竜の契約者

ホワイトエンド

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6章 魔王と英雄モドキ

第243話 怠惰

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ハリエスの前からいなくなったイズナは自らの玉座に戻ってきていた。
「おや魔王様あと二日は戻らないのでは?」
するとそこには玉座の間を掃除している魔物がいた。
「ちょっと事情が変わってね。ガゴルお疲れ様。」
「そうでございましたかお帰りなさいませ。」
玉座の間を掃除していたのは体の大きなガーゴイルのリーダーであるガゴルだった。全長2m超えの
「私が魔王じゃなくなってここもあんまり使わなくなったから久々だったもんねここ使うの。」
「ふふ、部屋も久々に喜んでいるように感じましたよ。それで明日はいかがするので?」
「ん?んー報告が何もなければ部屋でゴロゴロするつもり。」
「そうですかそれならば暇つぶしの道具を明日までに持っていきますね。」
「うんよろしく。」
「あ、それと一応、人間の町に行ったんですから洗濯に服を出して下さいね。」
「分かった。」
歩きながらそんな風に話をして部屋から出ていった。

自室に戻ったイズナはパサッとスカートを床に落とし股下まで届くシャツとパンツだけの格好でベッドに横たわった。
「ふぅ~久々にあんなに歩いたなあ…」
ファルーグに魔王の座をかけての勝負に敗北してから30年、魔物達を守るために尽力してきたのだがまあ、暇になる事がとことん多くここ数年は特にファルーグが特に動いていたのでベッドから動かない日もかなり多かったため怠惰になってしまっていた。
「着替えも持っていき忘れたしこの服のまま二日間いたんだよね…ブラはつけてはいないんだけど流石にパンツは変えなかったのは失敗だったよね」
ゴロゴロ、ゴロゴロと転がってそんなことを言うイズナは一切立つ気配が無い。というか少しずつ服が緩んでいく。十回を超えたところでついにボタンが外れた。少しずつはだけていくシャツ、一日履き続けたパンツ、どこか色気を感じる。
「お風呂入ろ。」
そうして服を全部部屋の隅にあるかごに入れて個人用のお風呂に入っていった。
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