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5章 天衣無縫の少女と欲望の町
第188話 ハリエスとアリス
しおりを挟むさてどうしようか。
そんなことを考えているのはハリエスだった。
ハリエスは実はディレードや女、子供の前以外では割と口が悪い。特に自分の心の中では昔の口調がよく出る。
ディレード団長は…フルル様と話しているようだ。いつになればあの二人はくっつくんだろうな。その為に神父を出来る許可を得たのに。
前団長は…ガレル殿とカジノに行ったみたいだ。本当にお好きなんだな。
まるで理解出来ないことのように二人のことに関してそれで終わらせた。
エリリス…様達はエリリス様がワインを口に含んでいますね。凄く赤いワインだまるで血のようだ。確かブラッディーレッドとか言ったか?確か通しか好まないんだとか。前、バイトしてたときに聞かせてもらいました。
それで最後の一人は…前に助けた女の子。赤い赤い女の子。団長が直々に助け協力を仰いだ少女。少々羨ましい。団長に助けを仰がれるなんて…羨みしかない。
だが彼女の人格も少し気になるところだこれを気に話しておくか。
「アリス…さんでしたか?少し話しませんか?」
「え?…いいよ私も暇してたし」
知ってるだから声をかけた。
「なに話す?」
「そうですね……」
なんかあるか?共通の話題、ねぇ…
「そういえばなんで貴女はこのような事件に関わったのですか?」
「そうだなぁ…」
「貴方なら、関わらないという選択肢もなかったはず。」
「友達に頼まれたからかな?」
「友達…団長とかですか?」
「そうだね。」
友達ですか。お人好しの典型的なタイプだな。
「そうですか。」
「貴方は?」
「私はディレード団長の頼みでしたので。」
「なるほどね。」
お人好しってだけで大体の人格は必要最低限は分かる。少なくともディレード団長の敵にはならないだろう。
「それでは少し飲み物でも飲みに行きます。」
「あ、私はここに残るよ。」
「なにか取ってきましょうか?」
「ううん別にいい。」
「分かりました。それじゃあありがとうございました。」
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