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第22話 私の生活

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 その後、ブレイク様と一緒にパーティーを楽しんだ。料理を堪能したり、会場内で演奏している音楽を聞いて楽しんだり、ダンスをしたり。

 とにかく、ブレイク様とずっと一緒に居られることが楽しかった。

「楽しかったかい、レティシア?」
「はい、とっても!」
「それは、良かった」

 パーティーも終わって、滞在している宿に戻るとすぐに休んだ。その日は、とても気持ちよく眠りにつくことが出来た。

 翌日、親友のミリアンに会いに行った。別れの挨拶をするために。

「もう帰っちゃうのね。とても寂しいわ」
「私も寂しい。ミリアンと離れ離れになってしまうのが、スタンレイで暮らしている時の唯一の不満点」
「ふふふっ、嬉しいこと言ってくれるわね。だけど私は、レティシアが幸せなことが本当に嬉しい。彼との関係も、応援してるわよ」
「ありがとう、ミリアン」
「それじゃあ、またね」
「うん。またね」

 名残惜しいけれど、そろそろ出発の時間だった。親友との別れを済ませて、王都を旅立った。生まれ故郷が恋しいというような気持ちは一切なく、ただ親友との別れが辛かった。

「王都には、また来よう」
「はい」
「今度は、もっと長く滞在しても良いかもしれないな」
「そうですね」

 そんな会話を交わしながら、スタンレイ辺境伯領に戻ってきた。王都に行っていたのは短い間だけど、懐かしいと感じるスタンレイの景色に心が癒された気がした。

 そうか。ここが私の暮らしている場所なんだ。これから先もずっと、ブレイク様と夫婦として一緒に生活していくんだ。そう思ったら、自然と笑みが溢れてきた。

 帰ってきた。その言葉が、とても馴染んでいるように感じた。

 それから、私達は普通の生活に戻った。辺境伯としての仕事に励むブレイク様と、彼を支えていこうと頑張る私。これが私達の日常として、当たり前になっていた。



 しばらくして、ミリアンからの手紙が届いた。パーティー会場の出来事が、王都で噂になっているらしい。

 強引に迫って振られた王子の事とか、美女と野獣な関係だと言われている事とか、色々と書いてあった。

 王都の噂は、辺境までは届かないので気にする必要はないだろう。ミリアンが書いてくれた手紙にも、そう書いてあった。気にしないで大丈夫だと。何か大変なことがあったら伝えてくれるらしい。本当に親切なミリアンだった。

 急いで私も、彼女に返事を書いて送った。こっちは、とても幸せに暮らしている。次は、貴女の番。だから、ミリアンも早く幸せになれるよう祈っている、と。

 筆を置いて、ふと窓の外を見る。青空が広がっていた。そういえば、もうすぐ夏が来る頃だなと思った。

 立ち上がって、ブレイク様の元へ向かう。今日も、彼の仕事のお手伝いを頑張る。
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