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第327話 バイク散歩
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オレの名前は『みたらし』。
三歳の柴犬だ。
オレとパパさんが日課の散歩をしていると、後ろからバイクが走って来る音がした。
振り返りつつ道の端に寄る。
来たのは二輪では無く、三輪のバイクだった。
とは言っても、若者が乗る大きくてカッコいいヤツでは無い。
いわゆる、電動三輪ミニカーというヤツだ。
ほら、高齢者が乗ってるアレ。
ゆっくり走るアレだ。
ところが。
頭の禿げあがった老人の運転する電動三輪ミニカーのハンドルに長いリードが付けられ、その先に犬が繋がれている。
見ると、黒い柴犬が、ちょこちょこと必死に走っている。
オレとパパさんは通り過ぎる一台と一匹を、呆然と見送った。
――あれ、無人販売所の黒柴か。
だねぇ……。
――斬新だな、あれ。
がんばれ、黒柴。
そしてオレは、パパさんがバイク散歩する人でなくってホっとした。
三歳の柴犬だ。
オレとパパさんが日課の散歩をしていると、後ろからバイクが走って来る音がした。
振り返りつつ道の端に寄る。
来たのは二輪では無く、三輪のバイクだった。
とは言っても、若者が乗る大きくてカッコいいヤツでは無い。
いわゆる、電動三輪ミニカーというヤツだ。
ほら、高齢者が乗ってるアレ。
ゆっくり走るアレだ。
ところが。
頭の禿げあがった老人の運転する電動三輪ミニカーのハンドルに長いリードが付けられ、その先に犬が繋がれている。
見ると、黒い柴犬が、ちょこちょこと必死に走っている。
オレとパパさんは通り過ぎる一台と一匹を、呆然と見送った。
――あれ、無人販売所の黒柴か。
だねぇ……。
――斬新だな、あれ。
がんばれ、黒柴。
そしてオレは、パパさんがバイク散歩する人でなくってホっとした。
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