竜の契約者

ホワイトエンド

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5章 天衣無縫の少女と欲望の町

第189話 少女

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「全くお人好しはお人好しを集めるのですかね。」
そんなことを呟きながらハリエスはエリリスの屋敷の厨房へと向かっていた。サヤに自分で飲み物が欲しいなら厨房へ、と言われたからだ。
丁度いいからとエリリスに許可をもらい屋敷内をついでに見て回ることにしたハリエスは少しブラブラと屋敷内を歩き回っていた。
「じゃあなまた頼むぜ。」
「ハイ、またドウゾ。」
「ん?」
不意にそんな声が曲がり角の奥から聞こえた。
顔を曲がり角の向こうに覗かせると大体14,5の見た目の女の子と何やらスッキリしたような顔の男性がいた。
男が立ち去っていったのを見てハリエスは声をかけてみることにした。
「そこの貴女。」
「ハイ、なんでしょう。」
「さっきの男性と何を…!」
ズサっと少女からハリエスは距離を取った。
「貴女、魔物ですね。」
「ハイ、エリリス様に雇われているキリリングドール(少女)の性処理係三代目です。」
「雇われ…性…なんて?」
「性処理係三代目です。オキャクサマもご使用にナラレマスカ?ソレナラどうぞ。」
部屋の中に促す少女にイライラして行くハリエス。
「生まれたときからなのかその名前は?」
「ハイ、お母様が三代目と名付けられたので。」
「お母様は?」
「確か、体が耐えきれなくなりゼツメイヲシタソウデス。」
「貴女も同じになるかもなんですよ?」
「ベツニカマイマセン。」
「くっ…」
「ご使用でないなら…お話でもイカガデスカ?アチラの部屋で。」
指差す先は正面のドアに可愛らしい看板のついた部屋だった。最も書いてあるのは三代目とだけだが。
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