128 / 214
蹄鉄は今踏みしめられる
なんで、こんな打撃しか、打てないんだよ
しおりを挟む
そして、再び数日間ユニとサンは、自身の修行を重ねた。シェドもまた、戦いに備えて、自身の技を磨いた。そしてついに、ホルノ山へと攻め入る前日、最後の修行日に、サンは、ラビに修行の成果を見せにきた。
「どうだ? 今日の朝飯は美味かったか?」
岩に腰掛けてニヤニヤと笑いながらも、サンに問いかけるラビ。そんな彼にサンは笑顔で答える。
「うん、最高に美味しかったよ」
「まあ、随分と調節も上手くなってたもんな。今度の戦闘の時は、炎を出しながら獣力を使いこなすことも可能だろう。じゃあ早速こっちの修行の成果も見せてもらおうか」
「うん」
そうして、ラビは、自身の横にある岩に視線を移した。サンは、そんな彼の言葉に、強く自信を持ってうなずく。どうやら、確実に課題をクリアできるようになるまでは、鍛錬を積んできたようである。
「じゃあやるね」
サンは、岩の正面に立ち、ラビを見て彼に言葉を発する。ラビは、その言葉に頷き、それを見てサンは、岩の方を見つめた。
相変わらず大きな岩だ。サンは思う。1週間前は、これが自分に割れるようになるなんて思わなかった。本当に、ユニやラビから色々なことを学べたおかげだ。
大きく息を吸い込み、それを吐き出す。まず、自身を取り囲む獣力をシャットアウトし、じっと、発動の時を待つ。そしてその状態で、刀を構え、木々に一筋の光が差し込む様子をイメージする。
「陽天流一照型、木洩れ日!!」
――ズガァァァァン!!
サンの右手から勢いよく放たれる突き。それは刃の先に凄まじいエネルギーを宿して、岩と衝突する。そしてその岩は、刀が触れた瞬間にひび割れ、そしてボロボロと崩れていくのだった。
「……よし。完璧だな。これでとりあえずお前の課題はクリアだ」
「やった!」
ラビが笑顔でサンにそう言葉を発し、サンは喜びのガッツポーズをとる。できるとは思ったが、まあよくこの一週間でここまでの突きを完成できたものだ。ラビが感心していると、サンは、不意に彼に対して言葉をこぼした。
「なあ、ラビさん。もう一つさ、見てもらいたい技があるんだ」
「ん、そうなのか? まあ構わないが、これと同じくらいの岩は、どこかにあったかな」
「大丈夫、その奥にもさ、でっかい岩あるじゃん。あれでやりたい」
「ああ、あれか?」
サンの指差す方向に視線を向け、彼の言う岩を見つけるラビ。彼はそれを見て言葉をこぼす。
「別にいいが、さっきのより二回りはでかいじゃないか。できないとは言わないが、あれは俺も壊すのには苦労するぞ。ユニも多分あのサイズにはまだ挑めていなかったが」
「うん、だからあれでやりたいんだ。いいでしょ?」
「まあもちろん構わないが」
「よし、じゃあ見てて」
するとサンは、どこか嬉しそうにしながら、岩の前に立った。まるで新しい知識を得た子どものようだな。ラビはどこか微笑ましそうな目で、サンのことを見つめる。
そう、この時彼は、サンからあれほど恐ろしい技が出るなんて思わなかったのだ。
サンは、岩の前で構えをとった。いまだかつて見覚えのない構えに、ラビは違和感を覚える。大勢を低くし、刀を横に構え、じっと獲物を見据えている。そして真っ赤な炎が、彼の刀を纏い、それをサンは、刀を持たない方の手で炎の鞘のようなものを作り、そこにしまっていた。そして彼は、小さく、つぶやく。
「陽天流八照型――――」
――ドズガァァァァァン!!!
目にも止まらぬ速さで刀を振るい、岩を通り過ぎるサン。すると彼の後ろにある岩は、一瞬で崩れ去った。あまりの出来事に、目を丸くし、言葉を失うラビ。サンはそんな彼の方を見て、笑顔で答える。
「どう? 昨日考えたんだ、この技、結構いい線いってるでしょ?」
――こりゃあ、結構な才能を目覚めさせちまったかもな。
「ああ、実戦でできたら、かなりの武器になると思うぜ」
ラビは、目の前の少年の才能に、少しだけ背筋を震わせるのだった。
――ズガァァァァン!
そしてここにも1人、大木に向かって拳を叩きつける者がいた。彼は、自身の打撃に納得がいかず何度も何度も、自身の拳を打ち付ける。
――はぁはぁはぁ。
まだ修行を始めてからそれほど時間が経っていないのにもかかわらず、大きく肩で息をするユニ。『なんで、なんで!』彼はそう呟きながら、強く強く拳を握りしめる。
「……なんで、こんな打撃しか、打てないんだよ」
「……その様子だと、どうやら上手くはいかなかったみたいだな」
そんなユニの後ろから、兄弟子の声がかかってくる。どうやらサンの方は、もう終了したようだ。
「……お疲れ様です。ラビさん。サンの修行の出来はどうでしたか?」
「完成したよ。正直、きっと今のお前とサンがやったら、次はサンが勝つ。そのくらいあいつはこの一週間で大きく成長した」
「……そうですか」
そしてユニは引き続き、正面の木を見つめて、拳を構える。
「ちょっと待ってくださいね。ラビさん。もう少しで、何か掴めそうなんです。もう少しで――」
「ユニ!」
ラビは、ユニの言葉を遮るようにして彼の名前を呼んだ。その言葉にびくりと体を震わせるユニ。そんな彼に対し、ラビは、厳しくも優しい口調で、彼に告げる。
「今日は、サンと一緒に早めに上がれ」
「なんでですか! 僕だってできます! あと少し時間があれば、絶対」
「ユニ、分かってるはずだ。この問題は、努力なんかで解決できるような問題じゃなかった。これ以上お前が自分の拳を痛みつけたとしても、その分お前が前に進めるわけじゃない」
「でも、それじゃあ、兄さんは誰が止めるんですか! それだけは他の人に任せるわけにはいかないのに!」
「もちろん作戦当日は、お前がユナと戦えばいい。兄と全力でぶつかるうちに見えてくるものもあるかもしれない。だが今日はこれ以上無理するな。明日が作戦決行日だって言うのに、その前日にお前がこれ以上自分を追い込むのを、俺は兄弟子として看過するわけにはいかない」
冷静な眼差しでユニを見つめて、ゆっくりとそう諭すラビ。ユニもまたラビの言うことが正しいということは十分に分かっていた。これ以上やっても自分は今日のうちにきっと結果を出すことはできない。だったら今日はひとまず休息し、明日への体力を温存することの方が大事だ。
「……わかりました」
ユニは、自身の拳を握りしめながらも、ラビの言葉に渋々頷いた。ラビは、そんな彼の気持ちを強く理解しながらも、ユニのことを家へと連れ戻すのだった。
「はあ? 数日前に獣人2人にあっただぁ?」
レンシは苛々としながら、ケルの言葉を繰り返す。そして彼はケルに対して、言葉を続ける。
「なんでそれを早くいわねぇんだ? それなら向こうが取る行動も色々変わってくるだろ?」
「どうしてわざわざそんなことを言う必要がある? そいつら2人が、ターゲットと関係があるとは分からんだろうが」
ケルの言葉を聞いて、レンシは深々とため息をつく。そして彼はそのまま呆れたように言葉を発する。
「あのなぁ、お前が出会ったヘビの獣人は、ヤマカガシだったんだろ? だとしたらターゲットと遭遇した時一緒にいたやつだ。それに当日まで改造獣人が届ききらないって事情も話したんだろ?」
「まあ、そうだな」
今一自分がしたことの良し悪しが分かっておらず、そう強く頷くケル。レンシはそんな彼に再び大きなため息をつく。
「はぁぁ、なあケル。おまえたまにハデス様に抜けてるって言われないか?」
「失礼なやつだな。ハデス様がそんなこと自分に対しておっしゃるわけないだろ。むしろたまにお前といると肩の力が抜けるよと褒めてくださる」
「……ははは、ああ、そうですか」
――そんな言葉で褒めるやつこの世にいやしねぇよ。
レンシは、ケルに心の中で悪態をつきながらもこれからの展開を想像する。もし敵にある程度頭の切れるやつがいるとしたら明後日まで待つことなくここに襲撃してくるだろう。しかしここまで襲撃がなかったことを見るに、何か動きがあるとしたら、きっと明日か。
「まあいいや。ケル。多分明日そのターゲットとやらが、仕掛けてくるぞ。もし見たかったら明日の監視時間を早めてくることをお勧めするぜ」
「本当か? なんでだ? それにもしそうだとしたら、今の戦力で迎え打てるのか?」
「……まあ敵の気まぐれってやつだな。それに迎え撃てるかどうかは心配するな。別に明後日までに改造獣人全てが届ききらないってだけで、もう十分な数は届いている。あとはお前も入れれば戦力としては十分なはずだ」
そうしてレンシは洞窟の奥深くに仕舞い込んだ、膨大な数の棺桶を見渡す。チマチマとここハビボルで集めた素材をつぎ合わせて作った分。そして、ラキュラ様から直々に届いた分に、42号と26号の眷属がこちらには控えている。
――これならもし仮にターゲットがラビと繋がっていたとしても、十分対処できるはずだ。
レンシは、もう決して自分の意思で動くことのできなくなった彼らを見て、過去の自分を思い出す。そうだ、ここから始まるんだ。ここからやっと、俺は、俺から全てを奪った奴らに復讐できる。奪われる側から奪う側へと、変わることができる。
そうして彼は歪み切った欲望をその体に抱えながら、歪な笑みを顔に浮かべるのだった。
「どうだ? 今日の朝飯は美味かったか?」
岩に腰掛けてニヤニヤと笑いながらも、サンに問いかけるラビ。そんな彼にサンは笑顔で答える。
「うん、最高に美味しかったよ」
「まあ、随分と調節も上手くなってたもんな。今度の戦闘の時は、炎を出しながら獣力を使いこなすことも可能だろう。じゃあ早速こっちの修行の成果も見せてもらおうか」
「うん」
そうして、ラビは、自身の横にある岩に視線を移した。サンは、そんな彼の言葉に、強く自信を持ってうなずく。どうやら、確実に課題をクリアできるようになるまでは、鍛錬を積んできたようである。
「じゃあやるね」
サンは、岩の正面に立ち、ラビを見て彼に言葉を発する。ラビは、その言葉に頷き、それを見てサンは、岩の方を見つめた。
相変わらず大きな岩だ。サンは思う。1週間前は、これが自分に割れるようになるなんて思わなかった。本当に、ユニやラビから色々なことを学べたおかげだ。
大きく息を吸い込み、それを吐き出す。まず、自身を取り囲む獣力をシャットアウトし、じっと、発動の時を待つ。そしてその状態で、刀を構え、木々に一筋の光が差し込む様子をイメージする。
「陽天流一照型、木洩れ日!!」
――ズガァァァァン!!
サンの右手から勢いよく放たれる突き。それは刃の先に凄まじいエネルギーを宿して、岩と衝突する。そしてその岩は、刀が触れた瞬間にひび割れ、そしてボロボロと崩れていくのだった。
「……よし。完璧だな。これでとりあえずお前の課題はクリアだ」
「やった!」
ラビが笑顔でサンにそう言葉を発し、サンは喜びのガッツポーズをとる。できるとは思ったが、まあよくこの一週間でここまでの突きを完成できたものだ。ラビが感心していると、サンは、不意に彼に対して言葉をこぼした。
「なあ、ラビさん。もう一つさ、見てもらいたい技があるんだ」
「ん、そうなのか? まあ構わないが、これと同じくらいの岩は、どこかにあったかな」
「大丈夫、その奥にもさ、でっかい岩あるじゃん。あれでやりたい」
「ああ、あれか?」
サンの指差す方向に視線を向け、彼の言う岩を見つけるラビ。彼はそれを見て言葉をこぼす。
「別にいいが、さっきのより二回りはでかいじゃないか。できないとは言わないが、あれは俺も壊すのには苦労するぞ。ユニも多分あのサイズにはまだ挑めていなかったが」
「うん、だからあれでやりたいんだ。いいでしょ?」
「まあもちろん構わないが」
「よし、じゃあ見てて」
するとサンは、どこか嬉しそうにしながら、岩の前に立った。まるで新しい知識を得た子どものようだな。ラビはどこか微笑ましそうな目で、サンのことを見つめる。
そう、この時彼は、サンからあれほど恐ろしい技が出るなんて思わなかったのだ。
サンは、岩の前で構えをとった。いまだかつて見覚えのない構えに、ラビは違和感を覚える。大勢を低くし、刀を横に構え、じっと獲物を見据えている。そして真っ赤な炎が、彼の刀を纏い、それをサンは、刀を持たない方の手で炎の鞘のようなものを作り、そこにしまっていた。そして彼は、小さく、つぶやく。
「陽天流八照型――――」
――ドズガァァァァァン!!!
目にも止まらぬ速さで刀を振るい、岩を通り過ぎるサン。すると彼の後ろにある岩は、一瞬で崩れ去った。あまりの出来事に、目を丸くし、言葉を失うラビ。サンはそんな彼の方を見て、笑顔で答える。
「どう? 昨日考えたんだ、この技、結構いい線いってるでしょ?」
――こりゃあ、結構な才能を目覚めさせちまったかもな。
「ああ、実戦でできたら、かなりの武器になると思うぜ」
ラビは、目の前の少年の才能に、少しだけ背筋を震わせるのだった。
――ズガァァァァン!
そしてここにも1人、大木に向かって拳を叩きつける者がいた。彼は、自身の打撃に納得がいかず何度も何度も、自身の拳を打ち付ける。
――はぁはぁはぁ。
まだ修行を始めてからそれほど時間が経っていないのにもかかわらず、大きく肩で息をするユニ。『なんで、なんで!』彼はそう呟きながら、強く強く拳を握りしめる。
「……なんで、こんな打撃しか、打てないんだよ」
「……その様子だと、どうやら上手くはいかなかったみたいだな」
そんなユニの後ろから、兄弟子の声がかかってくる。どうやらサンの方は、もう終了したようだ。
「……お疲れ様です。ラビさん。サンの修行の出来はどうでしたか?」
「完成したよ。正直、きっと今のお前とサンがやったら、次はサンが勝つ。そのくらいあいつはこの一週間で大きく成長した」
「……そうですか」
そしてユニは引き続き、正面の木を見つめて、拳を構える。
「ちょっと待ってくださいね。ラビさん。もう少しで、何か掴めそうなんです。もう少しで――」
「ユニ!」
ラビは、ユニの言葉を遮るようにして彼の名前を呼んだ。その言葉にびくりと体を震わせるユニ。そんな彼に対し、ラビは、厳しくも優しい口調で、彼に告げる。
「今日は、サンと一緒に早めに上がれ」
「なんでですか! 僕だってできます! あと少し時間があれば、絶対」
「ユニ、分かってるはずだ。この問題は、努力なんかで解決できるような問題じゃなかった。これ以上お前が自分の拳を痛みつけたとしても、その分お前が前に進めるわけじゃない」
「でも、それじゃあ、兄さんは誰が止めるんですか! それだけは他の人に任せるわけにはいかないのに!」
「もちろん作戦当日は、お前がユナと戦えばいい。兄と全力でぶつかるうちに見えてくるものもあるかもしれない。だが今日はこれ以上無理するな。明日が作戦決行日だって言うのに、その前日にお前がこれ以上自分を追い込むのを、俺は兄弟子として看過するわけにはいかない」
冷静な眼差しでユニを見つめて、ゆっくりとそう諭すラビ。ユニもまたラビの言うことが正しいということは十分に分かっていた。これ以上やっても自分は今日のうちにきっと結果を出すことはできない。だったら今日はひとまず休息し、明日への体力を温存することの方が大事だ。
「……わかりました」
ユニは、自身の拳を握りしめながらも、ラビの言葉に渋々頷いた。ラビは、そんな彼の気持ちを強く理解しながらも、ユニのことを家へと連れ戻すのだった。
「はあ? 数日前に獣人2人にあっただぁ?」
レンシは苛々としながら、ケルの言葉を繰り返す。そして彼はケルに対して、言葉を続ける。
「なんでそれを早くいわねぇんだ? それなら向こうが取る行動も色々変わってくるだろ?」
「どうしてわざわざそんなことを言う必要がある? そいつら2人が、ターゲットと関係があるとは分からんだろうが」
ケルの言葉を聞いて、レンシは深々とため息をつく。そして彼はそのまま呆れたように言葉を発する。
「あのなぁ、お前が出会ったヘビの獣人は、ヤマカガシだったんだろ? だとしたらターゲットと遭遇した時一緒にいたやつだ。それに当日まで改造獣人が届ききらないって事情も話したんだろ?」
「まあ、そうだな」
今一自分がしたことの良し悪しが分かっておらず、そう強く頷くケル。レンシはそんな彼に再び大きなため息をつく。
「はぁぁ、なあケル。おまえたまにハデス様に抜けてるって言われないか?」
「失礼なやつだな。ハデス様がそんなこと自分に対しておっしゃるわけないだろ。むしろたまにお前といると肩の力が抜けるよと褒めてくださる」
「……ははは、ああ、そうですか」
――そんな言葉で褒めるやつこの世にいやしねぇよ。
レンシは、ケルに心の中で悪態をつきながらもこれからの展開を想像する。もし敵にある程度頭の切れるやつがいるとしたら明後日まで待つことなくここに襲撃してくるだろう。しかしここまで襲撃がなかったことを見るに、何か動きがあるとしたら、きっと明日か。
「まあいいや。ケル。多分明日そのターゲットとやらが、仕掛けてくるぞ。もし見たかったら明日の監視時間を早めてくることをお勧めするぜ」
「本当か? なんでだ? それにもしそうだとしたら、今の戦力で迎え打てるのか?」
「……まあ敵の気まぐれってやつだな。それに迎え撃てるかどうかは心配するな。別に明後日までに改造獣人全てが届ききらないってだけで、もう十分な数は届いている。あとはお前も入れれば戦力としては十分なはずだ」
そうしてレンシは洞窟の奥深くに仕舞い込んだ、膨大な数の棺桶を見渡す。チマチマとここハビボルで集めた素材をつぎ合わせて作った分。そして、ラキュラ様から直々に届いた分に、42号と26号の眷属がこちらには控えている。
――これならもし仮にターゲットがラビと繋がっていたとしても、十分対処できるはずだ。
レンシは、もう決して自分の意思で動くことのできなくなった彼らを見て、過去の自分を思い出す。そうだ、ここから始まるんだ。ここからやっと、俺は、俺から全てを奪った奴らに復讐できる。奪われる側から奪う側へと、変わることができる。
そうして彼は歪み切った欲望をその体に抱えながら、歪な笑みを顔に浮かべるのだった。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
適正異世界
sazakiri
ファンタジー
ある日教室に突然現れた謎の男
「今から君たちには異世界に行ってもらう」
そんなこと急に言われても…
しかし良いこともあるらしい!
その世界で「あること」をすると……
「とりあいず帰る方法を探すか」
まぁそんな上手くいくとは思いませんけど
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
魔王召喚 〜 召喚されし歴代最強 〜
四乃森 コオ
ファンタジー
勇者によって魔王が討伐されてから千年の時が経ち、人族と魔族による大規模な争いが無くなっていた。
それでも人々は魔族を恐れ、いつ自分たちの生活を壊しに侵攻してくるのかを心配し恐怖していた ───── 。
サーバイン戦闘専門学校にて日々魔法の研鑽を積んでいたスズネは、本日無事に卒業の日を迎えていた。
卒業式で行われる『召喚の儀』にて魔獣を召喚する予定だっのに、何がどうなったのか魔族を統べる魔王クロノを召喚してしまう。
訳も分からず契約してしまったスズネであったが、幼馴染みのミリア、性格に難ありの天才魔法師、身体の頑丈さだけが取り柄のドワーフ、見習い聖騎士などなどたくさんの仲間たちと共に冒険の日々を駆け抜けていく。
そして・・・スズネと魔王クロノ。
この二人の出逢いによって、世界を巻き込む運命の歯車がゆっくりと動き出す。
■毎週月曜と金曜に更新予定です。
ペット(老猫)と異世界転生
童貞騎士
ファンタジー
老いた飼猫と暮らす独りの会社員が神の手違いで…なんて事はなく災害に巻き込まれてこの世を去る。そして天界で神様と会い、世知辛い神様事情を聞かされて、なんとなく飼猫と共に異世界転生。使命もなく、ノルマの無い異世界転生に平凡を望む彼はほのぼののんびりと異世界を飼猫と共に楽しんでいく。なお、ペットの猫が龍とタメ張れる程のバケモノになっていることは知らない模様。
紋章斬りの刀伐者〜無能と蔑まれ死の淵に追い詰められてから始まる修行旅〜
覇翔 楼技斗
ファンタジー
「貴様は今日を持ってこの家から追放し、一生家名を名乗ることを禁ずる!」
とある公爵家の三男である『テル』は無能という理由で家を追放されてしまう。
追放されても元・家族の魔の手が届くことを恐れたテルは無理を承知で街を単身で出る。
最初は順調だった旅路。しかしその夜、街の外に蔓延る凶悪な魔物が戦う力の少ないテルに襲いかかる。
魔物により命の危機に瀕した時、遂にテルの能力が開花する……!
これは、自分を追放した家を見返して遂には英雄となる、そんな男の物語。
注意:
最強系ではなく、努力系なので戦いで勝つとは限りません。なんなら前半は負けが多いかも……。
ざまぁ要素も入れる予定ですが、本格的にざまぁするのは後半です。
ハ(検索避け)レム要素は基本的に無いですが、タグにあるように恋愛要素はあります。
『カクヨム』にて先行投稿してします!
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話
紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界――
田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。
暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。
仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン>
「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。
最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。
しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。
ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと――
――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。
しかもその姿は、
血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」
ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。
タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。
――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
二人で最強の陰キャ勇者~追放された陰キャゲーマー、天才陰キャ少女と合体して世界を救う!?~
川上とむ
ファンタジー
クラスカースト底辺で陰キャの主人公・高木 透夜(たかぎ とうや)は、ゲームだけが得意だった。
ある日、彼は勇者召喚に巻き込まれ、数名のクラスメイトとともに異世界に転移してしまう。
そこで付与されたスキルは【合体】と呼ばれる謎スキルだった。
するとクラス委員長は透夜を『勇者になる資格がない役立たず』と決めつけ、同じスキルを持つ橘 朱音(たちばな あかね)とともに追放してしまう。
追放された二人は魔物に襲われるが、その際、【合体】スキルの真の力意味を知ることになる。
同時に朱音が天才的な記憶力を持つことがわかり、戦いのサポートを通じて二人は絆を深めていく。
やがて朱音が透夜に対する恋心を自覚し始めた頃、聖女召喚によって現代日本から一人の少女が転移してくる。
彼女は柊 希空(ひいらぎ のあ)。透夜の幼馴染で、圧倒的陽キャだった。
ライバル発言をする希空に、朱音は焦りを募らせていく。
異世界で勃発した恋の三角関係の結末と、この世界の命運ははいかに……!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる