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第9話 夏休みっちゃ田舎でしょ 1
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【登場人物】
野咲あずき……十二歳。小学六年生。日本の英国のハーフ。
おはぎ……黒猫。あずきの飼い猫。
「にゃあ!」
「ひゃあ!」
あずきは慌ててボストンバッグを抱え込んだ。
そっと辺りを見回す。
乗客が疎らなせいか、誰にも見られなかったようだ。
――混んでなくてホンっト良かった。車掌さんにでも見られたら大ごとだもん。
自宅から東京まで電車で約一時間。
そこから特急に乗って、祖父母の住む山梨まで九十分。
そこから車で更に一時間ほど掛かるが、駅までは祖父母が迎えに来てくれる予定となっている。
五分後に目的の駅に着くというアナウンスがあったので、読んでいたライトノベルをしまおうと網棚からボストンバッグを下ろし、チャックを開いたら、そこに現れた猫の顔。
いや、びっくりしたのなんの。
周囲を警戒しながら再度ボストンバッグを見る。
二十センチほど開いたチャックから黒猫が顔を覗かせる。
「にゃあ」
「おはぎぃ、何でバッグに入っちゃってるのよ」
「にゃあ」
あずきは昨夜のことを思い返した。
あずきがベッドに入ったとき、いつもと同じようにおはぎも布団に潜り込んできていた。
おはぎがバッグに入ったとしたら、今朝、最後の荷物の歯ブラシやら宿題やらをバッグに突っ込んでいたときだ。
目を離した隙に潜り込んだのだろう。
とはいえ付いてきちゃったものはしょうがない。
――ママが心配するから、後で家に電話しなくっちゃ。もう!
電車が駅に滑り込む。
「さ、降りるよ。お願いだから、大人しくしててね」
おはぎの首を引っ掛けないようそっとチャックを閉めると、荷物を持ったあずきはドキドキしながらホームに降り立った。
大きな駅なだけあって、結構な人数が降りていく。
降車する人々に交じってあずきが階段を下りていくと、改札のすぐ外で、モデル並みに整った金髪長身の外国人老夫妻が伸びをしたりしゃがんだりと、挙動不審な動きをしていた。
これがあずきの祖父母だ。
おそらくは、夫婦揃って、人ごみに紛れて降りてくる小さなあずきをいち早く見つけようとしているのだろうが、その動きは完全に不審者だ。
悪目立ちすることこの上ない。
「おじいちゃん、おばあちゃんったら!」
あずきは顔を真っ赤にしつつ、祖父母の方に歩いて行った。
◇◆◇◆◇
ここであずきの祖父母の説明をしておこう。
あずきの祖父の名は『リチャード・バロウズ』という。
祖母は『オリヴィア・バロウズ』。
二人ともイギリス生まれのイギリス育ち。純英国人だ。
バロウズ家はウェールズに居を構える、昔は爵位を持っていたという大地主である。
広大な土地に紅茶農園を持ち、併設する巨大ファクトリーからは毎日、世界中に向かって大量に自家農園製紅茶製品を発送している。
十五年前。
当時社長をしていた祖父リチャードは農園で採れる紅茶を使って何か新商品を作れないかと思い立ち、世界中からアドバイザーとして食に関する様々なタイプの専門家を呼んだ。
その中の一人が、日本の大学で発酵について教鞭を執っていた『野咲圭介』。つまり、あずきの父親だ。
そこで父・野崎圭介は、祖父のファクトリーにたまたま遊びに来ていた、当時まだ学生だったあずきのママ、『エミリー・バロウズ』と出会った。
圭介が英国に行っていたのは、たったの半年だ。
その間、たまに二人で食事に行ったりはしていたが、奥手な二人のこと、それ以上の関係に発展することもなく、そうこうしている内にバロウズ家と圭介の契約が切れ、圭介は日本に帰ることになった。
ところがである。
目的の仕事を終えた圭介が日本に帰国してすぐ、母エミリーの恋心が爆発した。
そして、圭介帰国の一週間後。
エミリーは誰にも何も、親にも、当の圭介にすら一言の相談もすることなく、通っていた大学に退学届けを出すと、その日のうちに飛行機に乗って単身来日した。
日本の空港に着いたその足で一直線に圭介の大学に向かうと、驚く圭介にエミリーからプロポーズし、そのまま押し掛け女房として圭介の籍に入った。
驚いたことに、なんとこの出来事以来、エミリーは只の一歩も日本から出ていない。
ともあれ、名家の両親が、相談の一つも無く勝手に家を飛び出した挙句、勝手に外国人に嫁いだ娘を許す訳もない。
当然、エミリーは勘当された。
ところが、勘当したはずの娘から出産の報告を受けて慌てて来日した祖父母は、産院で生まれたての孫・あずきを見た瞬間、勘当も何もかも吹っ飛び、娘夫婦と即刻和解した。
否、娘に全面降伏した。
孫可愛いは全世界共通らしい。
以来、毎月のように祖父母は来日していたが、流石に事業に支障があったのだろう。
あずきが五歳になったとき、祖父リチャードは会社をエミリーの弟でもある長男に押し付け、夫婦揃って日本に移住した。
とはいえ、娘夫婦の生活に立ち入り過ぎるのも良くないと思ったのだろう。
祖父母は、あずきの家から適度に離れ、且つ英国の実家に似通った土地を探し、最終的に山梨の山奥に居を構えた。
「よう来たよう来た、待っとったぞ!」
あずきが駅の改札を抜けると、待ち構えていた祖父リチャードが満面の笑みであずきを抱き締めた。
「ヒゲ! ヒゲが痛いよ、おじいちゃん」
祖父の腕の中であずきがバタバタする。
身長百八十センチの祖父に抱き抱えられると足が付かない。
祖母オリヴィアは横でニコニコ微笑んでいる。
祖父リチャードの頭は、すっかり白髪になり、顔にも皺がクッキリ入っているが、引退してより人生を楽しめるようになったのか、実年齢より若く見える。
久々に孫に会えた嬉しさもあってか、祖父母は、通り過ぎる人が引くほどハシャいでいたのであった。
野咲あずき……十二歳。小学六年生。日本の英国のハーフ。
おはぎ……黒猫。あずきの飼い猫。
「にゃあ!」
「ひゃあ!」
あずきは慌ててボストンバッグを抱え込んだ。
そっと辺りを見回す。
乗客が疎らなせいか、誰にも見られなかったようだ。
――混んでなくてホンっト良かった。車掌さんにでも見られたら大ごとだもん。
自宅から東京まで電車で約一時間。
そこから特急に乗って、祖父母の住む山梨まで九十分。
そこから車で更に一時間ほど掛かるが、駅までは祖父母が迎えに来てくれる予定となっている。
五分後に目的の駅に着くというアナウンスがあったので、読んでいたライトノベルをしまおうと網棚からボストンバッグを下ろし、チャックを開いたら、そこに現れた猫の顔。
いや、びっくりしたのなんの。
周囲を警戒しながら再度ボストンバッグを見る。
二十センチほど開いたチャックから黒猫が顔を覗かせる。
「にゃあ」
「おはぎぃ、何でバッグに入っちゃってるのよ」
「にゃあ」
あずきは昨夜のことを思い返した。
あずきがベッドに入ったとき、いつもと同じようにおはぎも布団に潜り込んできていた。
おはぎがバッグに入ったとしたら、今朝、最後の荷物の歯ブラシやら宿題やらをバッグに突っ込んでいたときだ。
目を離した隙に潜り込んだのだろう。
とはいえ付いてきちゃったものはしょうがない。
――ママが心配するから、後で家に電話しなくっちゃ。もう!
電車が駅に滑り込む。
「さ、降りるよ。お願いだから、大人しくしててね」
おはぎの首を引っ掛けないようそっとチャックを閉めると、荷物を持ったあずきはドキドキしながらホームに降り立った。
大きな駅なだけあって、結構な人数が降りていく。
降車する人々に交じってあずきが階段を下りていくと、改札のすぐ外で、モデル並みに整った金髪長身の外国人老夫妻が伸びをしたりしゃがんだりと、挙動不審な動きをしていた。
これがあずきの祖父母だ。
おそらくは、夫婦揃って、人ごみに紛れて降りてくる小さなあずきをいち早く見つけようとしているのだろうが、その動きは完全に不審者だ。
悪目立ちすることこの上ない。
「おじいちゃん、おばあちゃんったら!」
あずきは顔を真っ赤にしつつ、祖父母の方に歩いて行った。
◇◆◇◆◇
ここであずきの祖父母の説明をしておこう。
あずきの祖父の名は『リチャード・バロウズ』という。
祖母は『オリヴィア・バロウズ』。
二人ともイギリス生まれのイギリス育ち。純英国人だ。
バロウズ家はウェールズに居を構える、昔は爵位を持っていたという大地主である。
広大な土地に紅茶農園を持ち、併設する巨大ファクトリーからは毎日、世界中に向かって大量に自家農園製紅茶製品を発送している。
十五年前。
当時社長をしていた祖父リチャードは農園で採れる紅茶を使って何か新商品を作れないかと思い立ち、世界中からアドバイザーとして食に関する様々なタイプの専門家を呼んだ。
その中の一人が、日本の大学で発酵について教鞭を執っていた『野咲圭介』。つまり、あずきの父親だ。
そこで父・野崎圭介は、祖父のファクトリーにたまたま遊びに来ていた、当時まだ学生だったあずきのママ、『エミリー・バロウズ』と出会った。
圭介が英国に行っていたのは、たったの半年だ。
その間、たまに二人で食事に行ったりはしていたが、奥手な二人のこと、それ以上の関係に発展することもなく、そうこうしている内にバロウズ家と圭介の契約が切れ、圭介は日本に帰ることになった。
ところがである。
目的の仕事を終えた圭介が日本に帰国してすぐ、母エミリーの恋心が爆発した。
そして、圭介帰国の一週間後。
エミリーは誰にも何も、親にも、当の圭介にすら一言の相談もすることなく、通っていた大学に退学届けを出すと、その日のうちに飛行機に乗って単身来日した。
日本の空港に着いたその足で一直線に圭介の大学に向かうと、驚く圭介にエミリーからプロポーズし、そのまま押し掛け女房として圭介の籍に入った。
驚いたことに、なんとこの出来事以来、エミリーは只の一歩も日本から出ていない。
ともあれ、名家の両親が、相談の一つも無く勝手に家を飛び出した挙句、勝手に外国人に嫁いだ娘を許す訳もない。
当然、エミリーは勘当された。
ところが、勘当したはずの娘から出産の報告を受けて慌てて来日した祖父母は、産院で生まれたての孫・あずきを見た瞬間、勘当も何もかも吹っ飛び、娘夫婦と即刻和解した。
否、娘に全面降伏した。
孫可愛いは全世界共通らしい。
以来、毎月のように祖父母は来日していたが、流石に事業に支障があったのだろう。
あずきが五歳になったとき、祖父リチャードは会社をエミリーの弟でもある長男に押し付け、夫婦揃って日本に移住した。
とはいえ、娘夫婦の生活に立ち入り過ぎるのも良くないと思ったのだろう。
祖父母は、あずきの家から適度に離れ、且つ英国の実家に似通った土地を探し、最終的に山梨の山奥に居を構えた。
「よう来たよう来た、待っとったぞ!」
あずきが駅の改札を抜けると、待ち構えていた祖父リチャードが満面の笑みであずきを抱き締めた。
「ヒゲ! ヒゲが痛いよ、おじいちゃん」
祖父の腕の中であずきがバタバタする。
身長百八十センチの祖父に抱き抱えられると足が付かない。
祖母オリヴィアは横でニコニコ微笑んでいる。
祖父リチャードの頭は、すっかり白髪になり、顔にも皺がクッキリ入っているが、引退してより人生を楽しめるようになったのか、実年齢より若く見える。
久々に孫に会えた嬉しさもあってか、祖父母は、通り過ぎる人が引くほどハシャいでいたのであった。
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