弱小魔術師はシンデレラになれるのか

蛇足：サイコ友人、暗躍する

「ふー、上手くいったみたいでよかったよかった」
「セドリック、調理台の上に座らないでください」
「っと、ごめんよゼフラ。にしてもさ～、リーベルに女装させて何がしたかったんだろあの王子」
「あの場では女性であると示しておいた方が都合がよかったのでしょう。大勢の人の目の前で男に求婚すると、余計な面倒が増えますからね」
「ふーん。ま、でも結局は男と婚約してんじゃん」
「これから外堀を深めていくのだと思いますよ。リーベルも大変でしょうね」
「いざとなったら俺が助けてやんないとな～。友達だし。あっ、でもでも俺が一番大好きなのはゼフラだからなっ」
「ふふ、分かっていますよ。それではそろそろゴミを回収しましょうか」
「ほんとは焼却したいけどリーベル怒りそうだからなー、ダストシュートにでも放り込んどこっかな」
「給仕を増やしてもらうよう申請も出さないといけませんねぇ」


　──ハインドシュタイン城、暗黙ルール。
料理長と給仕長には逆らうべからず。また、王子の婚約者についての暴言を彼等の前で吐くと(ここから先は破れていて読むことが出来ない)


【弱小魔術師はシンデレラになれるのか】

（寧ろ狼さんがシンデレラなのでは……？）