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8章 教皇と魔物退治
第385話 古代精霊
しおりを挟む「おちたか。」
「まあ、多少強めだしな。」
シオンを近くの小屋の中の布団に寝かせた二人は元の場所に戻り話を再開した。
「改めてお前の息子の話だが。」
「なんだ。」
「あいつとんでもなく昔のもんを宿してんな。」
「感じからするに古代精霊か?」
「ああ、今じゃ勇者しか残ってないと思ってたあれだ。」
「いつあいつに宿ったか…なんて分かりやすすぎるか。」
「お前があの事件を解決したあの日だな。」
「力はどれくらいなんだ?」
「それこそ勇者に匹敵するレベルだろう。」
「まあ、精霊とかに疎い俺が分かるレベルだしなそりゃそうか。」
「だが…あれは身を滅ぼすぞ?」
「あいつは覚悟の上、みたいだぜ。」
「…そうか。」
残っていた酒を一気に飲んだロウガは目を閉じ世界を見た。
「悪魔が側にいる。」
「ああ、彼の中にいるやつか。」
「まあ、古代精霊がいる限りは大丈夫だろう。あれはその配下だったやつだ。」
「そうか。」
同じようにガレルも一気に飲み干し同じように目を閉じた。
「…」
「…」
そこからは沈黙が続いた。
そして、一刻ほど沈黙したあと二人は目を見開き、いつものように言葉を紡いだ。
「寝るか。」
「おう。」
静かに、そしてどこか別れを惜しむように。
しっかりと長年の友に別れを告げた。
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