竜の契約者

ホワイトエンド

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9章 姫と獣と王国の勇者

第396話 幕間2

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魔法を解いた私はレンちゃんと共に他の人からはあまり見えない所まで移動した。
レンちゃんから口を開いてくれることを期待したけど目をそっぽに向けて口を開かない。多分逃げないのは逃げても魔法で捕まるのがわかってるからだと思う。
このままでいるといずれ他の人に見つかりかねない。ニイ様やキューアさんならいいけど、マリウスさんや師匠、一番最悪がニイ様と共にいるファルーグ様にバレることだと思う。恐らく彼女が最も望まないことはそれだろう。
なので私から口を開くことにした。
「レンちゃん、どうして私をずっと見てたの?」
「…」
さっきまでは目だけだったのが顔までそっぽを、向き始めている。言いたくないことが伝わってくる。
けど理由は犯人がレンちゃんだということが分かった時点で大体の察しはついている。
「…ファルーグ様と私が一緒によく居るから?」
「…!」
図星をつかれ目を見開いたレンちゃんは下唇を噛みながら私の方に向いた。そしてコクリ、と頷き口を開いた。
「羨ましかったんだもん…」
「え…」
「ファルーグ様と目と目を向けあって話せるのが羨ましかったから…」
「そっか…」
気持ちは凄い分かる。
私もリアさんがニイ様と話しているのを見ると羨ましく思うから。
「…ごめんなさい…」
「ううん、いいよ。なにかされたわけでもないし、気持ちは分かりますから。」
別に相手がその人を好きではないと分かっていても複雑なんだよね。…恋心っていうものは。」
「そうなんだ…」
「…今の口に出てました?」
「うん。」
「…」
「…」
沈黙がする。
片方は羞恥でもう片方はなんというか気まずさで。
片方、というか私は羞恥を振り切るためにキューアしんに教えて貰った女の子同士が仲良くなる方法という手段にでた。
「………恋バナ、してみます?」
「…どういうのを恋バナっていうかによる。」
「…好きになったきっかけを言い合って感想を言い合う…とか?」
「それなら…」
それから私達はちょっとした恋バナに花を咲かせることになった。
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