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19 強硬手段で王都からやってくる歴史学者と、シャルロットの研究と。
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要約するならば【王都に来て自分の仕事の補佐をしないか】と言うスカウトだった。
無論給料も弾むと書いてあったが、俺はやはりお断りの手紙を書きました。
今は人形保護施設の事もあるし、とてもじゃないが王都に行っている暇など無いのは明らかで、どうしても動けぬ理由がある為申し訳ない旨も伝えた。
すると一週間後、驚くべき返事が来たのだ。
【そちらが王都に来れないのならば、こちらが其方に向かう事でどうだろうか】と返事が来た。これには流石に頭を抱えたものの、【それなら急なメンテナンスが入らない限りは午前中だけならば……】と言葉を濁したのだが、箱庭師の弟と一緒にシャーロック町に移り住む事が決まったらしい。
確かに箱庭師の弟がいるのなら、王都まではあっという間に帰れるだろう。
そう思っていると次はファーボさんから【王都より有名な歴史学者が移り住むと言って来た。素晴らしい屋敷を用意するつもりだ!】と手紙が来たので、申し訳ないと思いつつ頑張って欲しいとだけ伝えた。
王都からシャーロック町まで馬車を使っても4日は掛かる。
そう遠くはないが、シャーロック町は何せ小さな町だ。
ここに屋敷と言っても数軒くらいしかなく、その一つを綺麗に掃除して使えるようにするのだとファーボさんから話を聞いたミルキィが語っていた。
「しかし凄い熱意だねぇ。トーマの為に王都から引っ越してくるって事だろう?」
「それにシャーロック町にはこっちで言うボルゾンナ遺跡がありますらね。謎の解明がされていない遺跡の近くに住む事は、高校学者や歴史学者としてはロマンがあるんですよ」
「そのロマンが消えた今の心境は?」
「今は新しい扉を開けて更に奥に進んでいる気分ですね……こんな最高な事は無いです」
「その気分はその歴史学者には教えないつもりよね?」
「ええ、調査が始まったら驚かせてやります」
そうニッコリ微笑むとマリシアは呆れ、メテオは頷き、ミルキィはクスクスと笑った。
例え今だけでもこの優越感は浸っておきたいのです。
その為、あちらの連れて来る箱庭師の弟さんと俺の箱庭とは繋がらないようにセットしますけどね。
「しかし4日後か~。一応コウさんたちには伝えたほうがいいんじゃない?」
「そうですね、ちょっと箱庭に行ってきます。コウさんいるでしょうから」
「シャルロットもじゃな」
「そうですね」
こうして立ち上がり箱庭に向かうと、コウが世界樹だという木の傍で寝転がっており、シャルロッテと何かを会話していた。
そこで近いうちに王都から歴史学者が来る事になっている事など伝えると、「まだ俺達の事は秘密にして置こうぜ。ビックリさせたいからな」と悪戯っ子のように笑うコウに俺もニヤリと笑う。
「まぁ、歴史学者にとっては古き時代の古代遺跡の近くで生活するなんてロマンですものね。わたくしもこんな興味深い木を調べるのに近くで生活出来るのはロマンでしてよ!」
「ロマンも良いですが、ダーリンさん寂しがりませんか?」
「うふふ、夜は愛し合ってますもの。心配には及びませんわ!」
「寧ろ離れていた方が燃え上がるっつーかな? もう夜は大変よあっちこっち。俺も嫁が欲しい……」
「貴方には可愛い弟がいらっしゃるじゃない」
「何で人形師二人が独身なんだよおおおおお!!」
コウもエミリオもモテる顔をしているのに……出会いが無かったんだろうか。
寧ろ人形とは性欲があるのだろうか?
「人形って性欲あるんですか?」
「人形にも男娼だっているだろう?」
「ええ、いますね」
そう、一応浮気にはならないが、女性もある程度性欲を発散させる為に男娼用の施設はあるのだ。
男性よりは少ないが、一応女性への救済としてあったりする。
「人形も心が成長すれば性欲らしいものはでてくるぞ。キスがしたいとかな。ただ、人間と違ってそういう機能の付いた竿とかはついてないから、その時は下半身を作り替えるんだよ」
「知りませんでした……人形にも性欲みたいなものはでてくるんですね」
「とは言っても、本当に相手がいてこそだな。そして俺とエミリオとかにはそういう相手がいないって訳」
「そもそも出会いがないでしょう?」
「ないな!!」
真っ直ぐ俺を見つめて笑顔で言ってのけたコウに、なんというか、純粋少年を見た気がする。
コウさん……貴方は何時までも少年の心を忘れないで大人になって欲しくないです。いえ、もう大人なんですけどね?
「まぁ悩んでも仕方ない事は悩まねぇ主義だし、何時かは出来たらいいなとは思うけどな」
「そうですね。こればかりは運ですからね」
「それに、幸せそうな奴等の顔を見てると満足するしな!」
嗚呼コウさん! 貴方は何時までもそのままでいて欲しい!!
思わず涙が出そうになった。
「コウは純粋ですわね。その純粋さを見て汚したくないって思う女性の方が多そうですわ」
「それは……俺も思いますね」
「え――……」
「貴方はそのままの方が魅力的だという事ですわよ」
「ふむ、そう言われると悪い気はしねぇけどな!」
純粋か!! 素直か!! 思わず叫びそうになったが何とか堪えました。
でも、そこがコウさんの良い所なのだから致し方ないんですよね。
何時か素敵な出会いがありますように……。
「それにしても四日後ねぇ……。ここには通さねぇんだろ?」
「ええ、此処にはあなた方も来ますし、古代書が読みたいのなら取りに行ってくると言いますし、他人に箱庭に入られるのが嫌なんですと言えば良いでしょう」
「なるほどね」
「それがいいですわね。研究の邪魔をされたらわたくし、とてもブチギレますわよ」
「「はい」」
思わず背筋を伸ばして返事を返してしまいました。
こう……逆らってはいけない姉を持ったかのようなそんな錯覚ですね。
ダーリンさんはこのシャルロットさんの何処が良かったんでしょう……不思議です。
「わたくし、元々生物兵器を専門とする研究者でしたの。第二次世界大戦の際に世界中にウイルスをバラまきましたわ」
「え!? あの死を呼ぶウイルスのですか!?」
「ええ、あの効果は男女共に子が作りにくくなるという副作用もありましたわね。一時期人間はそれはそれはと――っても減りましたのよ? ウイルスが消えても身体に副作用を持って生まれる子供は後を絶たなかった。何とも罪づくりな事をしたと思いますけれど、流石に時が此処まで過ぎるとそのあたりも消えますのね」
「……そうですね」
「ヒドイ女と思われるでしょうけど、当時はそれが当たり前の世界でしたの。戦争なんて相手をどこまで苦しめて殺すかの世界で御座いましょう? 方や英雄として名を轟かせ、方や死神と恐れられ、良い人生ではありませんでしたわね。保護されてからは最高に素敵な日々でしたけれど、それまでは政府の監視の元でしたわ」
「……そうだったんですか」
「保護された理由は省きますけれど。そこで運命的な出会いをしたというのが人生の分岐点でしたわね」
「ダーリンとの出会いな!」
「ええ、ふふふ!」
そう言って頬を染めて笑う姿は天使のように可愛らしい女性なのに、そうか……あの第二次世界大戦で使われた【死のウイルス】の製作者……シャルロット・フィズリー。
人間としての彼女は生前の最後は【悪魔のシャルロット】と呼ばれ、彼女の死後は罪人の墓に入れようとしたら反対行動が起き、彼女をそこに弔ったら死者が蘇ると言われ恐れられた為、骨も残さず燃やし尽くされたと聞いている。
土葬が当たり前の時代に、骨まで焼き尽くすほど燃やされたシャルロット・フィズリーは、その後海に流されたと書かれていた。
そして長い年月、子供に【シャルロット】と言う名を着けるのは禁止とされたくらいだ。
だが、実際話してみると確かに生物学者らしく気になる世界樹を調べる事に没頭し、日々楽しく暮らしている所を見ると、時代が悪かっただけでシャルロットの知識は人を死に追いやるウイルスではなく、人を生かすための何かを作れる女性だったのだろうと思うのです。
「さて、余り根詰めてもいけませんわね。そろそろダーリンの所に戻ってダーリン成分を補充氏に帰りましょう」
「何時までもラブラブですね」
「ほほほほほ! わたくしたち、ずっとずっと赤い糸で結ばれてましたもの!」
そう言って微笑んだ姿はとても美しく、シャルロットは箱庭から出て行くとコウも起き上がり「おやつタイムって事だな!」と起き上がると、俺の頭をポンポンと叩いた。
「もしその歴史学者になんか言われたら俺達に相談しろ? 遠慮すんじゃねーぞ?」
「ええ、ありがとう御座います」
「うん! じゃあまたな」
そう言ってコウも箱庭から出て行くと、何だかんだと面倒見のいい兄貴なんだなと苦笑いが零れた。
少しだけエミリオが羨ましい。
さて、あの歴史学者が来るまでにやるべき事を終わらせておかねば。
まず妖精さんたちはメテオを残して全員別の部屋に直ぐ隠れられるようにしないとな。
そういう面倒な事からスタートしないといけないのだと思うと億劫ですが……モグリの人形師とバレないようにするには仕方なく。
「さて、どうしましょうか」
そう呟きながら俺は今後について考えを巡らせたのだった。
それから4日後――ついに歴史学者の彼とその弟がやって来る日が訪れた。
無論給料も弾むと書いてあったが、俺はやはりお断りの手紙を書きました。
今は人形保護施設の事もあるし、とてもじゃないが王都に行っている暇など無いのは明らかで、どうしても動けぬ理由がある為申し訳ない旨も伝えた。
すると一週間後、驚くべき返事が来たのだ。
【そちらが王都に来れないのならば、こちらが其方に向かう事でどうだろうか】と返事が来た。これには流石に頭を抱えたものの、【それなら急なメンテナンスが入らない限りは午前中だけならば……】と言葉を濁したのだが、箱庭師の弟と一緒にシャーロック町に移り住む事が決まったらしい。
確かに箱庭師の弟がいるのなら、王都まではあっという間に帰れるだろう。
そう思っていると次はファーボさんから【王都より有名な歴史学者が移り住むと言って来た。素晴らしい屋敷を用意するつもりだ!】と手紙が来たので、申し訳ないと思いつつ頑張って欲しいとだけ伝えた。
王都からシャーロック町まで馬車を使っても4日は掛かる。
そう遠くはないが、シャーロック町は何せ小さな町だ。
ここに屋敷と言っても数軒くらいしかなく、その一つを綺麗に掃除して使えるようにするのだとファーボさんから話を聞いたミルキィが語っていた。
「しかし凄い熱意だねぇ。トーマの為に王都から引っ越してくるって事だろう?」
「それにシャーロック町にはこっちで言うボルゾンナ遺跡がありますらね。謎の解明がされていない遺跡の近くに住む事は、高校学者や歴史学者としてはロマンがあるんですよ」
「そのロマンが消えた今の心境は?」
「今は新しい扉を開けて更に奥に進んでいる気分ですね……こんな最高な事は無いです」
「その気分はその歴史学者には教えないつもりよね?」
「ええ、調査が始まったら驚かせてやります」
そうニッコリ微笑むとマリシアは呆れ、メテオは頷き、ミルキィはクスクスと笑った。
例え今だけでもこの優越感は浸っておきたいのです。
その為、あちらの連れて来る箱庭師の弟さんと俺の箱庭とは繋がらないようにセットしますけどね。
「しかし4日後か~。一応コウさんたちには伝えたほうがいいんじゃない?」
「そうですね、ちょっと箱庭に行ってきます。コウさんいるでしょうから」
「シャルロットもじゃな」
「そうですね」
こうして立ち上がり箱庭に向かうと、コウが世界樹だという木の傍で寝転がっており、シャルロッテと何かを会話していた。
そこで近いうちに王都から歴史学者が来る事になっている事など伝えると、「まだ俺達の事は秘密にして置こうぜ。ビックリさせたいからな」と悪戯っ子のように笑うコウに俺もニヤリと笑う。
「まぁ、歴史学者にとっては古き時代の古代遺跡の近くで生活するなんてロマンですものね。わたくしもこんな興味深い木を調べるのに近くで生活出来るのはロマンでしてよ!」
「ロマンも良いですが、ダーリンさん寂しがりませんか?」
「うふふ、夜は愛し合ってますもの。心配には及びませんわ!」
「寧ろ離れていた方が燃え上がるっつーかな? もう夜は大変よあっちこっち。俺も嫁が欲しい……」
「貴方には可愛い弟がいらっしゃるじゃない」
「何で人形師二人が独身なんだよおおおおお!!」
コウもエミリオもモテる顔をしているのに……出会いが無かったんだろうか。
寧ろ人形とは性欲があるのだろうか?
「人形って性欲あるんですか?」
「人形にも男娼だっているだろう?」
「ええ、いますね」
そう、一応浮気にはならないが、女性もある程度性欲を発散させる為に男娼用の施設はあるのだ。
男性よりは少ないが、一応女性への救済としてあったりする。
「人形も心が成長すれば性欲らしいものはでてくるぞ。キスがしたいとかな。ただ、人間と違ってそういう機能の付いた竿とかはついてないから、その時は下半身を作り替えるんだよ」
「知りませんでした……人形にも性欲みたいなものはでてくるんですね」
「とは言っても、本当に相手がいてこそだな。そして俺とエミリオとかにはそういう相手がいないって訳」
「そもそも出会いがないでしょう?」
「ないな!!」
真っ直ぐ俺を見つめて笑顔で言ってのけたコウに、なんというか、純粋少年を見た気がする。
コウさん……貴方は何時までも少年の心を忘れないで大人になって欲しくないです。いえ、もう大人なんですけどね?
「まぁ悩んでも仕方ない事は悩まねぇ主義だし、何時かは出来たらいいなとは思うけどな」
「そうですね。こればかりは運ですからね」
「それに、幸せそうな奴等の顔を見てると満足するしな!」
嗚呼コウさん! 貴方は何時までもそのままでいて欲しい!!
思わず涙が出そうになった。
「コウは純粋ですわね。その純粋さを見て汚したくないって思う女性の方が多そうですわ」
「それは……俺も思いますね」
「え――……」
「貴方はそのままの方が魅力的だという事ですわよ」
「ふむ、そう言われると悪い気はしねぇけどな!」
純粋か!! 素直か!! 思わず叫びそうになったが何とか堪えました。
でも、そこがコウさんの良い所なのだから致し方ないんですよね。
何時か素敵な出会いがありますように……。
「それにしても四日後ねぇ……。ここには通さねぇんだろ?」
「ええ、此処にはあなた方も来ますし、古代書が読みたいのなら取りに行ってくると言いますし、他人に箱庭に入られるのが嫌なんですと言えば良いでしょう」
「なるほどね」
「それがいいですわね。研究の邪魔をされたらわたくし、とてもブチギレますわよ」
「「はい」」
思わず背筋を伸ばして返事を返してしまいました。
こう……逆らってはいけない姉を持ったかのようなそんな錯覚ですね。
ダーリンさんはこのシャルロットさんの何処が良かったんでしょう……不思議です。
「わたくし、元々生物兵器を専門とする研究者でしたの。第二次世界大戦の際に世界中にウイルスをバラまきましたわ」
「え!? あの死を呼ぶウイルスのですか!?」
「ええ、あの効果は男女共に子が作りにくくなるという副作用もありましたわね。一時期人間はそれはそれはと――っても減りましたのよ? ウイルスが消えても身体に副作用を持って生まれる子供は後を絶たなかった。何とも罪づくりな事をしたと思いますけれど、流石に時が此処まで過ぎるとそのあたりも消えますのね」
「……そうですね」
「ヒドイ女と思われるでしょうけど、当時はそれが当たり前の世界でしたの。戦争なんて相手をどこまで苦しめて殺すかの世界で御座いましょう? 方や英雄として名を轟かせ、方や死神と恐れられ、良い人生ではありませんでしたわね。保護されてからは最高に素敵な日々でしたけれど、それまでは政府の監視の元でしたわ」
「……そうだったんですか」
「保護された理由は省きますけれど。そこで運命的な出会いをしたというのが人生の分岐点でしたわね」
「ダーリンとの出会いな!」
「ええ、ふふふ!」
そう言って頬を染めて笑う姿は天使のように可愛らしい女性なのに、そうか……あの第二次世界大戦で使われた【死のウイルス】の製作者……シャルロット・フィズリー。
人間としての彼女は生前の最後は【悪魔のシャルロット】と呼ばれ、彼女の死後は罪人の墓に入れようとしたら反対行動が起き、彼女をそこに弔ったら死者が蘇ると言われ恐れられた為、骨も残さず燃やし尽くされたと聞いている。
土葬が当たり前の時代に、骨まで焼き尽くすほど燃やされたシャルロット・フィズリーは、その後海に流されたと書かれていた。
そして長い年月、子供に【シャルロット】と言う名を着けるのは禁止とされたくらいだ。
だが、実際話してみると確かに生物学者らしく気になる世界樹を調べる事に没頭し、日々楽しく暮らしている所を見ると、時代が悪かっただけでシャルロットの知識は人を死に追いやるウイルスではなく、人を生かすための何かを作れる女性だったのだろうと思うのです。
「さて、余り根詰めてもいけませんわね。そろそろダーリンの所に戻ってダーリン成分を補充氏に帰りましょう」
「何時までもラブラブですね」
「ほほほほほ! わたくしたち、ずっとずっと赤い糸で結ばれてましたもの!」
そう言って微笑んだ姿はとても美しく、シャルロットは箱庭から出て行くとコウも起き上がり「おやつタイムって事だな!」と起き上がると、俺の頭をポンポンと叩いた。
「もしその歴史学者になんか言われたら俺達に相談しろ? 遠慮すんじゃねーぞ?」
「ええ、ありがとう御座います」
「うん! じゃあまたな」
そう言ってコウも箱庭から出て行くと、何だかんだと面倒見のいい兄貴なんだなと苦笑いが零れた。
少しだけエミリオが羨ましい。
さて、あの歴史学者が来るまでにやるべき事を終わらせておかねば。
まず妖精さんたちはメテオを残して全員別の部屋に直ぐ隠れられるようにしないとな。
そういう面倒な事からスタートしないといけないのだと思うと億劫ですが……モグリの人形師とバレないようにするには仕方なく。
「さて、どうしましょうか」
そう呟きながら俺は今後について考えを巡らせたのだった。
それから4日後――ついに歴史学者の彼とその弟がやって来る日が訪れた。
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