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1章 魔王と勇者と姫
第24話 我等は
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落ちそうななった意識を無理矢理、中から掬い上げられた。例えるなら穴に落ちていく物を穴の中から地上へと上げられたような感じだ。
倒れそうだった体を無理矢理足を踏みしめさせられ立ち上がらせられる。
「はぁ……はぁ……」
「なんだ.....?今なにが.....?」
ガレンからしてみればさすがに一気に言いすぎたと思い、様子見ていたら倒れそうだったので大慌てで抱えようとした相手が急に力強く地面を踏みしめ倒れないようにしたようにしか見えない。
(急になんなんだ!もう、一度眠らせてくれよ!今はなにも考えたく……)
『(眠るのは勝手だ。思考放棄するのも勝手にするがいい)』
(なら!)
『(だが我を巻き込むな。)』
(は……?)
『(我を巻き込むなと言っているのだ。)』
(なに……を……)
『(汝は我と汝の関係を忘れたのか?)』
(それは……)
『(我等は二心同体汝が死ねば我も死ぬ。我が死んでも汝も死ぬ。そういう関係なのだぞ?)』
(それがどうしたって言うんだよ……)
『(まだ分からぬか。)』
声だけしか聞こえないはずなのに息を吸う音が聞こえた。まるで分かりの悪い子供に対してこれから説教を始めるかのように。
『(我はもう死にたくないのだ。あんな喪失感を味わうのはあれっきりで十分だ。
だと言うのに体を託している汝は言葉で狂い現実を見たくないと敵前で気絶しようとする始末。
これを怒らずしてなにに怒る!!!)』
(だったらどうしたらいいんだよ!信じていた精霊は俺を壊し、恨みたかった相手は俺を助けようとした!味方と敵が逆だった。さかも知れないんだぞ!本当にどうすればいいんだよ!)
『(知らぬ、そんなことになったことがないからな。)』
(な、に……?)
『(当たり前だこんなこと経験があるわけ無いだろう。)』
(それは.....そうか……)
『(だが言えることはある)』
(……なんだ?)
『(戦いが終わってから考えろ。)』
(……!)
『(あいつが敵か味方か取り敢えずあいつだけでも撤退させるかあいつごと殺すか好きにすればいいがその選択肢しか考えるな。今は他は余計だ。)』
(そう……だな)
『(それに、だ。今の戦いは自分達の物となったフィリアのための戦いなのだぞ?あの者を守ることを考えれば今は他を考えなければいいのだ。)』
(そうだそうだったな。俺を信じて俺に助けを求めた少女。あいつのために、か。悪くないのかも、な。)
『(いい表情になったぞ。我等は真なる意味で同一の存在なのだ。汝の命は我の物でもあるということを)』
(ああ、悪かったよ。ここからは)
「生き残るためにそして一人の少女の信頼に答えるために今の本気で戦おう」
今は難しいことはほっておこう。
一人の女の子の為に命を掛けよう。
だってそうした方が、勇者っぽいだろ?
倒れそうだった体を無理矢理足を踏みしめさせられ立ち上がらせられる。
「はぁ……はぁ……」
「なんだ.....?今なにが.....?」
ガレンからしてみればさすがに一気に言いすぎたと思い、様子見ていたら倒れそうだったので大慌てで抱えようとした相手が急に力強く地面を踏みしめ倒れないようにしたようにしか見えない。
(急になんなんだ!もう、一度眠らせてくれよ!今はなにも考えたく……)
『(眠るのは勝手だ。思考放棄するのも勝手にするがいい)』
(なら!)
『(だが我を巻き込むな。)』
(は……?)
『(我を巻き込むなと言っているのだ。)』
(なに……を……)
『(汝は我と汝の関係を忘れたのか?)』
(それは……)
『(我等は二心同体汝が死ねば我も死ぬ。我が死んでも汝も死ぬ。そういう関係なのだぞ?)』
(それがどうしたって言うんだよ……)
『(まだ分からぬか。)』
声だけしか聞こえないはずなのに息を吸う音が聞こえた。まるで分かりの悪い子供に対してこれから説教を始めるかのように。
『(我はもう死にたくないのだ。あんな喪失感を味わうのはあれっきりで十分だ。
だと言うのに体を託している汝は言葉で狂い現実を見たくないと敵前で気絶しようとする始末。
これを怒らずしてなにに怒る!!!)』
(だったらどうしたらいいんだよ!信じていた精霊は俺を壊し、恨みたかった相手は俺を助けようとした!味方と敵が逆だった。さかも知れないんだぞ!本当にどうすればいいんだよ!)
『(知らぬ、そんなことになったことがないからな。)』
(な、に……?)
『(当たり前だこんなこと経験があるわけ無いだろう。)』
(それは.....そうか……)
『(だが言えることはある)』
(……なんだ?)
『(戦いが終わってから考えろ。)』
(……!)
『(あいつが敵か味方か取り敢えずあいつだけでも撤退させるかあいつごと殺すか好きにすればいいがその選択肢しか考えるな。今は他は余計だ。)』
(そう……だな)
『(それに、だ。今の戦いは自分達の物となったフィリアのための戦いなのだぞ?あの者を守ることを考えれば今は他を考えなければいいのだ。)』
(そうだそうだったな。俺を信じて俺に助けを求めた少女。あいつのために、か。悪くないのかも、な。)
『(いい表情になったぞ。我等は真なる意味で同一の存在なのだ。汝の命は我の物でもあるということを)』
(ああ、悪かったよ。ここからは)
「生き残るためにそして一人の少女の信頼に答えるために今の本気で戦おう」
今は難しいことはほっておこう。
一人の女の子の為に命を掛けよう。
だってそうした方が、勇者っぽいだろ?
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