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1章 魔王と勇者と姫
第6話 魔王亡き後の洞窟の道
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少し前
「ひっぐ、うう.....」
「もう.....泣き止まなきゃだめだよ、レンちゃん.....」
「だぁって、魔王様がぁ.....」
「私だって.....私だって.....う、うぇぇぇぇん!!!!」
「うわーん!!!!!」
子供達の泣き声が狭い通路のなかを響き渡っている。泣き声の中には大人の鼻を啜る音も混じっている。なぜなら彼等の親代わりであり世界で一番信頼していた存在である、竜魔王が人間の手によって倒されたのだ。
「皆!これ以上泣いてちゃダメだ!魔王様だっていつまでも泣いてると怒って死者の日に帰ってきてくれないぞ!」
「それは、いやぁ........」
「だったら上を向いて涙を拭いて隠れ里まで頑張るぞ!」
「分かったよ.....ボル兄ちゃん.....」
ボル兄ちゃんと呼ばれたのはコボルトの青年だ。だがコボルトは本来身長は120cm前後なのだが彼はそんなコボルトの枠を越えて160cmの高身長なのだ。それでいて皆に信頼されているがために魔王直々に町のリーダーを任されていたのだ。
「この先がお外でそこから真っ直ぐ進んでいったら隠れ里への魔方陣があるんだよね?」
「ああ、魔王様に連れられて見に行ったことがある。」
「隠れ里には子供って一杯いるの?」
「ああ、いるぞラウネ。俺達は危険な所に住んでたからあまり仲間を増やせなかったけど隠れ里は大昔の大魔王様が結界を張って人間にへ入れず、見えないようにしてるらしいから一杯子供が増えたらしい。」
「へぇ、そうなんだ!」
ラウネと呼ばれた少女の目が輝く。無理もないだろういつこのように大移動をしなくてはならないか分からないのだから子供なんて増やせるわけがない故に同年代の友人は4人程しかいないのだから。ラウネは人間を騙して補食もしくは相手の全てを吸収するアルラウネという植物の魔物だ。植物で出来た髪をツインテールにしている見た目8歳くらい(人間基準)の美少女だ。
「楽しみだなぁ!ね、レンちゃん!」
「う、うん楽しみ.....だね。」
「もうレンちゃんてば昔の男なんてすぐ忘れなきゃ女の子は生きていけないよ?」
「む、昔の男って.....魔王様のこと?」
「そうだよ?だって皆の中で一番魔王様に恋心持ってたじゃん。」
「ふ、ふぇ!?なんでその事を!?というかいつから!?」
「えー、皆最初から知ってるよ?魔王様が来る度に最初飛び付いてたのもレンちゃんだし、魔王様をずっと眺めてたのもレンちゃんでしょ?」
「そ、そんな.....隠せてると思ってたのに.....」
もうお嫁に行けない.....。と顔を隠しながらうずくまってしまった。子供の仕打ちは恐ろしい、と周りの大人達は思ってしまった。こんな状況で恋心の暴露など恥ずかしいことこの上ない。だがラウネがたまに周りを見ている様子からすると空気を和ませようとしているのかもしれない。やっていることは友達の秘密を言っているだけなのだが。
大人達からするとこんな子供に気を使わせてしまっているのかと湿り気のある雰囲気からこれからの未来に胸を踊らせる明るい雰囲気にすると決めた。
そこからの洞窟の道のりはとても明るく未来への希望の満ち溢れていた。
「あれは.....外の光!出口だね。皆一応気を付けていこう!」
「「「「「了解!(はーい!)」」」」」
警戒をしながらその目や表情は希望の満ち溢れながら魔物達は外に出た。
「ひっぐ、うう.....」
「もう.....泣き止まなきゃだめだよ、レンちゃん.....」
「だぁって、魔王様がぁ.....」
「私だって.....私だって.....う、うぇぇぇぇん!!!!」
「うわーん!!!!!」
子供達の泣き声が狭い通路のなかを響き渡っている。泣き声の中には大人の鼻を啜る音も混じっている。なぜなら彼等の親代わりであり世界で一番信頼していた存在である、竜魔王が人間の手によって倒されたのだ。
「皆!これ以上泣いてちゃダメだ!魔王様だっていつまでも泣いてると怒って死者の日に帰ってきてくれないぞ!」
「それは、いやぁ........」
「だったら上を向いて涙を拭いて隠れ里まで頑張るぞ!」
「分かったよ.....ボル兄ちゃん.....」
ボル兄ちゃんと呼ばれたのはコボルトの青年だ。だがコボルトは本来身長は120cm前後なのだが彼はそんなコボルトの枠を越えて160cmの高身長なのだ。それでいて皆に信頼されているがために魔王直々に町のリーダーを任されていたのだ。
「この先がお外でそこから真っ直ぐ進んでいったら隠れ里への魔方陣があるんだよね?」
「ああ、魔王様に連れられて見に行ったことがある。」
「隠れ里には子供って一杯いるの?」
「ああ、いるぞラウネ。俺達は危険な所に住んでたからあまり仲間を増やせなかったけど隠れ里は大昔の大魔王様が結界を張って人間にへ入れず、見えないようにしてるらしいから一杯子供が増えたらしい。」
「へぇ、そうなんだ!」
ラウネと呼ばれた少女の目が輝く。無理もないだろういつこのように大移動をしなくてはならないか分からないのだから子供なんて増やせるわけがない故に同年代の友人は4人程しかいないのだから。ラウネは人間を騙して補食もしくは相手の全てを吸収するアルラウネという植物の魔物だ。植物で出来た髪をツインテールにしている見た目8歳くらい(人間基準)の美少女だ。
「楽しみだなぁ!ね、レンちゃん!」
「う、うん楽しみ.....だね。」
「もうレンちゃんてば昔の男なんてすぐ忘れなきゃ女の子は生きていけないよ?」
「む、昔の男って.....魔王様のこと?」
「そうだよ?だって皆の中で一番魔王様に恋心持ってたじゃん。」
「ふ、ふぇ!?なんでその事を!?というかいつから!?」
「えー、皆最初から知ってるよ?魔王様が来る度に最初飛び付いてたのもレンちゃんだし、魔王様をずっと眺めてたのもレンちゃんでしょ?」
「そ、そんな.....隠せてると思ってたのに.....」
もうお嫁に行けない.....。と顔を隠しながらうずくまってしまった。子供の仕打ちは恐ろしい、と周りの大人達は思ってしまった。こんな状況で恋心の暴露など恥ずかしいことこの上ない。だがラウネがたまに周りを見ている様子からすると空気を和ませようとしているのかもしれない。やっていることは友達の秘密を言っているだけなのだが。
大人達からするとこんな子供に気を使わせてしまっているのかと湿り気のある雰囲気からこれからの未来に胸を踊らせる明るい雰囲気にすると決めた。
そこからの洞窟の道のりはとても明るく未来への希望の満ち溢れていた。
「あれは.....外の光!出口だね。皆一応気を付けていこう!」
「「「「「了解!(はーい!)」」」」」
警戒をしながらその目や表情は希望の満ち溢れながら魔物達は外に出た。
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