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藤崎菜奈
第14問:先生にゲレンデでも恋をしました。
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一気に、寒くなり東京も雪が降るようになってきた。
降ったとしても次の日には跡形もなく消えていく。
東京の雪は積もらないんだ。
中学校時代は、雪の多いところで育ったので、東京の冬に戸惑う。
そんな中、1年生は恒例行事のスキー・ボード教室が今年も開かれる。
私は運動神経が悪くても、ボードは得意であった。
「おしりいたー!まじでむずかしい!」
都会生まれ、都会育ちが多いので、スキーやボードをやるのが初めての生徒が多かった。
「でたよ、菜奈、上級者コースとかないわ~」
「さすが田舎娘」
「しかも、ウエアとか板とか自分のやつなんでしょ?かっこよくね~ほとんどみんなレンタルなのに!」
クラスの女子たちが、嘆きながらもボードと格闘している。
すると隣のコースで、いくつものキッカーを超えて一回転。
ふもとまで着くと女子たちから歓声が上がった。
それは勇人だった。
(・・・・やば超かっこいい
そういえば、サーフィンも得意なんだっけ・・・)
私は勇人の想像以上のうまさに見惚れていた。
上級者コースは、ひたすらインストラクターと話しながら、自由に滑っていた。
ただ、ボードをやっている子は学年でも少ないので、ほとんどが男子だった。
「菜奈ちゃん。ボード俺らよりうまくね?」
「かわいい顔してボードうまいとかまじ理想なんですけど」
2人の男子が話しかけてきた。
「あたし、雪山育ちだから、小さいころからやってただけだよ。」
勇人や、巧以外の男子となかなか話す機会がない私は変に緊張して目を合わせることができない。
「そうなんだ、リフト後で一緒にのろー」
「さき俺だろ!てか今度一緒に滑りにいこ!」
すると、どこからか二人の男子に向かって雪玉が飛んできた。
体にあたってはじけた雪が私の体にあたった。
「いてっつ」
2人が痛そうにしていた。
犯人は誰かと突き止めると、いたずらに笑っている勇人だった。
「こらこらお前たち、ナンパしてないで、とっととすべろ。」
そういいながら、勇人が近くまで来た。
「先生!ボードできるんだね!」
男子たちが話しかけた。
「まあね。大学の時に結構やってたから」
「もう、かっしーってまじかっこいいよな。男としても惚れちゃうよ」
「おまえキモいな!俺は男に興味ないわ!」
勇人は、また雪玉を投げつけた。
私は、その姿をほほえましく見ていた。
(・・・勇人もこんな子供っぽいところあるんだ・・・)
*
一日目終了
「宿舎の人に迷惑かけないように、10時消灯だからな!」
夕食が終わり、ぞろぞろと食堂からでてそれぞれの部屋に向かっていった。
私は、ほのかと、晴菜と3人部屋だった。
「筋肉痛やば!もう滑れないんだけど」
「足いたー」
ほのかと、晴菜はくたくただった。
「そういえばかっしーかっこよかったね!」
ほのかは、ふざけて言った。
私は、黙って顔を赤らめる。
「照れてる照れてる」
晴菜も、私をからかった。
「今日の夜は約束したの?」
ほのかは、にやにやしながら聞いてきた。
「ししてないよ!」
「あーらそっつまんないなー」
そんな話をしながら3人は、温泉に行く準備をした。
(・・・会いたいな・・・・)
私は、温泉に行く前にメッセージを送信した。
【今日かっこよかったよ。大好き】
【惚れ直したか?くれぐれも男子の部屋遊びに行くなよ。】
私たちは温泉を出て、化粧水をつけたり、髪をかわかしながらのんびりしていた。
「あ。悠から電話だ!」
ほのかのもとに一通の電話が来た。
「もしもし?はあ?くんの?すっぴんなんだけど!」
ほのかは、すこしキレ気味でいった。
いつもがっつりメイクのほのかはメイクをしていないとなんだか幼くてかわいい。
ほのかが慌てて眉を描く頃にはすでに、部屋の前が騒がしかった。
どうやら悠とその他男子がこの部屋に遊びにきたようだ。
「お言葉に甘えてお邪魔しまーす!」
「なんか女子の部屋に遊びに行くとかドキドキなんですけど」
気が付けばどんどん人が集まってきた。
「じゃあさ、ここで告白たーいむ!」
いろんな話題で盛り上がっていた。
(消灯時間まであと10分ですけど・・・)
「おーまーえーら。さわがしいと思ったら・・・10秒以内に出てかなかったら、明日、一日中ランニングにすんぞ!」
勇人が、部屋のドアをこっそり開けて静かにいった。
「わー!逃げろ!」
この部屋に集まったクラスの人たちが一気に部屋に戻り、嵐は去って行った。
3人と先生が部屋に残る。
「晴菜ちょっとトイレいこー!一人で行くの怖いからさ。」
ほのかは、気を使てくれたのか、晴菜を連れてトイレに行こうとした。
「あ、15分で戻ってくるから」
晴菜は気を使っていった。
「エロいことはお控えください!」
2人は、足早に部屋を後にした。
「あいつら気きくじゃん!」
そういいながら、勇人は、部屋に用意してあった、座布団に座り、クラスの人たちが持ってきたお菓子を食べだした。
(・・・なんか、くつろいでる 笑・・・)
「男子の部屋に行ったんじゃなくて男子が来たんだからね」
私いは、勇人からきたメールの内容について言い訳をした。
「わかってるよ。担任なんだから、誰がどの部屋にいるかぐらいわかってるわ!本当に・・・可愛い彼女を持つと心配事が増えますよ。」
勇人は、優しく抱きしめた。お互いにお風呂上がりだったので、ふわりと石鹸の香りがした。
「いい匂いする。」
勇人は、首筋に優しくキスをした。
「やだ、やめて・・・・」
私は、自分の漏らした甘い声に恥ずかしくなっていた。
「今日の俺かっこよかった?」
勇人は、自慢をするように言った。
「うん。」
「てか、ボードできんだね!あんなに体育の成績悪いのに」
「ばかにしてるでしょ?」
私は拗ねる。
「ごめん……惚れ直した。今度は、二人っきりでこようか・・・温泉は、貸し切りの露天風呂でさ。」
「何言ってんの」
いきなり言い出すので、びっくりしてしまった。
頬にキスをして、部屋を出て行った。
「おやすみ。愛してるよ」
二人でボード、二人で温泉。また一つまた一つ計画や目標が増えていく。
それを思うとうれしくてにやけが止まらなった。
降ったとしても次の日には跡形もなく消えていく。
東京の雪は積もらないんだ。
中学校時代は、雪の多いところで育ったので、東京の冬に戸惑う。
そんな中、1年生は恒例行事のスキー・ボード教室が今年も開かれる。
私は運動神経が悪くても、ボードは得意であった。
「おしりいたー!まじでむずかしい!」
都会生まれ、都会育ちが多いので、スキーやボードをやるのが初めての生徒が多かった。
「でたよ、菜奈、上級者コースとかないわ~」
「さすが田舎娘」
「しかも、ウエアとか板とか自分のやつなんでしょ?かっこよくね~ほとんどみんなレンタルなのに!」
クラスの女子たちが、嘆きながらもボードと格闘している。
すると隣のコースで、いくつものキッカーを超えて一回転。
ふもとまで着くと女子たちから歓声が上がった。
それは勇人だった。
(・・・・やば超かっこいい
そういえば、サーフィンも得意なんだっけ・・・)
私は勇人の想像以上のうまさに見惚れていた。
上級者コースは、ひたすらインストラクターと話しながら、自由に滑っていた。
ただ、ボードをやっている子は学年でも少ないので、ほとんどが男子だった。
「菜奈ちゃん。ボード俺らよりうまくね?」
「かわいい顔してボードうまいとかまじ理想なんですけど」
2人の男子が話しかけてきた。
「あたし、雪山育ちだから、小さいころからやってただけだよ。」
勇人や、巧以外の男子となかなか話す機会がない私は変に緊張して目を合わせることができない。
「そうなんだ、リフト後で一緒にのろー」
「さき俺だろ!てか今度一緒に滑りにいこ!」
すると、どこからか二人の男子に向かって雪玉が飛んできた。
体にあたってはじけた雪が私の体にあたった。
「いてっつ」
2人が痛そうにしていた。
犯人は誰かと突き止めると、いたずらに笑っている勇人だった。
「こらこらお前たち、ナンパしてないで、とっととすべろ。」
そういいながら、勇人が近くまで来た。
「先生!ボードできるんだね!」
男子たちが話しかけた。
「まあね。大学の時に結構やってたから」
「もう、かっしーってまじかっこいいよな。男としても惚れちゃうよ」
「おまえキモいな!俺は男に興味ないわ!」
勇人は、また雪玉を投げつけた。
私は、その姿をほほえましく見ていた。
(・・・勇人もこんな子供っぽいところあるんだ・・・)
*
一日目終了
「宿舎の人に迷惑かけないように、10時消灯だからな!」
夕食が終わり、ぞろぞろと食堂からでてそれぞれの部屋に向かっていった。
私は、ほのかと、晴菜と3人部屋だった。
「筋肉痛やば!もう滑れないんだけど」
「足いたー」
ほのかと、晴菜はくたくただった。
「そういえばかっしーかっこよかったね!」
ほのかは、ふざけて言った。
私は、黙って顔を赤らめる。
「照れてる照れてる」
晴菜も、私をからかった。
「今日の夜は約束したの?」
ほのかは、にやにやしながら聞いてきた。
「ししてないよ!」
「あーらそっつまんないなー」
そんな話をしながら3人は、温泉に行く準備をした。
(・・・会いたいな・・・・)
私は、温泉に行く前にメッセージを送信した。
【今日かっこよかったよ。大好き】
【惚れ直したか?くれぐれも男子の部屋遊びに行くなよ。】
私たちは温泉を出て、化粧水をつけたり、髪をかわかしながらのんびりしていた。
「あ。悠から電話だ!」
ほのかのもとに一通の電話が来た。
「もしもし?はあ?くんの?すっぴんなんだけど!」
ほのかは、すこしキレ気味でいった。
いつもがっつりメイクのほのかはメイクをしていないとなんだか幼くてかわいい。
ほのかが慌てて眉を描く頃にはすでに、部屋の前が騒がしかった。
どうやら悠とその他男子がこの部屋に遊びにきたようだ。
「お言葉に甘えてお邪魔しまーす!」
「なんか女子の部屋に遊びに行くとかドキドキなんですけど」
気が付けばどんどん人が集まってきた。
「じゃあさ、ここで告白たーいむ!」
いろんな話題で盛り上がっていた。
(消灯時間まであと10分ですけど・・・)
「おーまーえーら。さわがしいと思ったら・・・10秒以内に出てかなかったら、明日、一日中ランニングにすんぞ!」
勇人が、部屋のドアをこっそり開けて静かにいった。
「わー!逃げろ!」
この部屋に集まったクラスの人たちが一気に部屋に戻り、嵐は去って行った。
3人と先生が部屋に残る。
「晴菜ちょっとトイレいこー!一人で行くの怖いからさ。」
ほのかは、気を使てくれたのか、晴菜を連れてトイレに行こうとした。
「あ、15分で戻ってくるから」
晴菜は気を使っていった。
「エロいことはお控えください!」
2人は、足早に部屋を後にした。
「あいつら気きくじゃん!」
そういいながら、勇人は、部屋に用意してあった、座布団に座り、クラスの人たちが持ってきたお菓子を食べだした。
(・・・なんか、くつろいでる 笑・・・)
「男子の部屋に行ったんじゃなくて男子が来たんだからね」
私いは、勇人からきたメールの内容について言い訳をした。
「わかってるよ。担任なんだから、誰がどの部屋にいるかぐらいわかってるわ!本当に・・・可愛い彼女を持つと心配事が増えますよ。」
勇人は、優しく抱きしめた。お互いにお風呂上がりだったので、ふわりと石鹸の香りがした。
「いい匂いする。」
勇人は、首筋に優しくキスをした。
「やだ、やめて・・・・」
私は、自分の漏らした甘い声に恥ずかしくなっていた。
「今日の俺かっこよかった?」
勇人は、自慢をするように言った。
「うん。」
「てか、ボードできんだね!あんなに体育の成績悪いのに」
「ばかにしてるでしょ?」
私は拗ねる。
「ごめん……惚れ直した。今度は、二人っきりでこようか・・・温泉は、貸し切りの露天風呂でさ。」
「何言ってんの」
いきなり言い出すので、びっくりしてしまった。
頬にキスをして、部屋を出て行った。
「おやすみ。愛してるよ」
二人でボード、二人で温泉。また一つまた一つ計画や目標が増えていく。
それを思うとうれしくてにやけが止まらなった。
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