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第5話 攻略が完了した後は ※ヒロイン視点
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終わってみたら意外とあっけないものね。念願の逆ハーレムルートを完走した私が抱いた感想は、そんなものだった。
達成感は、ちゃんとある。テレビゲームやバーチャルリアリティでは味わえない、本当の世界で恋愛を楽しむことが出来ていた。
そして、ステキでカッコいい男たちから同時に愛されている。こんなの、前世の私じゃ味わうことのできなかった夢のような話。手に入らなかった幸せ。
それが今、実現している。世界の真ん中に立っている。私が、この世界のヒロインだから。でも、なぜだろう。少し寂しいと感じてしまうのは。
「どうかしたのか、アルメル?」
彼が心配そうな表情で、私の顔を覗き込む。なんて男らしくて、美しい人だろうか。それが目の前に迫ってきて、見惚れてしまう。そんな人に、私は心配されている。その事実が、私を高揚させる。
「アルメル?」
「うふふっ! 大丈夫よ、ルドルフ。心配しないで」
こんなに心配してくれている。それは、とても幸せなこと。私はヒロインとして、ちゃんと愛されている。
私が彼に微笑みかける。すると、彼も微笑んでくれた。それだけで嬉しい。気持ちが通じ合っている実感があった。彼が私を愛してくれて、私も彼を愛している。恋人として、私だけの愛しい人として。とても幸せを感じられる瞬間だった。
「一緒に過ごせて嬉しいわ、ルドルフ」
「俺も同じ気持ちだよ、アルメル」
彼にギュッと抱きつく。温かくて、大きな体。頭を撫でられると、すごく安心した。
「ねえ、もっと強く抱きしめてほしいな……」
そうお願いすれば、彼はそれに応えてくれる。ギューッと力いっぱい抱きしめ返してくれた。彼の体温が伝わってくる。心臓の音が聞こえてくる。心地いい。ずっとこうしていたいと思えるほど、安心できた。
「愛してるよ、アルメル」
「んふふ。私もよ、ルドルフ……」
耳元で囁かれる言葉。その声が鼓膜を揺らし、脳に伝わっていく。耳元から全身へと広がっていく感覚。ゾクッとした感覚が、私の体を駆け巡った。
原作のストーリーを無事に攻略完了した。この後は、攻略した男たちと一緒に楽しい時間を過ごすだけ。ルドルフとの時間を堪能した後は、ラウルに会いに行こうか。それとも、トリスタンか。クロヴィスやトゥーサンにも会いに行かないと。
好感度を維持するために、彼らとは頻繁に会わないといけない。ちょっと面倒だけど、大事なこと。良い男たちばかりだから、会うだけでも楽しい。大好きだから、誰も手放したくない。彼らは全員、私の男なのよ。振られ役の女キャラには返したくない。だから、好感度稼ぎは手を抜けない。
だけど、原作のストーリーは終わってしまったのよね。この先の物語について、私は何も知らない。どうなっていくのか、全くわからない。
でも、心配はないのよ。私の周りには優秀な男たちがいてくれるから。
私を愛してくれる男たちがいる。彼らがいてくれたら、不安に思ったり、悩むことなんてないはず。大変なことが起きた時には、彼らを頼ればいい。なんせ、この国の王になるルドルフだっているんだから。
王国に攻めてくる敵を圧倒的な実力で蹴散らしてくれる、将来は最強の騎士団長になる予定のトリスタンがいる。
新たな魔法を開発して、歴史に名を残す予定のクロヴィスがいる。
様々な交渉を成立させて王国を発展させる外交官になる予定のラウルがいる。
王を支えて、共に王国を導く宰相になる予定のトゥーサンがいる。
そして何より頼りになるのが、王子ルドルフ。
最強のお気に入りよ。
原作が終わった世界が、いつまで続くのかわからない。けれど、こんなに優秀な男たちが私と一緒にいてくれるのだから、きっと大丈夫。
だって、彼らが私を愛してくれているんですもの。原作のストーリーは、全てハッピーエンドで終わっている。そんな世界に生まれた私の物語も最後は、きっとハッピーエンドで締め括られるはず。私は、そう確信していた。だから、何の心配もないのよ。
達成感は、ちゃんとある。テレビゲームやバーチャルリアリティでは味わえない、本当の世界で恋愛を楽しむことが出来ていた。
そして、ステキでカッコいい男たちから同時に愛されている。こんなの、前世の私じゃ味わうことのできなかった夢のような話。手に入らなかった幸せ。
それが今、実現している。世界の真ん中に立っている。私が、この世界のヒロインだから。でも、なぜだろう。少し寂しいと感じてしまうのは。
「どうかしたのか、アルメル?」
彼が心配そうな表情で、私の顔を覗き込む。なんて男らしくて、美しい人だろうか。それが目の前に迫ってきて、見惚れてしまう。そんな人に、私は心配されている。その事実が、私を高揚させる。
「アルメル?」
「うふふっ! 大丈夫よ、ルドルフ。心配しないで」
こんなに心配してくれている。それは、とても幸せなこと。私はヒロインとして、ちゃんと愛されている。
私が彼に微笑みかける。すると、彼も微笑んでくれた。それだけで嬉しい。気持ちが通じ合っている実感があった。彼が私を愛してくれて、私も彼を愛している。恋人として、私だけの愛しい人として。とても幸せを感じられる瞬間だった。
「一緒に過ごせて嬉しいわ、ルドルフ」
「俺も同じ気持ちだよ、アルメル」
彼にギュッと抱きつく。温かくて、大きな体。頭を撫でられると、すごく安心した。
「ねえ、もっと強く抱きしめてほしいな……」
そうお願いすれば、彼はそれに応えてくれる。ギューッと力いっぱい抱きしめ返してくれた。彼の体温が伝わってくる。心臓の音が聞こえてくる。心地いい。ずっとこうしていたいと思えるほど、安心できた。
「愛してるよ、アルメル」
「んふふ。私もよ、ルドルフ……」
耳元で囁かれる言葉。その声が鼓膜を揺らし、脳に伝わっていく。耳元から全身へと広がっていく感覚。ゾクッとした感覚が、私の体を駆け巡った。
原作のストーリーを無事に攻略完了した。この後は、攻略した男たちと一緒に楽しい時間を過ごすだけ。ルドルフとの時間を堪能した後は、ラウルに会いに行こうか。それとも、トリスタンか。クロヴィスやトゥーサンにも会いに行かないと。
好感度を維持するために、彼らとは頻繁に会わないといけない。ちょっと面倒だけど、大事なこと。良い男たちばかりだから、会うだけでも楽しい。大好きだから、誰も手放したくない。彼らは全員、私の男なのよ。振られ役の女キャラには返したくない。だから、好感度稼ぎは手を抜けない。
だけど、原作のストーリーは終わってしまったのよね。この先の物語について、私は何も知らない。どうなっていくのか、全くわからない。
でも、心配はないのよ。私の周りには優秀な男たちがいてくれるから。
私を愛してくれる男たちがいる。彼らがいてくれたら、不安に思ったり、悩むことなんてないはず。大変なことが起きた時には、彼らを頼ればいい。なんせ、この国の王になるルドルフだっているんだから。
王国に攻めてくる敵を圧倒的な実力で蹴散らしてくれる、将来は最強の騎士団長になる予定のトリスタンがいる。
新たな魔法を開発して、歴史に名を残す予定のクロヴィスがいる。
様々な交渉を成立させて王国を発展させる外交官になる予定のラウルがいる。
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そして何より頼りになるのが、王子ルドルフ。
最強のお気に入りよ。
原作が終わった世界が、いつまで続くのかわからない。けれど、こんなに優秀な男たちが私と一緒にいてくれるのだから、きっと大丈夫。
だって、彼らが私を愛してくれているんですもの。原作のストーリーは、全てハッピーエンドで終わっている。そんな世界に生まれた私の物語も最後は、きっとハッピーエンドで締め括られるはず。私は、そう確信していた。だから、何の心配もないのよ。
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