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第二章 女王陛下からの依頼で、獣人の避難所を好き勝手してやります!!

53 どえらいアイテムがスキルから追加された事と、貴族にとっての魚と楽器について。

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 色々スキルチェックを御座なりにしていたので、正直どうなっているのか。
 何時何が追加になったのかは忘れたが、間違いなく今日はアレがあった。

【貴方の仲間が激レアモンスターをテイムしました。ボーナス10】

 さて、覚悟を決めてみるか。
 スキルボードオープン!!
 取り敢えず前回が『五つのスキルをこの中から選びます。一つ、拠点を増やす(4)一つ、拠点を更に大きくする(宿屋大並み)(追加:温泉宿★露天風呂付)一つ、店を作る(6)一つ、街を作る(町からレベルアップしています)』だったので、村を最初作って街レベルまで上げ切った。その後どうなったかと言うと――。


【ノスタルミア王国版★25個のスキルをこの中から選びます。一つ、拠点を増やす(10)。一つ、拠点を更に大きくする(高級宿屋・外装は選べます)(追加:高級温泉宿★露天風呂付)一つ、店を作る(12)一つ、ネットスーパーを得る(レベルアップ出来ます) 一つ、瞬間移動の魔道具を得る(使用者と使用者の選んだ相手も一緒に移動可能です)】


 なんかどえらいのがあった。
 最後の奴。
 瞬間移動の魔道具を得るってなんだよ。
 忙しいからボーナスですって奴か?
 確かに走り回ってはいるけども!!
 お陰で体力着いたけれど!
 でも、正直欲しい。
 あっちこっち移動しながら仕事をするのは時間的に余裕がない。
 皆には扉を使って貰うが、常に一緒にいるカナエとかは取り敢えず瞬間移動してサッサと回る所回りたい。
 よし、取ろう。
 絶対取ろう。
 それに25個のうちの一つだから、他はまだまだ取り放題だ。
 焦ることは無い。
 後地味に有難い、ネットスーパー俺にもきた!
 そうだな、本当に生えてくるんだなこれ!!
 これも取ろう。ついでにレベルも上げよう。


「カナエはどうだった?」
「んー、レベルは上がったんですが」
「うむ」
「全然取らなかったのでスキルポイントが10あるんですが、あれから代わり映えが余りなくて。宝石店、アウトドアグッズ店、ホームセンターを大きくする、本屋、CDショップ、下着専門店になっています。本屋とCDショップと下着専門店、これに高級楽器店が追加になりましたね」
「楽器か、確かにお嬢様方はピアノを習ってそうだ」
「楽器か? 確かに貴族令嬢ならば必須だぞ。男子でも必須だ」
「「なるほど」」
「だが、楽器職人で腕のいい人が居ないのが問題だな。音の調節師は結構いるんだが。それにオーケストラの人たちは良い楽器に出会えず苦労していると聞く」
「なるほど、それは貴族ならではの情報だな。ディア様は良い楽器があれば買うか?」
「うむ、父上に頼んで買うな。今は妥協品なんだ」
「なるほど」
「それなら、楽器店持ってもいいかも知れないですね」
「そうだな、楽器店はありかもしれない。実は俺もネットスーパーを得たんだ」
「本当ですか!?」
「今から取る、後凄いのを取る」
「見せてください!」


 こうしてカナエが俺のスキルボード(ノスタルミア王国版)を見ると、唖然としていた。
 まぁ気持ちは分かる。気持ちは。


「先生、本当にオーバーワークしないで下さいねっ」
「頑張るよ」


 こうして俺はついに、ネットスーパーをレベルアップさせたバージョンと、瞬間移動の魔道具を得た。
 魔道具は腕輪の様で、持ち主は固定されているようだ。
 時計のある腕に仕方なくつけると、時計と合体したので驚いた。
 これではずっとこの時計だな。
 しかも時計を鑑定したら永久に壊れないと出たので更にビビった。
 うん、子孫代々使って貰おう。


「カナエの楽器店は後でリウスさんの所に行く時に聞こう。後は村のスキルボードだが」


 こうして村のスキルボードを開くと、前回は『30のスキルをこの中から選びます。一つ、拠点を増やす(7)一つ、拠点を更に大きくする(宿屋大並み)(追加:温泉宿★露天風呂付)一つ、店を作る(6)一つ、集団住宅を作る(4★二階建て、一部屋1LDK~4LDKまで選択可(一棟最大20室))一つ、銭湯を作る(入浴剤は選べます)一つ、水飲み場を作る 一つ、食堂を作る 一つ、公衆トイレを作る(2)一つ、公園を作る 一つ、街を囲う塀を作る 一つ、農業用の水場を作る(5) 一つ、畑を作る 一つ、果樹園を作る 一つ、ビニールハウスを建てる』とあって今回はと言うと――。


【45のスキルをこの中から選びます。一つ、拠点を増やす(10)一つ、拠点を更に大きくする(宿屋大並み)(追加:温泉宿★露天風呂付)一つ、店を作る(10)一つ、集団住宅を作る(10★二階建て、一部屋1LDK~4LDKまで選択可(一棟最大20室))一つ、銭湯を作る(入浴剤は選べます)一つ、公園を作る(3) 一つ、食堂を大きくする 一つ、公衆トイレを作る(4)一つ、街灯を建てる(回数制限なし、一度に50基まで設置可)一つ、街を囲う塀を作り変える(種類は選べます・魔物は入れなくなります) 一つ、街の中に道を作る(種類は選べます)一つ、街の外に街道を作る(種類は選べます)一つ、街に池を作る(海魚でも川魚でも魚が釣れます・魚の数は夜中に自動回復します・安全柵付き)一つ、池がある場合のみ魚保管所を建てる(入れた魚は腐らず新鮮さを保ちます) 作物用の水場を作る(回数制限なし 一つ、畑を作る(回数制限なし)一つ、果樹園を作る(回数制限なし)一つ、ビニールハウスを建てる(回数制限なし)】


 色々細々しい所が増えていた。そして来てしまった回数制限なし……。
 取り敢えずドーナさんの願いを叶えたら道は作ろう。
 後は家をどう建てるか……水飲み場をいっそ公園にしてしまおうか。
 街の配置を考えれば、集合住宅は集まっていた方が便利だし、その前に公園があれば大分違う。
 何より池もどき。お前は一体何がしたいんだ。釣り堀なのか?
 確かに暇をしている老人や子供たちに釣りをさせるのは良いかもしれないが……。
 となると釣り竿か。ネットスーパーにあるな。
 もうこれ池を作れと言う意味だろう? そうだろう?


「諸々凄い、でも酷い」
「色々考えるの大変だ、頭痛がしてくる」
「そんなに大変なのか?」
「かなりな……相談役が欲しい……」
「取り敢えず作るのは考えましょう。それに、収入を増やす点でいっても大事です。魚が食べられるって嬉しいですし」
「魚だと!?」


 カナエの言葉にディア様が椅子から立ち上がった。
 そしてズンズンこちらに来ると、鬼気迫る表情を見せた。


「国内にも魚が捕れる場所はある。だが運搬が出来ず、大体が干物だ。それでも魚が食べたいという貴族は後を絶たない。村までの道が整備され、村に魚が釣れる場所が出来たら、それだけで王国中の貴族がこぞって来るぞ!? 予約制にしなくてはパンクするぞ!」
「そんなにか!?」
「うむ!」
「なら、露天風呂付高級温泉宿があったらどうする」
「……王国中の貴族がこの村を襲うぞ」
「不味いな……貴族を止めてくれる権力のある貴族を、俺は君達親子しか知らない」
「ならば、ナディア様を紹介しよう」
「ナディア様?」
「ノスタルミア王国で女王の次に最も権力と影響力のある女性だ。美魔女と言われていて年齢不詳だが、実はナディア様は女王陛下の妹なんだ。降嫁して侯爵夫人となっているが、国で二番目に影響力のある女性であることは間違いない。また、ナディア様はストレリチアのファンだと聞いている。お菓子にお酒にと凄い量を買っているそうだ」
「な、なるほど」
「そのストレリチアのアツシ殿が、会いたいと言えば会ってくれるだろう。問題はナディア様は音楽が大好きな方なのだ。良いバイオリンを何時も探していらっしゃるが、中々出会えないらしい。だが先ほどカナエが高級楽器店を持つことが出来ると言ったな? それを使うんだ」
「なるほど。先だって一番高級な物を贈り物にすれば」
「顔つなぎは私がしよう。だがその先はアツシ殿次第なのだ。だが、きっと上手く行く。問題は明後日には帰るので、明日しか予定が開いてない事だ」
「では、ナディア様に今夜お会いしたいと言えば許可貰えるだろうか?」
「私の方からご連絡しよう。今は一人で読書タイムの時間だと思うので、此処から手紙を送ろう」
「分かった。カナエ、楽器店をスキルで取ってくれ」
「分かったわ」
「それとナディア様の旦那様であるロディ様は大の魚好きだ。先程の話を知れば喜ぶし後ろ盾になってくれるだろう」
「貴族情報助かる」
「良いのだ。こうやってアツシ殿のお役に立つことを私の生き甲斐にしたいのだ」
「そうか……ありがとう」


 そう言って彼女の気持ちを受け取り、ディア様はナディア様に手紙を書いた。
 すると、10分後に返事が届き「素晴らしい楽器と、素晴らしいお話ならば、是非夜にディア様とお越し下さい」と返事があった。


「夜にお越しくださいと言うと、何時何だろうか」
「夜の食事が貴族ならば大体19時なので、夜20時からだろう」
「いいのか? ディア様は夜そんなに遅くて」
「お父様には今から連絡する」
「分かった」


 そう言うとディア様は父親に連絡を入れるとすぐ返事が届き、一緒に来る事になったようだ。余程気になるらしい。辺境伯家の馬車も出してくれるそうだ。
 いっそ相談役になって貰おうか……それが早い気がする。
 そしてナディア様にもう一度「お父様も御一緒ですが宜しいですか」と書いたところ、返事はOKだった。
 これで一先ずは安心だ。


「さて、その間にカナエと一緒に商業ギルドで2店舗手に入れてくる」
「分かった。夜19時半にはボルドーナ商会で待ち合わせしよう」
「分かった。では行ってくる」
「え?」


 そう言うとカナエの肩を抱き、そのまま瞬間移動だ。
 これは便利だ。
 目の前は既に商業ギルドで、通行人が驚く中、俺とカナエはリウスさんの元へと向かった。



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