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人間界の国王が彼是やらかしに来る? 迎え撃ってやろうじゃないか!!!
第61話 悠長に構えていた結果の身から出た錆……ついにスタンピードが起きる②
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勇者たちは自分たちが何故「城に帰れば殺される」のか理解していなかったが、それは冒険者の言葉で理解できたようだ。
『人間国では今勇者を殺すための準備が着々と進んでいる』『お前たちの命もあと僅かだな』……そうせせら笑われ、事実だと理解したようだ。
かといって元の世界に戻るつもりはあるのかどうか……。
2人は娼館には行かず、コツコツとポイントを貯め続けているし、普通のホテルに一人部屋に二人で寝泊まりしながら金の節約もしてるようだ。
さてさて、何時元の世界に戻るつもりかね。
それはそうと、人間国は大変なことになっていた。
ついに恐れていたスタンピードが起きたのだ。
それも1か所どころじゃない、雪崩が起きるように一斉に始まった。
村と言う村は襲われ、町は破壊され、大きな街に逃げ込んだ者たちの多くは死に絶えた。
冒険者による討伐も行われたが、レベルの低い冒険者も駆り出され殆どが殺されただろう。
辛うじてドルの街は冒険者がしょっちゅうきては敵を倒している為スタンピードが起きなかったが、あっという間に吞まれるように、人間の住処は消えていった。
――頼みの綱だった援軍は間に合わなかった。
到着した時にはすでにスタンピードが起きた後で、後始末に追われていた。
沢山の遺体は穴を掘って埋める作業をしていたし、最早どうしようもない状態だったのは誰の目から見ても明白で。
国王は他国の王より苦言を言われ責められていた。
『もっと早くに対応していれば何とかなったのではいのか!?』と。
それについては自分たちがキヌマートに夢中になっていてスッカリ頭から抜け落ちていたとは言えず、結局『冒険者を魔王領のダンジョンから何度も呼び戻そうとしたが、誰一人帰ってこなかった』と苦し紛れに、それも事実を伝えていた。
その事により、魔王領のダンジョンの実態を語り始めた国王だったが――。
『魔王領の事は人間国であるそなた達の仕事であろう。その為に我々は多額の金をそなたの国に支払っている』
『それは……』
『お待ちください。今回の魔王は一筋縄では行かぬのです!!』
そう声を上げたのは王太子だった。
その言葉に羽の生えた天使の様なお偉いさんは椅子に座り直し、話を聞くことになったようだ。
そして、ダンジョンの内容を事細かに語ると、お偉いさんは『ふむ』と頷き『確かに妙だ』と答えていた。
『魔族も、魔王召喚をしたのかもしれん』
『魔王召喚など出来るのか!?』
『一つの可能性だ……。その中にそのキヌマートとやらを作った人間がいても可笑しくはない。であろう?』
『確かに……』
『我ら天使族は魔族とは遣り合わん。相性が悪いのでな。だからこそ元天使領であった場所に人間王国を作るのを許可したのは、無論そなたも知っていよう』
へぇ。元々人間国は天使領だったのかい。
随分と気前よく人間たちに与えたもんだね。
とはても、ダンジョンだらけのあまりいい土地とは言えないが。
だからこそ人間の国にしたんだろう。
ずる賢い事をする天使族だねぇ……あーヤダヤダ。
『こうなっては復興にも時間が掛かろう……見舞金くらいは出してやる』
『ありがとう……御座います』
こうして意気消沈した人間国の王の場から離れ去っていった天使国の者。
復興と言っても殆どの村や町は破壊され、街は屍の山だ。
それも天使族が手伝ってくれるようだが……やれやれ、人間の王も愚かだねぇ。
こうなる前に手を打てた筈なのに、呑気に構えているからこうなるんだ。
なんでも後手の後手。あーヤダヤダ。
「天使族と魔族は相性が悪いんだねぇ」
「はい、もうずっと昔からだそうですわ」
「なるほど、理由は?」
「昔、大天使がいたそうなんですけれど、魔族と戦って敗れたそうなんですの」
そう語るピアにアタシは「天使の方が勝ちそうだけどねぇ」と告げると、「そうでもなかったんです」と語り、その大天使は後に魔族の子を産んで死んだのだという。
「それが、今生きている魔王一族であるわたくしなんかがそうですわ。あの天使もオッドアイだったように、わたくしのような魔王一族もまた、オッドアイで生まれますの。大天使が負ける程の魔族ですもの、天使族はそれから畏怖するようになりましたわ」
「なるほどねぇ」
気持ちは分からなくはないが、大天使であっても負けるというのであれば問題だったのだろう。しかも子も作らされたのか、作ったのかは別として、そりゃ畏怖もしたくなるだろうさね。
「その後、人間たちを住まわせるために魔族領と天使領の間にあった広い土地を人間たちに譲ったそうですの。ダンジョンも多く不便な土地を渡したんですわ!」
「だろうね」
「それでも人間たちはダンジョンを何とかしながら生きてきましたけれど、今回のスタンピードでわたくしの仇討も人間国に出来ましたし、ある程度は留飲が下がった……と言った感じかしら」
「そいつは良かった」
「でも、これで魔王が動き出したら人間国はどうなりますかね」
「そいつは面白い案だねぇ?」
カナデの言葉にニマァ……と笑うと、アタシは次の一手を考える。
さて、アタシの素性は知られていない。
ここで追い打ちをかけてやろうかね……。
和平交渉には乗らないが、視察にでもいこうかね……ヒヒヒ。
「人間王国に使いを出しな! 視察に行くってね!!」
「行かれるんですか!?」
「おっと、カナデは魔王城を頼むよ。アンタは顔が知られている」
「では僕がついていきますよ」
「そうだね、トッシュは久々にアタシについてきて貰おうか。タリスとトリスにもついてきて貰おうかね」
「久々にお出かけですね!!」
そういって喜ぶトッシュにアタシは頷くと、直ぐに立ち上がり指示を飛ばす。
人間の城まではそれなりに遠いが、ハイエーナのキャンピングカーを使えば結構直ぐだ。
片道5日もあれば到着するだろう。
その間タリスとトリスに運転させておくというのも手だからねぇ。
ハイエーナのキャンピグカーは別の拠点にも通れる優れものだ。
何時でも魔王城に戻ることが可能になる。
そんな時だった。アタシに手紙が届いたのは――。
「魔王様、お手紙が届いております」
「誰だい?」
「ドワーフ王からです」
「酒飲みの誘いかねぇ?」
そう思って手紙を見ると――【今、馬を使い部下を連れて魔王城に向かっている】というじゃないか。
何か問題でもあったのかねぇ?
【到着には三日はかかる為、待っていて欲しい】という内容だった。
ふむ、三日くらいなら待ってみようかね……。
その間に勇者たちがどうなるのか、ちいっとばかり様子を見ようか。
『人間国では今勇者を殺すための準備が着々と進んでいる』『お前たちの命もあと僅かだな』……そうせせら笑われ、事実だと理解したようだ。
かといって元の世界に戻るつもりはあるのかどうか……。
2人は娼館には行かず、コツコツとポイントを貯め続けているし、普通のホテルに一人部屋に二人で寝泊まりしながら金の節約もしてるようだ。
さてさて、何時元の世界に戻るつもりかね。
それはそうと、人間国は大変なことになっていた。
ついに恐れていたスタンピードが起きたのだ。
それも1か所どころじゃない、雪崩が起きるように一斉に始まった。
村と言う村は襲われ、町は破壊され、大きな街に逃げ込んだ者たちの多くは死に絶えた。
冒険者による討伐も行われたが、レベルの低い冒険者も駆り出され殆どが殺されただろう。
辛うじてドルの街は冒険者がしょっちゅうきては敵を倒している為スタンピードが起きなかったが、あっという間に吞まれるように、人間の住処は消えていった。
――頼みの綱だった援軍は間に合わなかった。
到着した時にはすでにスタンピードが起きた後で、後始末に追われていた。
沢山の遺体は穴を掘って埋める作業をしていたし、最早どうしようもない状態だったのは誰の目から見ても明白で。
国王は他国の王より苦言を言われ責められていた。
『もっと早くに対応していれば何とかなったのではいのか!?』と。
それについては自分たちがキヌマートに夢中になっていてスッカリ頭から抜け落ちていたとは言えず、結局『冒険者を魔王領のダンジョンから何度も呼び戻そうとしたが、誰一人帰ってこなかった』と苦し紛れに、それも事実を伝えていた。
その事により、魔王領のダンジョンの実態を語り始めた国王だったが――。
『魔王領の事は人間国であるそなた達の仕事であろう。その為に我々は多額の金をそなたの国に支払っている』
『それは……』
『お待ちください。今回の魔王は一筋縄では行かぬのです!!』
そう声を上げたのは王太子だった。
その言葉に羽の生えた天使の様なお偉いさんは椅子に座り直し、話を聞くことになったようだ。
そして、ダンジョンの内容を事細かに語ると、お偉いさんは『ふむ』と頷き『確かに妙だ』と答えていた。
『魔族も、魔王召喚をしたのかもしれん』
『魔王召喚など出来るのか!?』
『一つの可能性だ……。その中にそのキヌマートとやらを作った人間がいても可笑しくはない。であろう?』
『確かに……』
『我ら天使族は魔族とは遣り合わん。相性が悪いのでな。だからこそ元天使領であった場所に人間王国を作るのを許可したのは、無論そなたも知っていよう』
へぇ。元々人間国は天使領だったのかい。
随分と気前よく人間たちに与えたもんだね。
とはても、ダンジョンだらけのあまりいい土地とは言えないが。
だからこそ人間の国にしたんだろう。
ずる賢い事をする天使族だねぇ……あーヤダヤダ。
『こうなっては復興にも時間が掛かろう……見舞金くらいは出してやる』
『ありがとう……御座います』
こうして意気消沈した人間国の王の場から離れ去っていった天使国の者。
復興と言っても殆どの村や町は破壊され、街は屍の山だ。
それも天使族が手伝ってくれるようだが……やれやれ、人間の王も愚かだねぇ。
こうなる前に手を打てた筈なのに、呑気に構えているからこうなるんだ。
なんでも後手の後手。あーヤダヤダ。
「天使族と魔族は相性が悪いんだねぇ」
「はい、もうずっと昔からだそうですわ」
「なるほど、理由は?」
「昔、大天使がいたそうなんですけれど、魔族と戦って敗れたそうなんですの」
そう語るピアにアタシは「天使の方が勝ちそうだけどねぇ」と告げると、「そうでもなかったんです」と語り、その大天使は後に魔族の子を産んで死んだのだという。
「それが、今生きている魔王一族であるわたくしなんかがそうですわ。あの天使もオッドアイだったように、わたくしのような魔王一族もまた、オッドアイで生まれますの。大天使が負ける程の魔族ですもの、天使族はそれから畏怖するようになりましたわ」
「なるほどねぇ」
気持ちは分からなくはないが、大天使であっても負けるというのであれば問題だったのだろう。しかも子も作らされたのか、作ったのかは別として、そりゃ畏怖もしたくなるだろうさね。
「その後、人間たちを住まわせるために魔族領と天使領の間にあった広い土地を人間たちに譲ったそうですの。ダンジョンも多く不便な土地を渡したんですわ!」
「だろうね」
「それでも人間たちはダンジョンを何とかしながら生きてきましたけれど、今回のスタンピードでわたくしの仇討も人間国に出来ましたし、ある程度は留飲が下がった……と言った感じかしら」
「そいつは良かった」
「でも、これで魔王が動き出したら人間国はどうなりますかね」
「そいつは面白い案だねぇ?」
カナデの言葉にニマァ……と笑うと、アタシは次の一手を考える。
さて、アタシの素性は知られていない。
ここで追い打ちをかけてやろうかね……。
和平交渉には乗らないが、視察にでもいこうかね……ヒヒヒ。
「人間王国に使いを出しな! 視察に行くってね!!」
「行かれるんですか!?」
「おっと、カナデは魔王城を頼むよ。アンタは顔が知られている」
「では僕がついていきますよ」
「そうだね、トッシュは久々にアタシについてきて貰おうか。タリスとトリスにもついてきて貰おうかね」
「久々にお出かけですね!!」
そういって喜ぶトッシュにアタシは頷くと、直ぐに立ち上がり指示を飛ばす。
人間の城まではそれなりに遠いが、ハイエーナのキャンピングカーを使えば結構直ぐだ。
片道5日もあれば到着するだろう。
その間タリスとトリスに運転させておくというのも手だからねぇ。
ハイエーナのキャンピグカーは別の拠点にも通れる優れものだ。
何時でも魔王城に戻ることが可能になる。
そんな時だった。アタシに手紙が届いたのは――。
「魔王様、お手紙が届いております」
「誰だい?」
「ドワーフ王からです」
「酒飲みの誘いかねぇ?」
そう思って手紙を見ると――【今、馬を使い部下を連れて魔王城に向かっている】というじゃないか。
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