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悪役令嬢な王妃は、全てを受け止めるのです!
第51話 わたくしは剣、そしてジュリアス様は盾ですわ
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焼け落ちた特別老人院に、リコネルの姿をしたクリスタルと共に出かけようとしたその時、騎士が走りこんできて、次は子供病棟が狙われたという知らせを受けました。
警戒態勢を最大限まで上げての犯行……けれど、特別老人院程の被害はなく、直ぐに鎮火されたと言う話でした。
ホッと胸を撫でおろしたものの、子供たちのショックは強いもので、泣き叫ぶ子供が多く存在していることが判明しました。
『子供院にはリコネルと共に向かうがいい、我ではリコネルのように子供たちを包み込むことは出来ぬ』
「申し訳ありません……」
『まだまだ続くじゃろう。ほれ、一人駆け込んできたぞ』
冷静に勤めるクリスタルの言葉に顔をあげると、一人の兵士がリコネルの本屋が焼け落ちたと言う情報を口にしました。
従業員は無事、そして有益な情報を持っていると言う情報すらも口にしたのです。
「ディロン様、ディラン様が犯人をとなる証拠を持っているのだとか! 是非お話をと思い、今馬車でこちらに向かっております」
「手口など分かるかもしれませんね」
『はは! 本屋を犠牲に、奴らの手口を探らせたのかもしれんな』
「まさか!」
リコネルは身重の身、あまり無茶をしないようにさせているのですから、そこまで動いていたら流石に私も母子の健康が心配になってしまいます。
とはいえ、特別老人院への訪問はディロンとディランの話を聞いてからと言う事になり、私とクリスタルは対策室にて待っていると、双子の彼らが一礼して入ってきました。
「お待たせいたしましたこと、申し訳ありません」
「いえいえ、有益な情報を持っているとのことで、待っていたのです」
「はい、ではこちらを見て頂ければと思います」
そういうと、リコネル商会には欠かせないアイテムである、客の行動を監視できる魔道具が置かれました。
そこから投影される姿には、夜、店の者が帰ってから窓を破り入ってくる男女の姿がしっかりと移っていたのです。
そして、炎の魔石を三か所に入れると、発火の魔法を唱えて立ち去る二人……間違いなく、二人はアルジェナとチャーリーでした。
「決定的な証拠ですね、これから顔写真は作れますか?」
「作れます、燃え残った隣のアトリエに、最新の機械が導入されたばかりです」
「では、直ぐに印刷して各詰め所と自警団の元へお願いします。街の人にもわかりやすい場所に貼って頂けると助かります。放火の犯人ですので、捕まえた者には賞金500万ギルが送られる事も書いておいてください。王都を巻き込んで犯人を捕まえるのです」
「はい!!」
「所で、本屋の警備を薄くしていたようですが、指示を出したのは……」
「「リコネル様です」」
その言葉に、私は深い溜息を吐き、クリスタルは『じゃろうな』とクスクスと笑い声をあげました。
『ジッとしているはずがないからのう……肉を切って骨を断つ、まさにリコネルのやり方じゃ』
「褒めてません。とにかく、リコネルには再度、無理をしないようにと言わなくては」
「ご安心ください、金額の高い本はアトリエに避難させていたので、本屋にあった本は中身の書かれていない表紙だけの本です」
「いえ、そういう問題でもなく」
「ですが、作家が頑張って書いている小説にすら火をつける。作家が目の下にクマを作って前で頑張って描いている絵に放火する……我々リコネル商会本屋部門では、許されない行為……必ずこの魔道具を使い、犯人を捕まえて見せましょう」
「本屋を狙わせることに関して反対意見もでましたが、リコネル様からの指示書通りに動けば必ず食いつくと書いてあったので……流石リコネル様ですね!」
――そういう問題じゃない。
そう叫びたかったですが、頭を抱え「そうですね、確かにそうです」と返事を返すのがやっとでした。
その後、ディロンとディランはアトリエにある最新式の機械で、顔がハッキリと移っている場所を印刷し、詰め所、騎士団、兵士、そして、城下町の至る所に写真を張り付けていったのです。
此れでも動けるものなら動いてみろ。
その時こそは……国の法に従い罰を与えましょう。
積み重なる罪を重ね、普通の死刑では終わることはないでしょう。
馬車に揺られ、特別老人院へと向かう最中、人々の声はチラホラと聞こえてきます。
――王都を脅かす男女は一体何者なのか。
――国王夫妻はこの二人に何かしたのか。
――国王夫妻は精力的に国民の為に働いているのに、どうしてこんな非道なことが。
私もそう思います。
私もリコネルも国民の為に身を粉にして働いてきました。
リコネルの懐妊すら、まだ国民に伝えることが出来ないほどに今は混乱の危機の中にあります。
そして――自分の商会の警備を一番低くして狙わせ、証拠を集めたリコネルの機転の速さには、そして潔さには感服してしまいました。
「私はまだまだダメですね……守るばかりで、リコネルのような思い切った行動が出来ない」
『阿呆、国王が思い切った行動をするより、王妃が思い切った行動をした方が国は良く回るのじゃ。リコネルに感謝しながらも、お主は守りに徹せよ。リコネルは剣、そして、ジュリアス、お主は盾なのじゃ』
そう語るクリスタルに、私は小さくため息を吐き、出来れば剣の方が良かったと思いながらも、特別老人院へと到着したのでした。
そして、仮設で立ち並ぶテントの多さ、そして――外に、白い布を顔につけ、白いシーツで体を巻いて横たわる遺体の多さにも……言葉が詰まりました。
なんの罪もない彼らが、哀れで、可哀そうで、自分が不甲斐なくて……それでも、リコネルがお守りだと言って手渡してくれたハンカチを握りしめ前を向くと、涙を乱暴に拭い真っすぐと特別老人院対策室へと向かったのでした――。
警戒態勢を最大限まで上げての犯行……けれど、特別老人院程の被害はなく、直ぐに鎮火されたと言う話でした。
ホッと胸を撫でおろしたものの、子供たちのショックは強いもので、泣き叫ぶ子供が多く存在していることが判明しました。
『子供院にはリコネルと共に向かうがいい、我ではリコネルのように子供たちを包み込むことは出来ぬ』
「申し訳ありません……」
『まだまだ続くじゃろう。ほれ、一人駆け込んできたぞ』
冷静に勤めるクリスタルの言葉に顔をあげると、一人の兵士がリコネルの本屋が焼け落ちたと言う情報を口にしました。
従業員は無事、そして有益な情報を持っていると言う情報すらも口にしたのです。
「ディロン様、ディラン様が犯人をとなる証拠を持っているのだとか! 是非お話をと思い、今馬車でこちらに向かっております」
「手口など分かるかもしれませんね」
『はは! 本屋を犠牲に、奴らの手口を探らせたのかもしれんな』
「まさか!」
リコネルは身重の身、あまり無茶をしないようにさせているのですから、そこまで動いていたら流石に私も母子の健康が心配になってしまいます。
とはいえ、特別老人院への訪問はディロンとディランの話を聞いてからと言う事になり、私とクリスタルは対策室にて待っていると、双子の彼らが一礼して入ってきました。
「お待たせいたしましたこと、申し訳ありません」
「いえいえ、有益な情報を持っているとのことで、待っていたのです」
「はい、ではこちらを見て頂ければと思います」
そういうと、リコネル商会には欠かせないアイテムである、客の行動を監視できる魔道具が置かれました。
そこから投影される姿には、夜、店の者が帰ってから窓を破り入ってくる男女の姿がしっかりと移っていたのです。
そして、炎の魔石を三か所に入れると、発火の魔法を唱えて立ち去る二人……間違いなく、二人はアルジェナとチャーリーでした。
「決定的な証拠ですね、これから顔写真は作れますか?」
「作れます、燃え残った隣のアトリエに、最新の機械が導入されたばかりです」
「では、直ぐに印刷して各詰め所と自警団の元へお願いします。街の人にもわかりやすい場所に貼って頂けると助かります。放火の犯人ですので、捕まえた者には賞金500万ギルが送られる事も書いておいてください。王都を巻き込んで犯人を捕まえるのです」
「はい!!」
「所で、本屋の警備を薄くしていたようですが、指示を出したのは……」
「「リコネル様です」」
その言葉に、私は深い溜息を吐き、クリスタルは『じゃろうな』とクスクスと笑い声をあげました。
『ジッとしているはずがないからのう……肉を切って骨を断つ、まさにリコネルのやり方じゃ』
「褒めてません。とにかく、リコネルには再度、無理をしないようにと言わなくては」
「ご安心ください、金額の高い本はアトリエに避難させていたので、本屋にあった本は中身の書かれていない表紙だけの本です」
「いえ、そういう問題でもなく」
「ですが、作家が頑張って書いている小説にすら火をつける。作家が目の下にクマを作って前で頑張って描いている絵に放火する……我々リコネル商会本屋部門では、許されない行為……必ずこの魔道具を使い、犯人を捕まえて見せましょう」
「本屋を狙わせることに関して反対意見もでましたが、リコネル様からの指示書通りに動けば必ず食いつくと書いてあったので……流石リコネル様ですね!」
――そういう問題じゃない。
そう叫びたかったですが、頭を抱え「そうですね、確かにそうです」と返事を返すのがやっとでした。
その後、ディロンとディランはアトリエにある最新式の機械で、顔がハッキリと移っている場所を印刷し、詰め所、騎士団、兵士、そして、城下町の至る所に写真を張り付けていったのです。
此れでも動けるものなら動いてみろ。
その時こそは……国の法に従い罰を与えましょう。
積み重なる罪を重ね、普通の死刑では終わることはないでしょう。
馬車に揺られ、特別老人院へと向かう最中、人々の声はチラホラと聞こえてきます。
――王都を脅かす男女は一体何者なのか。
――国王夫妻はこの二人に何かしたのか。
――国王夫妻は精力的に国民の為に働いているのに、どうしてこんな非道なことが。
私もそう思います。
私もリコネルも国民の為に身を粉にして働いてきました。
リコネルの懐妊すら、まだ国民に伝えることが出来ないほどに今は混乱の危機の中にあります。
そして――自分の商会の警備を一番低くして狙わせ、証拠を集めたリコネルの機転の速さには、そして潔さには感服してしまいました。
「私はまだまだダメですね……守るばかりで、リコネルのような思い切った行動が出来ない」
『阿呆、国王が思い切った行動をするより、王妃が思い切った行動をした方が国は良く回るのじゃ。リコネルに感謝しながらも、お主は守りに徹せよ。リコネルは剣、そして、ジュリアス、お主は盾なのじゃ』
そう語るクリスタルに、私は小さくため息を吐き、出来れば剣の方が良かったと思いながらも、特別老人院へと到着したのでした。
そして、仮設で立ち並ぶテントの多さ、そして――外に、白い布を顔につけ、白いシーツで体を巻いて横たわる遺体の多さにも……言葉が詰まりました。
なんの罪もない彼らが、哀れで、可哀そうで、自分が不甲斐なくて……それでも、リコネルがお守りだと言って手渡してくれたハンカチを握りしめ前を向くと、涙を乱暴に拭い真っすぐと特別老人院対策室へと向かったのでした――。
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