67 / 429
恋愛サティスファクション
ハローGW3
しおりを挟む
あったかい。陽だまりみたいだ。
ポカポカしたお日様の匂いに、ふかふかの芝生。
夢みたいだ。うん? 夢?
これが夢なら、僕は起きなきゃ。いつまでも寝ていられない。
でも、心地好くて起きたくないよ。
ずっとこのまま、ポカポカしてたい。
そばにあるポカポカに抱きつくと。
幸せな気持ちになれる甘い匂い。
あったかくて、すべすべで、ちょっとしっとりしてて、玲司君みたいな匂い。
──って、玲司君!?
びっくりして飛び起きると、知らない部屋の知らないベッドの上に僕と玲司君が一緒に寝ていた。
しかも、玲司君は裸!
ああ、下着は履いてる。
って、僕もボクサー1枚だけでほぼ裸なんだけど。
この姿で一緒に寝てるって……。もしかして……。
どうしよう。僕、昨日の夜のことを途中から覚えてない。
何があった。思い出せ、僕!
また足を使われたのか!?
「んんーっ。おはよ」
毛布にくるまって頭抱えて唸っていたら玲司君を起こしちゃった。
でも玲司君は慌てる僕と違って普段通りにさらっとしている。
自然体な朝だ。
大きく伸びしながら「おはよ」だって。
おはようってことは今は朝なのか。
窓から白っぽい太陽の光が射し込んでるから、昼前って感じかな。
部屋に時計がないからはっきりした時間は分からないけど。
今日は仕事が休みで良かった。
そうじゃなきゃ完璧に遅刻だ。
「どーした? 寝惚けてんのか? おはよー、佐倉」
「お、おはよう。玲司君」
ちょっとどもっちゃった。
なんで玲司君は普通にしてるの?
何もなかったってこと?
「昨日は酔って寝ちまってたからウチに運んだだけだ。さすがに寝てるヤツに手ぇ出さねえって。そんなん、つまんねえだろ」
それはつまる、つまらないの話ではなく。
寝てる人に手を出しちゃ犯罪だから。
いや、起きてても駄目なんだけど。
「佐倉は今日休みだろ。肉食いに行こうぜ」
普段通りすぎる玲司君は反動をつけて起き上がると、パンツ1枚の姿のまま堂々と寝室から出ていった。
ここ、玲司君の家なのかな?
ちらりと見えたドアの向こうはリビングっぽかった。
僕も起きた方が良いんだろう。
着ていた服はこの部屋にはないみたいだ。
肉を食べに行こうの前に着替え。
あと出来るならシャワーも浴びたい。
「玲司君、お風呂借りて良い? あと僕の服はどこ?」
寝室のドアの外側は20畳はあるLDK。
キッチンカウンターの中で玲司君は500mlのコーラのペットボトルをくわえてた。
「佐倉の恥じらいポイントがわっかんねえ。この前は着替えも見せたくないって騒いだくせに今は平気なわけ?」
「何もなかったって言ったのは玲司君じゃん。なら恥ずかしいこともない。男同士なんだし」
「こっちは意識してほしいぐらいなんだけど。それとも意識して普通のフリしてんの?」
「普通のフリだなんてっ。わざわざする必要ないしっ」
「ふーん。佐倉はオレが好きなんだと思ってたけど、オレの勘違いか」
「玲司君のことは嫌いじゃない。けど、それは友達としてだから。もう。朝から何言ってんの。シャワー借して。お風呂どっち?」
玲司君は「一緒に入るか」ってからかいながら、お風呂に案内してくれた。
着替えならいくらでもあると言うので、お言葉に甘えて貸してもらうけど。
玲司君は絶対に使わないSサイズの下着まであって、どういうことかと目で問えば。
「チャンスがあればいつでも連れ込めるように用意しとくもんだろ」
「玲司君のブレない加減はスゴいね」
「準備万端って誉められてる?」
「誉めてない。用意周到で若干引いた」
「佐倉はテレるとツンツンしてカワイイ」
「僕はテレてないし、ツンツンしてないし、可愛くもない」
「はいはい。そーゆーことにしといてやるよ。オレもシャワー浴びたいし、早く風呂行け」
ポカポカしたお日様の匂いに、ふかふかの芝生。
夢みたいだ。うん? 夢?
これが夢なら、僕は起きなきゃ。いつまでも寝ていられない。
でも、心地好くて起きたくないよ。
ずっとこのまま、ポカポカしてたい。
そばにあるポカポカに抱きつくと。
幸せな気持ちになれる甘い匂い。
あったかくて、すべすべで、ちょっとしっとりしてて、玲司君みたいな匂い。
──って、玲司君!?
びっくりして飛び起きると、知らない部屋の知らないベッドの上に僕と玲司君が一緒に寝ていた。
しかも、玲司君は裸!
ああ、下着は履いてる。
って、僕もボクサー1枚だけでほぼ裸なんだけど。
この姿で一緒に寝てるって……。もしかして……。
どうしよう。僕、昨日の夜のことを途中から覚えてない。
何があった。思い出せ、僕!
また足を使われたのか!?
「んんーっ。おはよ」
毛布にくるまって頭抱えて唸っていたら玲司君を起こしちゃった。
でも玲司君は慌てる僕と違って普段通りにさらっとしている。
自然体な朝だ。
大きく伸びしながら「おはよ」だって。
おはようってことは今は朝なのか。
窓から白っぽい太陽の光が射し込んでるから、昼前って感じかな。
部屋に時計がないからはっきりした時間は分からないけど。
今日は仕事が休みで良かった。
そうじゃなきゃ完璧に遅刻だ。
「どーした? 寝惚けてんのか? おはよー、佐倉」
「お、おはよう。玲司君」
ちょっとどもっちゃった。
なんで玲司君は普通にしてるの?
何もなかったってこと?
「昨日は酔って寝ちまってたからウチに運んだだけだ。さすがに寝てるヤツに手ぇ出さねえって。そんなん、つまんねえだろ」
それはつまる、つまらないの話ではなく。
寝てる人に手を出しちゃ犯罪だから。
いや、起きてても駄目なんだけど。
「佐倉は今日休みだろ。肉食いに行こうぜ」
普段通りすぎる玲司君は反動をつけて起き上がると、パンツ1枚の姿のまま堂々と寝室から出ていった。
ここ、玲司君の家なのかな?
ちらりと見えたドアの向こうはリビングっぽかった。
僕も起きた方が良いんだろう。
着ていた服はこの部屋にはないみたいだ。
肉を食べに行こうの前に着替え。
あと出来るならシャワーも浴びたい。
「玲司君、お風呂借りて良い? あと僕の服はどこ?」
寝室のドアの外側は20畳はあるLDK。
キッチンカウンターの中で玲司君は500mlのコーラのペットボトルをくわえてた。
「佐倉の恥じらいポイントがわっかんねえ。この前は着替えも見せたくないって騒いだくせに今は平気なわけ?」
「何もなかったって言ったのは玲司君じゃん。なら恥ずかしいこともない。男同士なんだし」
「こっちは意識してほしいぐらいなんだけど。それとも意識して普通のフリしてんの?」
「普通のフリだなんてっ。わざわざする必要ないしっ」
「ふーん。佐倉はオレが好きなんだと思ってたけど、オレの勘違いか」
「玲司君のことは嫌いじゃない。けど、それは友達としてだから。もう。朝から何言ってんの。シャワー借して。お風呂どっち?」
玲司君は「一緒に入るか」ってからかいながら、お風呂に案内してくれた。
着替えならいくらでもあると言うので、お言葉に甘えて貸してもらうけど。
玲司君は絶対に使わないSサイズの下着まであって、どういうことかと目で問えば。
「チャンスがあればいつでも連れ込めるように用意しとくもんだろ」
「玲司君のブレない加減はスゴいね」
「準備万端って誉められてる?」
「誉めてない。用意周到で若干引いた」
「佐倉はテレるとツンツンしてカワイイ」
「僕はテレてないし、ツンツンしてないし、可愛くもない」
「はいはい。そーゆーことにしといてやるよ。オレもシャワー浴びたいし、早く風呂行け」
3
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男
湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。
何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。
初恋の幼馴染の女の子の恰好をさせられメス調教もされて「彼女」の代わりをさせられる男の娘シンガー
湊戸アサギリ
BL
またメス調教ものです。今回はエロ無しです。女装で押し倒されいますがエロはありません
女装させられ、女の代わりをさせられる屈辱路線です。メス調教ものは他にも書いていますのでよろしくお願いいたします
クラスの仲良かったオタクに調教と豊胸をされて好みの嫁にされたオタクに優しいギャル男
湊戸アサギリ
BL
※メス化、男の娘化、シーメール化要素があります。オタクくんと付き合ったギャル男がメスにされています。手術で豊胸した描写があります。これをBLって呼んでいいのかわからないです
いわゆるオタクに優しいギャル男の話になります。色々ご想像にお任せします。本番はありませんが下ネタ言ってますのでR15です
閲覧ありがとうございます。他の作品もよろしくお願いします
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
お嬢様、お仕置の時間です。
moa
恋愛
私は御門 凛(みかど りん)、御門財閥の長女として産まれた。
両親は跡継ぎの息子が欲しかったようで女として産まれた私のことをよく思っていなかった。
私の世話は執事とメイド達がしてくれていた。
私が2歳になったとき、弟の御門 新(みかど あらた)が産まれた。
両親は念願の息子が産まれたことで私を執事とメイド達に渡し、新を連れて家を出ていってしまった。
新しい屋敷を建ててそこで暮らしているそうだが、必要な費用を送ってくれている以外は何も教えてくれてくれなかった。
私が小さい頃から執事としてずっと一緒にいる氷川 海(ひかわ かい)が身の回りの世話や勉強など色々してくれていた。
海は普段は優しくなんでもこなしてしまう完璧な執事。
しかし厳しいときは厳しくて怒らせるとすごく怖い。
海は執事としてずっと一緒にいると思っていたのにある日、私の中で何か特別な感情がある事に気付く。
しかし、愛を知らずに育ってきた私が愛と知るのは、まだ先の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる