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3章 妖精と勇者の剣舞
第58話 少女達
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「せいやぁ!」
「わぁああ!?」
二人の少女の声がキャスニアに響く(片方は悲鳴だが)。
声を出しているのはリアとフィリアだ。
二人で戦闘訓練を行っていた所なのだ。
リアの方は武器は無く間接部に防具を着けた装備だ。いわゆる格闘家スタイルだ。
フィリアは長剣を持っていてドレスのようだがちゃんとした防具である水色のバトルドレスを来ている。
なぜ、二人が戦闘訓練をしているかというと、
「ファル!私も戦えるようになりたい!」
『リア、汝は身体強化以外魔法のコントロールが効かないし武器も不得手であろう?無理だ。』
「なら武器も使わない身体強化だけの戦闘をする!」
『……それならマリウスがいるが我等は訓練には付き合わないからな。』
「それなら私がやります!私も戦えるようになりたかったですし!」
「本当!?フィリアちゃん!」
「はい!一緒に強くなってニイ様達と一緒に戦えるようになりましょう!」
「フィリアかいいならいいんじゃないか?」
『ええい、もう好きにしろ!』
ということがあったのである。これが2ヶ月前の話。
それから二人はマリウスに格闘術を教わったり、攻撃の防ぎかたをレルトに教わったり魔法の細かい使い方をキューアに教えて貰ったりと色々皆に教わりながら訓練していった。
二人の戦績はというと最初こそちゃんとした教育を受けて護身術ぐらいの戦闘は出来たフィリアが勝っていたのだが身体強化で動くことに慣れてきたリアが勝つようになってきた。
「やっぱり、そろそろ護身術じゃ辛くなってきましたね。」
「そうだね。そろそろ攻撃する剣術を考えないと。」
「ニイ様に教えて貰うのが一番なんだけどなぁ……」
「ファルが許してくれないのよね……」
未だにファルーグは二人が戦うことに納得していないのである。ニイやマリウス達も説得はしてくれているのだが首を縦に振ろうとしない。
ニイが言うからには、
「命の危険があることはして欲しくないんだろう。普通以上に強くなって無理矢理納得させるしかないんじゃないか?」
とのことらしい。根拠があるのか無いのかなんともふわふわした答えだ、ニイらしい。
「私もファルに効率のいい身体強化を教えて貰えばさらに強くなれそうなのになぁ……」
「本当、どうすればいいんでしょうね……」
二人が頭を悩ませていると声が聞こえてきた。
「二人ともー、もうご飯の時間よー!」
二人は顔を見合わせて空を見た。思いっきり太陽が天に上りきっている最早降り始めていると言っても過言では無い。
「やりすぎました…ね。」
「そう…ね。」
「はあ、なんで教団から勇者様をサポートするために派遣された高等精霊の私がこんなことを……」
「でもいつも助かってるよミーちゃん」
「そのミーちゃんって言うの辞めてって言ってるでしょリア。私にはミーリアって名前があるの。」
ミーリアは綺麗なミントグリーンの髪を一つに纏めた大体18歳くらいの少女だ。顔立ちは整っていてスタイルも抜群である。
彼女は自分でも言っていた通り精霊だ。それもかなり上級の。
彼女は2ヶ月前にリアとニイ達が出会った。ディレードの所属する教団の精霊だ。なぜ彼女がここのいるかというプレゼントボックスに入れられノースウィーに置かれていたのをリアの荷物を回収しに来たニイ達が回収したのだ。
最初こそ警戒されていたが彼女の嘘のつけない性格からしてなにか彼女自身がなにかを企んでいる訳ではないと受け入れられた。今ではレルトの手伝いをしたりフィリアと一緒に屋敷の掃除をしたりしている。
「そうですよリアさん。ミーリアさんとお呼びしてあげた方が良いと思います!」
「えー、ミーちゃんの方がかわいいんだけどなぁ、フィーちゃんも分からない子だなぁ。」
「フィーちゃんって……」
「はいはい、そんなことより普通に準備してたの冷めちゃったからサンドイッチ持ってきたわよ。」
「わぁ、ありがとう。」
「ありがとうございます!」
「べ、別に!勇者様にあんた達の面倒を見てくれって頼まれてるからやっただけよ!」
まあ、分かりやすく彼女はツンデレである
「わぁああ!?」
二人の少女の声がキャスニアに響く(片方は悲鳴だが)。
声を出しているのはリアとフィリアだ。
二人で戦闘訓練を行っていた所なのだ。
リアの方は武器は無く間接部に防具を着けた装備だ。いわゆる格闘家スタイルだ。
フィリアは長剣を持っていてドレスのようだがちゃんとした防具である水色のバトルドレスを来ている。
なぜ、二人が戦闘訓練をしているかというと、
「ファル!私も戦えるようになりたい!」
『リア、汝は身体強化以外魔法のコントロールが効かないし武器も不得手であろう?無理だ。』
「なら武器も使わない身体強化だけの戦闘をする!」
『……それならマリウスがいるが我等は訓練には付き合わないからな。』
「それなら私がやります!私も戦えるようになりたかったですし!」
「本当!?フィリアちゃん!」
「はい!一緒に強くなってニイ様達と一緒に戦えるようになりましょう!」
「フィリアかいいならいいんじゃないか?」
『ええい、もう好きにしろ!』
ということがあったのである。これが2ヶ月前の話。
それから二人はマリウスに格闘術を教わったり、攻撃の防ぎかたをレルトに教わったり魔法の細かい使い方をキューアに教えて貰ったりと色々皆に教わりながら訓練していった。
二人の戦績はというと最初こそちゃんとした教育を受けて護身術ぐらいの戦闘は出来たフィリアが勝っていたのだが身体強化で動くことに慣れてきたリアが勝つようになってきた。
「やっぱり、そろそろ護身術じゃ辛くなってきましたね。」
「そうだね。そろそろ攻撃する剣術を考えないと。」
「ニイ様に教えて貰うのが一番なんだけどなぁ……」
「ファルが許してくれないのよね……」
未だにファルーグは二人が戦うことに納得していないのである。ニイやマリウス達も説得はしてくれているのだが首を縦に振ろうとしない。
ニイが言うからには、
「命の危険があることはして欲しくないんだろう。普通以上に強くなって無理矢理納得させるしかないんじゃないか?」
とのことらしい。根拠があるのか無いのかなんともふわふわした答えだ、ニイらしい。
「私もファルに効率のいい身体強化を教えて貰えばさらに強くなれそうなのになぁ……」
「本当、どうすればいいんでしょうね……」
二人が頭を悩ませていると声が聞こえてきた。
「二人ともー、もうご飯の時間よー!」
二人は顔を見合わせて空を見た。思いっきり太陽が天に上りきっている最早降り始めていると言っても過言では無い。
「やりすぎました…ね。」
「そう…ね。」
「はあ、なんで教団から勇者様をサポートするために派遣された高等精霊の私がこんなことを……」
「でもいつも助かってるよミーちゃん」
「そのミーちゃんって言うの辞めてって言ってるでしょリア。私にはミーリアって名前があるの。」
ミーリアは綺麗なミントグリーンの髪を一つに纏めた大体18歳くらいの少女だ。顔立ちは整っていてスタイルも抜群である。
彼女は自分でも言っていた通り精霊だ。それもかなり上級の。
彼女は2ヶ月前にリアとニイ達が出会った。ディレードの所属する教団の精霊だ。なぜ彼女がここのいるかというプレゼントボックスに入れられノースウィーに置かれていたのをリアの荷物を回収しに来たニイ達が回収したのだ。
最初こそ警戒されていたが彼女の嘘のつけない性格からしてなにか彼女自身がなにかを企んでいる訳ではないと受け入れられた。今ではレルトの手伝いをしたりフィリアと一緒に屋敷の掃除をしたりしている。
「そうですよリアさん。ミーリアさんとお呼びしてあげた方が良いと思います!」
「えー、ミーちゃんの方がかわいいんだけどなぁ、フィーちゃんも分からない子だなぁ。」
「フィーちゃんって……」
「はいはい、そんなことより普通に準備してたの冷めちゃったからサンドイッチ持ってきたわよ。」
「わぁ、ありがとう。」
「ありがとうございます!」
「べ、別に!勇者様にあんた達の面倒を見てくれって頼まれてるからやっただけよ!」
まあ、分かりやすく彼女はツンデレである
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