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恋愛サティスファクション
バレンタインぱーりーぴーぽー10
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玲司君は圭介さんのおうちの場所も知ってるみたいなので、タクシーの運転手さんへの説明はお任せ。
僕一人だったら住所書いたメモ渡してスマホのメモ帳をメッセージボード代わりに細かい指示を伝えることになる。
めんどくさいし玲司君が一緒にいてくれて良かった。
なんて考えてたら、圭介さんの自宅マンションに到着。
心配して玲司君も部屋まで一緒に来てくれることになった。
「おーい。圭いるかー? ウサギ連れ帰ってきたぞー」
玲司君が玄関に入って呼び掛けるけど、返事はない。
お部屋は冷たいままだし、圭介さんは帰ってきてないみたい。
どうしたんだろう。
もしかして、本当に事故にあってるとか。
「とりあえず、お前はシャワー浴びて着替えてこい」
そうだよね。まずは着替えなきゃ。
圭介さんを探しにもいけない。
着替えるためにコレクションルームに向かう。
玲司君もその後ろを着いてきているから、お部屋に詰め込まれた圭介さんのコレクターズアイテムの山を見せることになって。
あっ。そういえば、このコレクションを人に見せても良かったのかなって思ったけど。
お部屋を見た玲司君が呆れた声を溢した。
「うわっ。服が増殖してる。きもっ!!!」
キモくないよ。素敵だよ。
玲司君は圭介さんのコレクションのことを知ってたんだ。
考えてみれば玲司君は皇子様系モデルなんだし、ロリータアイテムコレクターの圭介さんと、そっちの趣味で仲良くなってておかしくないよね。
それなら気にしなくても良いかな。
普通にヘッドドレスをはずしてファーマントやワンピースを脱いでいく。
さすがに下着までは人前で脱ぐ気になれなくて、ドロワーズを履いたまま脱衣所へ。
玲司君が堂々と僕の後ろをついてくる。
ここから先はついてきちゃ駄目。
リビングで待っててよ。
残りは一人になったのを確認してから脱いだ。
ウィッグをはずして、メイクも落として、シャワーを浴びれば。
鏡のなかにはいつもの僕@パジャマモード。
不安な気持ちも少し落ち着いた。
リビングの扉を開ける前に、扉のガラスを覗いて中の様子を窺ってみると。
玲司君はソファに座ってスパークリングミネラルウォーターを飲みながらスマホを触っていた。
誰かと連絡を取ってるのかな?
扉を開けて、玲司君に声をかける。
「圭介さんとは連絡とれた?」
「うおぉっ!」
「どうしたの?玲司君?」
濡れた髪の毛をタオルで押さえながら、ソファに近付く。
「どうしたの? じゃねえ。本当に話せたんだな」
「うん。外で話さないのはロリータのとき限定。ジェスチャーでの会話に付き合ってくれてありがとうね。面倒だったでしょ?」
「どうせあそこじゃ煩くてろくに話せなかったから、それは気にするな。あぁいうのも悪くねぇ。それよりなんだよ、その変わりっぷり。詐欺かよっ!」
あぁ。僕の格好が普段のバージョンに戻ったからビックリしてるのか。
たしかに、知らない人が見たら驚くかも。
素の僕はただの地味メンだから。
「詐欺じゃないよ。メイクで化けてただけだよ。それに詐欺っていうなら玲司君だって。ぜんぜんRoi君っぽくないじゃん」
「オレはあれが仕事なんだからいーの」
「僕だってあれが趣味なんだからいーの。それより、圭介さんだよ。まだ帰ってきてないとか、どこかで交通事故にでもあってるんじゃないかって僕は思うんだ」
「あぁ。圭なら、さっき佐倉のスマホに電話きたぞ。なんか詳しくは聞いてねぇが、仕事先でトラブルがあって今夜は帰れないってよ」
圭介さんの職場って区役所だけど。
帰れないくらいのトラブルって何だろう。
想像もできないや。
「圭介さんが怪我したとかではないんだね」
「ああ。そういうのじゃないって。だから佐倉は先に寝ててくれって伝言された」
「伝言よりも直接話したかった。お風呂場までスマホ持ってきてくれたら良かったのに。それ、生活防水だからお風呂でも大丈夫なやつ」
「それは圭が嫌がったんだよ。お前のシャワーシーンをオレに見せたくないんだとさ。なんであんな独占欲の塊が好きかねぇ」
「一目惚れだもん。理由なんてないよ」
「ノロケはよそでやれ」
ひどいなぁ。友達なら恋バナくらい聞いてよ。
僕一人だったら住所書いたメモ渡してスマホのメモ帳をメッセージボード代わりに細かい指示を伝えることになる。
めんどくさいし玲司君が一緒にいてくれて良かった。
なんて考えてたら、圭介さんの自宅マンションに到着。
心配して玲司君も部屋まで一緒に来てくれることになった。
「おーい。圭いるかー? ウサギ連れ帰ってきたぞー」
玲司君が玄関に入って呼び掛けるけど、返事はない。
お部屋は冷たいままだし、圭介さんは帰ってきてないみたい。
どうしたんだろう。
もしかして、本当に事故にあってるとか。
「とりあえず、お前はシャワー浴びて着替えてこい」
そうだよね。まずは着替えなきゃ。
圭介さんを探しにもいけない。
着替えるためにコレクションルームに向かう。
玲司君もその後ろを着いてきているから、お部屋に詰め込まれた圭介さんのコレクターズアイテムの山を見せることになって。
あっ。そういえば、このコレクションを人に見せても良かったのかなって思ったけど。
お部屋を見た玲司君が呆れた声を溢した。
「うわっ。服が増殖してる。きもっ!!!」
キモくないよ。素敵だよ。
玲司君は圭介さんのコレクションのことを知ってたんだ。
考えてみれば玲司君は皇子様系モデルなんだし、ロリータアイテムコレクターの圭介さんと、そっちの趣味で仲良くなってておかしくないよね。
それなら気にしなくても良いかな。
普通にヘッドドレスをはずしてファーマントやワンピースを脱いでいく。
さすがに下着までは人前で脱ぐ気になれなくて、ドロワーズを履いたまま脱衣所へ。
玲司君が堂々と僕の後ろをついてくる。
ここから先はついてきちゃ駄目。
リビングで待っててよ。
残りは一人になったのを確認してから脱いだ。
ウィッグをはずして、メイクも落として、シャワーを浴びれば。
鏡のなかにはいつもの僕@パジャマモード。
不安な気持ちも少し落ち着いた。
リビングの扉を開ける前に、扉のガラスを覗いて中の様子を窺ってみると。
玲司君はソファに座ってスパークリングミネラルウォーターを飲みながらスマホを触っていた。
誰かと連絡を取ってるのかな?
扉を開けて、玲司君に声をかける。
「圭介さんとは連絡とれた?」
「うおぉっ!」
「どうしたの?玲司君?」
濡れた髪の毛をタオルで押さえながら、ソファに近付く。
「どうしたの? じゃねえ。本当に話せたんだな」
「うん。外で話さないのはロリータのとき限定。ジェスチャーでの会話に付き合ってくれてありがとうね。面倒だったでしょ?」
「どうせあそこじゃ煩くてろくに話せなかったから、それは気にするな。あぁいうのも悪くねぇ。それよりなんだよ、その変わりっぷり。詐欺かよっ!」
あぁ。僕の格好が普段のバージョンに戻ったからビックリしてるのか。
たしかに、知らない人が見たら驚くかも。
素の僕はただの地味メンだから。
「詐欺じゃないよ。メイクで化けてただけだよ。それに詐欺っていうなら玲司君だって。ぜんぜんRoi君っぽくないじゃん」
「オレはあれが仕事なんだからいーの」
「僕だってあれが趣味なんだからいーの。それより、圭介さんだよ。まだ帰ってきてないとか、どこかで交通事故にでもあってるんじゃないかって僕は思うんだ」
「あぁ。圭なら、さっき佐倉のスマホに電話きたぞ。なんか詳しくは聞いてねぇが、仕事先でトラブルがあって今夜は帰れないってよ」
圭介さんの職場って区役所だけど。
帰れないくらいのトラブルって何だろう。
想像もできないや。
「圭介さんが怪我したとかではないんだね」
「ああ。そういうのじゃないって。だから佐倉は先に寝ててくれって伝言された」
「伝言よりも直接話したかった。お風呂場までスマホ持ってきてくれたら良かったのに。それ、生活防水だからお風呂でも大丈夫なやつ」
「それは圭が嫌がったんだよ。お前のシャワーシーンをオレに見せたくないんだとさ。なんであんな独占欲の塊が好きかねぇ」
「一目惚れだもん。理由なんてないよ」
「ノロケはよそでやれ」
ひどいなぁ。友達なら恋バナくらい聞いてよ。
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