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②ゆうしゃは おんなのこに なった!
5.りざると かくにん
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「──……つまり、オレが女だったらストッキングとタイツのどちらがより似合うかの検証だった、と?」
チャームの魔法と利尿剤の効果がなくなるまで散々イかされて漏らして喘がされた後、オレは魔王と使い魔を床に正座させて椅子にふんぞり返った。
服が可哀想な目に合ってしまったため、今のオレの格好はブラウスにプリーツスカートという出で立ちだ。放っていたセーラー服含め下着が濡れたし、ストッキングは破られたし、タイツもびっしょり濡れたしで、スカートの下はノーパンだ。 すーすーして落ち着かないが、今は我慢するしかないだろう。
情事の跡も粗相の跡も魔法で綺麗さっぱり消させたものの、オレの怒りが消えることはない。
だってそうだろう、勝手に女にされて、勝手に盛られて、好き勝手に弄ばれたのだからな!?媚薬のせいでオレもだいぶ……えっちなことをしてしまった気もするが、それはそれだ。
「オレのことが好きだというのなら、同意を得てからするのが普通だろう!こんなことをされて惚れる奴がいたら余程の変態だぞ!」
「ほう、同意さえ取れればいいと」
「そこに反応するな!」
「どっちも甲乙つけがたかったんで、ドローになりましたよ」
「そんな結果も求めてない!」
はぁ、と心を落ち着かせるために一息つく。
やはり人間と魔物では常識に大きな違いがあるらしい。ここは一度しっかりと教えこまなければならんようだな。
「いいか、オレはセクハラされて喜ぶような奴じゃないからな?オレを惚れさせたいのなら、もっとこう……、優しく接しろ!」
「優しく、か」
すっ、と立ち上がった魔王がいつになく真面目な顔でオレの前へと近寄ってくる。反射的に身構えるオレに、バーレットは今までにない程柔和な笑みを浮かべて頭を撫でてきた。ふわ、とツボを押さえるような撫で方が、妙に気持ちいい。
……くそ、バーレットのくせに。こんなもので絆されてたまるか。
そうこうしている内に頭にあった手が頬へと滑ってきて、そのまま顎を固定された。
「好きだ、……アレク」
「っ、ん……ぅ」
吃驚するくらい甘い吐息と共に唇を奪われて、何度も何度も軽いキスを贈られる。
……絶対口に出して言うことはしないが、バーレットとのキスは……嫌だと思えない。もう絆されてるじゃないかと前言撤回しそうな勢いだが、仕方ないだろう。
魔王のくせに、本当に愛しいものに触れるような口付けをしてくるから。……避けるなんてこと、出来ないだろ。
「ふぁ……っ、ん……♡」
ドキドキと高鳴る鼓動、プラチアの目の前なのにという葛藤、何回もイったのにはしたなくも反応してしまう身体。ふわふわとした綿飴のような熱にくるまった気分で、いきり立っていた心が弛緩してくる。
一緒に過ごしていく内に、手遅れな程に、魔王に傾倒してしまっている自分が、そこにいた。
「あ」
図らずもキスの虜になってしまったオレの耳に、プラチアの声が届く。悪いなプラチア、今は流されるフリをしてこの触れ合いに酔っていたいんだ。もう少し、あったかい微睡みに浸っていたい。
自分でもチョロいと思うそんな気持ちは、
「……魔王様にキスされて、嬉ションしてますよ。失禁姫?」
プラチアの言葉で、一気に吹き飛んだ。
「……は?う、そ、……え?……っ!!?わあああああぁ!!!??」
「くくっ……、今気付いたのか。トイレの躾も必要なようだな、失禁姫よ」
「そっ、その名前で呼ぶなああぁ!!!」
ぴちょん、と落ちた水滴が、オレの心境を表わすような乱れた波紋を作り上げた。
チャームの魔法と利尿剤の効果がなくなるまで散々イかされて漏らして喘がされた後、オレは魔王と使い魔を床に正座させて椅子にふんぞり返った。
服が可哀想な目に合ってしまったため、今のオレの格好はブラウスにプリーツスカートという出で立ちだ。放っていたセーラー服含め下着が濡れたし、ストッキングは破られたし、タイツもびっしょり濡れたしで、スカートの下はノーパンだ。 すーすーして落ち着かないが、今は我慢するしかないだろう。
情事の跡も粗相の跡も魔法で綺麗さっぱり消させたものの、オレの怒りが消えることはない。
だってそうだろう、勝手に女にされて、勝手に盛られて、好き勝手に弄ばれたのだからな!?媚薬のせいでオレもだいぶ……えっちなことをしてしまった気もするが、それはそれだ。
「オレのことが好きだというのなら、同意を得てからするのが普通だろう!こんなことをされて惚れる奴がいたら余程の変態だぞ!」
「ほう、同意さえ取れればいいと」
「そこに反応するな!」
「どっちも甲乙つけがたかったんで、ドローになりましたよ」
「そんな結果も求めてない!」
はぁ、と心を落ち着かせるために一息つく。
やはり人間と魔物では常識に大きな違いがあるらしい。ここは一度しっかりと教えこまなければならんようだな。
「いいか、オレはセクハラされて喜ぶような奴じゃないからな?オレを惚れさせたいのなら、もっとこう……、優しく接しろ!」
「優しく、か」
すっ、と立ち上がった魔王がいつになく真面目な顔でオレの前へと近寄ってくる。反射的に身構えるオレに、バーレットは今までにない程柔和な笑みを浮かべて頭を撫でてきた。ふわ、とツボを押さえるような撫で方が、妙に気持ちいい。
……くそ、バーレットのくせに。こんなもので絆されてたまるか。
そうこうしている内に頭にあった手が頬へと滑ってきて、そのまま顎を固定された。
「好きだ、……アレク」
「っ、ん……ぅ」
吃驚するくらい甘い吐息と共に唇を奪われて、何度も何度も軽いキスを贈られる。
……絶対口に出して言うことはしないが、バーレットとのキスは……嫌だと思えない。もう絆されてるじゃないかと前言撤回しそうな勢いだが、仕方ないだろう。
魔王のくせに、本当に愛しいものに触れるような口付けをしてくるから。……避けるなんてこと、出来ないだろ。
「ふぁ……っ、ん……♡」
ドキドキと高鳴る鼓動、プラチアの目の前なのにという葛藤、何回もイったのにはしたなくも反応してしまう身体。ふわふわとした綿飴のような熱にくるまった気分で、いきり立っていた心が弛緩してくる。
一緒に過ごしていく内に、手遅れな程に、魔王に傾倒してしまっている自分が、そこにいた。
「あ」
図らずもキスの虜になってしまったオレの耳に、プラチアの声が届く。悪いなプラチア、今は流されるフリをしてこの触れ合いに酔っていたいんだ。もう少し、あったかい微睡みに浸っていたい。
自分でもチョロいと思うそんな気持ちは、
「……魔王様にキスされて、嬉ションしてますよ。失禁姫?」
プラチアの言葉で、一気に吹き飛んだ。
「……は?う、そ、……え?……っ!!?わあああああぁ!!!??」
「くくっ……、今気付いたのか。トイレの躾も必要なようだな、失禁姫よ」
「そっ、その名前で呼ぶなああぁ!!!」
ぴちょん、と落ちた水滴が、オレの心境を表わすような乱れた波紋を作り上げた。
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