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第148話 ハロウィン

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 オレの名前は『みたらし』。
 二歳の柴犬だ。

 カチンコチン。
 う、動けない。なんでこんなの着せるかなぁ。

 そうそう、みんなは、某有名ドーナツチェーンに行ったことはあるだろうか。
 ドーナツの種類はアレだな、数珠みたいにボコボコしたやつ。あれを思い浮かぶて欲しい。
 あの丸、一個一個がカボチャだ。

 そして今のオレはと言えば、ちょうどこう、そのドーナツの穴に胴体が通ってる感じだ。
 窮屈なことこの上ない。
 パパさんもママさんも喜んじゃいるけどさ。
 こっちは動けないってのに、パパさんなんか、嬉々として動画撮ってるよ。
 
 ――でもどうしようかしら。これ、一個買うともう一個付いてくるのよね。
 ――付けちゃえば?

 えぇぇぇぇぇえ?
 あっという間に二個目がオレの胴体に取り付けられる。

 ――あら、二個付いたからか、横から見ると串ダンゴっぽいわよ。
 ――ホントだ。ほらみたらし、こっち向けー。

 動けるか!!

 どんまい、オレ。
 そして今日はカボチャでカチンコチン。
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