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序章 神が降臨した日
EP0-2 故郷
しおりを挟むその後商人達を送り届けたハイトは愛馬であるペアディに乗り故郷への帰路に着いていた。
「本当に変わらないなこの道は。」
「ブルル」
「はは、お前もそう思うかペアディ。」
笑いながら彼の背をポンポンと叩く。
「毎月同じ日に帰ってきているだけあって久しぶりとかそんな感じはしないが変化がないのはなんとなく嬉しいな。」
ハイトは故郷には一ヶ月に一度、帰郷している。
理由は2つほどあり一つはあちらこちらで村を商人に紹介して回っているのでその結果を確認するためなのともう一つは、
「あいつらはどうなんだろうかそろそろ俺を邪険にする頃合いかな?」
「ヒヒンヒヒン」
「そんなことないって?ありがとな。」
そうして話していると大きな門と見張り台が見えてきた。彼の村は他の町から離れたところにあるのもあり大きな柵で覆われているのだ。
門の前に止まり大声で叫ぶ。
「おーい!開けてくれー!」
少しすると返答があった。
「ちょっと待ってろー」
ギィィと言う音と共に木で出来た門が開く。
ハイト達が門の中に入ると門番が改めてハイト達の姿を確認して開閉係に合図を送り門を閉めさせた。
「お帰りハイト。」
「ただいまゲンさん。」
ペアディから降りたハイトは門番のゲンと挨拶を交わした。
「外にいなかったけど休憩中だった?」
「ああ、丁度交代の時間でな。」
「そっか。」
「あの子達家で待ってるってよ。」
「ん、分かった、ありがとう。」
ペアディを引き連れ自家まで帰ったハイトは馬小屋にペアディを休ませ、家の扉をノックした。
少しして扉を開けたのは一人の女性、ハイトの母親のエミーだった。
「どなたですか…あら、お帰りなさいハイト。」
「ああ、ただいま母さん。」
「三人とも居間で待ってるから行ってきなさい。ご飯まだ出来ないから。」
「分かった。」
エミーが台所に戻って行った後、ハイトは居間への扉を開いた。
「ただい―」
「お帰りなさい!お兄ちゃん!」
開けた瞬間腹部へと誰かが叫びながら抱きついた。ある程度予想出来ていたハイトは飛び込んできた者が怪我しないよう衝撃を逃し、倒れないよう踏ん張った。
そして衝撃を逃しきったハイトは飛び込んできた犯人を見下ろす。
ぬいぐるみに抱きつくかのように力いっぱい抱きしめる様はこの程度では相手が苦しまないことを信頼しているのが伺える。そして頭をこすりつけているが故にたまに見える表情はまるでプレゼントを貰った直後のようだ。
そのいつもの様子にどこか安心感を覚えながらハイトは彼女の頭を撫でた。
「ただいまラシェン。」
そのどこまでも幸せそうな少女はハイトの妹ラシェンだった。
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