の挿絵に書いてある田舎の風景。
勿論、あずきは渡航経験が無いので想像に過ぎないけれど。
両親が合流するまでの半月、あずきはここで祖父母と三人で過ごすことになる。
――ママに後で怒られないよう宿題は毎日欠かさずやるつもりだけど、祖父母のことだ、毎日のように色々遊びに連れてってくれるだろう。とりあえず、絵日記のネタは切らさずに済みそうかな。
軽トラから降りて玄関前まで行ったところで、横から五十CCの配達用バイクに乗った女性が滑り込んできた。
「あら、美琴ちゃん。待たせちゃったかしら?」
「いいえ、ちょうど今来たところですよ」
近所の鮨屋『月乃』の一人娘、美琴だ。
祖父母の家に行くときは、だいたい一回は、この出前が発生する。
『月乃美琴』は二十歳そこそこの美人さんで、祖父母の家に来る度に会うようになったので、一人娘のあずきにとっては年に何度か会う、歳の離れたお姉さんといった存在だ。
何度も結婚の話が出ているものの、いまだに話が纏まらないらしい。
条件が厳しいんだろうか。
「美琴姉ちゃん!」
「大きくなったわね、あずきちゃん」
あずきは美琴にギュっと抱きしめられた。
――う、胸で圧死しそう。会う度に胸が大きくなってる気がするぞ。
「再会を祝いたいけど、出前の注文がかち合っちゃってちょっと忙しいのよね」
美琴はあずきに大きな寿司桶を一つ渡した。
見るからに美味しそうなお寿司が、桶一杯に詰まっている。
「そっかー。でも夏休み中に遊ぶ機会、あるよね」
「もっちろん!」
あずきの問いに美琴はニッコリ笑って大きくうなずくと、バイクを走らせ、お店に戻っていった。
「ようこそ、お祖母ちゃんの家へ。早速出来立てのお寿司でお昼ご飯にしましょ」
祖母が玄関の扉を開けながらあずきの方に振り返り、優しそうに微笑んだ。
「ねぇおじいちゃん。その恰好で来たの?」
「ん? おぉ、楽でいいんじゃよ。似合っとるじゃろ?」
祖父の本日の恰好は、上は白のランニングで下はベージュの作業ズボン。足元は泥で汚れた黒長靴という、典型的な農業従事者のソレだった。
英国にいた頃は毎日のように有名どころの高級スーツを着ていただろうに、今の服装は上から下まで、そこらの作業着専門店で安く売っている代物だ。
今の家の敷地内に畠を作っているので、作業後、そのまま来たのだろう。
祖母オリヴィアも、祖父同様白髪が目立つようになってはいるが、若い頃はモデルをしていただけあって、品のいい歳の取り方をしたようで、その美貌は健在だ。
その祖母、英国老婦人はといえば、地方の小さな婦人服屋さんに置いてありそうな、どう見ても日本製の紫色のちりめんジャケットを着ている。
祖父母揃って、色々台無しだ。
――ま、二人がその服を気に入ってるんならいいんだけどさ。
ここまで来てお分かりかと思うが、あずきはハーフだ。
地方大学で教授をしている冴えないヒョロガリ眼鏡の日本人の父と、純英国産金髪美人である母の間に生まれた日本と英国のハーフ。
そう聞くと、どう想像するだろう。
ハリウッドのファンタジー映画にでも出てきそうな金髪美少女だろうか。
祖父母は富豪で、父の知能と母の美貌を受け継いだ、生まれながらの勝ち組美少女だとでも?
だが残念。あずきの髪は金じゃない。黒だった。
一応、肩甲骨まであるその髪は、母がまめに手入れしてくれてるだけあって天使の輪が浮いているが、あくまで黒。
ブロンドではない。
鼻も低く、典型的な鼻ぺちゃ。
目は愛嬌のあるアーモンドアイだが、その色は、蒼ではなく黒だ。
ついでに言うと、成績も中の下といった程度でパっとしない。
もしあずきをよくある六角形のステータス表に当てはめるなら、全部の値が中間に来るだろう。
実に平均的で、没個性だ。
パパ、野咲家の血が完勝した結果、どの角度から見ても、あずきに英国の血が混じっている雰囲気は皆無となった。
名前も『野咲あずき』と純和風にしたお陰で、あずきがハーフだと誰も信じてくれない。
低学年の頃、あずきは何かの折に学校でハーフだと告白したことがあったが、当然のことながら大爆笑された。
お陰で今でもこの告白は、あずきの中で一生の不覚となっている。
「よく来たわね、あずきちゃん。元気だった?」
「うん、元気元気。あ、これ、ママから」
祖母に、地元の銘菓が入った紙袋を渡す。
「あら、ありがとう。これ、大好きなのよ。おやつの時間に一緒に食べましょ」
三人して、ロータリーに停まっていた白い軽トラックに一緒に乗り込んだ。
お互いの近況報告をしながらも車は街を抜け、山の中に入っていく。
と言っても、メインで喋っているのは運転担当の祖父で、それに答えるあずき、そのやり取りをニコニコ微笑んでうなずく祖母、といった感じだ。
祖父は、木々が生い茂る田舎道をひたすら山に向かって車を走らせた。
あずきはクーラーを切って車の窓を開けた。
気持ちの良い風が車内を吹き抜ける。
陽が照ってはいるものの、実家のうだるような暑さとは違う、高原ならではの涼しさを感じる。
「にゃあ」
――いっけない、忘れてた!
あずきは慌てて、足元に置いたボストンバッグを開けた。
黒猫のおはぎが、すかさずあずきの膝に飛び乗る。
「あら。おはぎ、付いてきちゃったのね」
祖母があずきを見て笑う。
「まぁ半月程度のことだし、家の中にいれば迷うことも無いでしょ。今のうちにママに連絡しておきなさい」
「はーい」
駅を出発してきっかり一時間後。
車は薄緑色のとんがり屋根の乗った、瀟洒な二階建て洋館の前に着いた。
目の前に、反対側が見えないくらい大きな湖が広がる。
ここが今の祖父母の家だ。
ここに来るとあずきはいつも思う。まるで外国のようだと。
外国の小説の挿絵に書いてある田舎の風景。
勿論、あずきは渡航経験が無いので想像に過ぎないけれど。
両親が合流するまでの半月、あずきはここで祖父母と三人で過ごすことになる。
――ママに後で怒られないよう宿題は毎日欠かさずやるつもりだけど、祖父母のことだ、毎日のように色々遊びに連れてってくれるだろう。とりあえず、絵日記のネタは切らさずに済みそうかな。
軽トラから降りて玄関前まで行ったところで、横から五十CCの配達用バイクに乗った女性が滑り込んできた。
「あら、美琴ちゃん。待たせちゃったかしら?」
「いいえ、ちょうど今来たところですよ」
近所の鮨屋『月乃』の一人娘、美琴だ。
祖父母の家に行くときは、だいたい一回は、この出前が発生する。
『月乃美琴』は二十歳そこそこの美人さんで、祖父母の家に来る度に会うようになったので、一人娘のあずきにとっては年に何度か会う、歳の離れたお姉さんといった存在だ。
何度も結婚の話が出ているものの、いまだに話が纏まらないらしい。
条件が厳しいんだろうか。
「美琴姉ちゃん!」
「大きくなったわね、あずきちゃん」
あずきは美琴にギュっと抱きしめられた。
――う、胸で圧死しそう。会う度に胸が大きくなってる気がするぞ。
「再会を祝いたいけど、出前の注文がかち合っちゃってちょっと忙しいのよね」
美琴はあずきに大きな寿司桶を一つ渡した。
見るからに美味しそうなお寿司が、桶一杯に詰まっている。
「そっかー。でも夏休み中に遊ぶ機会、あるよね」
「もっちろん!」
あずきの問いに美琴はニッコリ笑って大きくうなずくと、バイクを走らせ、お店に戻っていった。
「ようこそ、お祖母ちゃんの家へ。早速出来立てのお寿司でお昼ご飯にしましょ」
祖母が玄関の扉を開けながらあずきの方に振り返り、優しそうに微笑んだ。
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