まるで生まれる前から決まっていたかのように【本編完結・12/21番外完結】

有泉

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125 騏驥入城

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「……まったく……嬉しいのはわかりましたが羽目を外しすぎです」

 翌日。
 入城してくるダンジァを迎えるはずが、ダンジァと共に城に帰ってきたシィンに待っていたのは、当然だがウェンライの小言だった。
 一応は「今夜は城に戻らない」という報せを使い魔に持たせて送っておいたのだが、それでも不満らしい(仕方ないが)。
 彼はあからさまな怒りの表情こそ見せないものの、こめかみをピクピクさせながら、シィンの着替えを見守っている。

 朝帰りした王子が副官から怒られているという状況なのに、粛々とシィンの着替えを進めていく側仕えの者たちは偉いなと感心しつつ、シィンは大人しく服を着替えさせられながら、昨夜の幸せなひと時を思い返す。


 想いが通じ合い、身も心も一つになった後。
 シィンはなんだかそのまま帰りたくはなくて——まだ離れたくなくて、我儘を言ってダンジァの馬房に泊まらせてもらったのだった。

 ダンジァは「こんな狭いところに」と恐縮していたけれど、狭いからいいのだ、とシィンは思っていたし、結果、予想通りと言うかなんと言うか、二人は朝までダンジァの寝台で寝たり眠ったり話をしたりいちゃついたり、寝たり眠ったり話をしたりいちゃついたり、寝たり……(以下略)して過ごした。

 昼も夜も逞しいダンジァにうっとりしつつ、声を出さないようにことに及ぶのは難しかったが愉しくもあり、シィンにとってはこの上なく甘く満ち足りた時間だった。
(優しく甘やかされるだけでなく、ちょっと意地悪にされるのも悪くないというのは大発見だった!)

 ウェンライに使い魔を出したのはそんな風にダンジァの馬房で過ごしていた間のこと。
 このままでは朝帰りになるに違いないと察したダンジァに「報せを出しておいた方がいいのでは」と促され、面倒くさいなあ思いつつも、なんとか小鳥を放ったのだった。

 もう何度目かのセックスの後で、いい感じに身体がダンジァに馴染んで余韻が心地よくてふにゃふにゃしていて眠かったせいで、なんと書いて使いをだしたのかシィンは覚えていないのだが、城に帰って最初に会った時のウェンライの貌は引き攣っていたので、多分色々と正直に書いてしまったのだと思う。
(後で訊くと、「見たこともないほど乱雑な魔術文字での伝達でございました」とのことだったが、あの顔はきっとそれだけではなかったはずだ。開封したらすぐに消えるようにしていて大正解だった)


 そして、シィンにとっては城内以外では初めての——ダンジァにとっては厩舎地区で最後になる調教に乗り、なんと朝食まで厩舎で世話になり(サイ師やダンジァと共に食べたのだが、シィンにとっては初めて見る料理もあった。でも美味しかった。厩舎の他の騏驥たちとも卓を囲みたかったのだが、彼らは遠慮して自分たちの馬房で食べていた)、師をはじめとする大勢に見送られながら、ダンジァと共に、彼と手を繋いで城へ帰ってきたのがさっきだ。

 ダンジァはダンジァで準備があるため、一旦彼の馬房に入っている。
 お互い準備が終われば、二人で王の元に挨拶に行き、それで彼の入城の儀式は完了する。

 そうこうしていると、着替えが終わり側仕えのものたちが部屋を退出していく。
 それを確認し、扉が完全に閉まったことも確かめ、さらには念のため符で封をすると、

「……お似合いです」

 礼装姿のシィンを眺め、まずはウェンライはそう切り出した。
 満足しているような笑みは、本心からそう思っているからだろう。
 シィンは「ん」と頷く。ダンジァのためにも、これからますますしっかりしなければならないだろう。そのためには見た目も大事だ。
 そう思っていると、

「彼とは、何か話を?」

 やんわりと、ウェンライが尋ねてくる。こっちが本題だ。シィンは頭を振った。
 
「何も。……あれは本当に賢い。わざわざ訊いてきたりせぬところが並の騏驥とは違うところよ」

 シィンは昨夜のダンジァを思い返していた。
 
 シィンに毒が盛られたあの事件については——その顛末については、もう全て「カタがついて」いる。城の中だけで。
 渦中にあったはずのダンジァは除かれた形で。
 
 それはダンジァにとってとても不本意なことだろうとは想像がつく。あれだけ巻き込まれた事件なら、その詳細や結末を知りたいに違いないだろう、と。
 が。
 彼はそれをシィンに問うような真似はしなかった。

 彼らはどうなったのですか、一体どうしてこんなことに——。
 そんなことは、一切。

 だからシィンは、ツォがシィンに語った動機を——彼が抱いていたシィンへの積もりに積もった憎しみや、挫折や焦燥感や騏驥への恨みを、改めて語らなければならないようなことにならなかった。そして、シュウインやツォがどうなったのかも。

 薄々察しているから敢えて尋ねる必要はないと考えているのかもしれないが、それにしても、その点を詳しく掘り下げようとしないことは、王城の、ひいてはシィンの騏驥となるに相応しい懸命さと配慮だとシィンは思う。
 
 王子に近い騏驥が、それも慣例を破って外から入城させた騏驥が、政やそれに付随する陰謀に関わるようになってしまえば——そんな気配を伺わせてしまえば、シィンはダンジァを手放さなければらなくなるだろうからだ。
 だから「関わらない」というスタンスを取るダンジァは正しい。それこそがシィンの望んだことであったし、だから折を見てそう助言しようと思っていたのだが。

(そんな気遣いは無用だったな……)

 シィンは改めて、いい騏驥を得たと実感する。
 ウェンライもそう思っているのだろう。特に口を挟んでくることもない。
 ただ——。

「では今後は……今後も、引き続き御身お気をつけくださいませ。あの騏驥も追々城に慣れてきましょうし、それまでは……」

「うん。まあ、下手をすれば——という言い方が正しいのかどうかはわからぬが——もしかすれば、もう今日、この後に薄々感じるかもしれないだろうな。となれば、あれが暴れ出さぬように諭さなければ」

「それほど気性の悪い騏驥ではないでしょう。良い具合に落ち着くはずです。——何よりです」

 そうしていると、そろそろダンジァがやってくるはずの時間になる。
 シィンはウェンライに扉の封を解くよう命じると、自身は鏡の前でもう一度自分の姿を確認する。
 悪くない。
 満足の笑みを浮かべた。
 今は、彼のことだけ考えたい。



 ダンジァが尋ねてこないから、シィンは何も答えていない。
 ただその中には、彼に伝えておかなければならないこともある。

 彼自身の身を守るために。




 今回の企みで用いられた薬——毒。
 ツォが調合したそれは、シィンに親しい医師たちによって密かに詳しく解析された結果、とある入手困難な薬液がなければ製造できないものだと分かったのだ。
 王の騏驥の調教師であろうとも、やすやすと入手することは叶わないはずの薬液——。けれどツォはそれを用いた。どこかから——誰かから入手したのだ。

 そんな希少な薬液を手に入れることができる者など、限られている。

 例えば——命じればなんでも手に入る立場の「誰か」のように。

 けれどその「誰か」がツォに渡した証拠などなく、ツォ自身も「たまたま手に入った」としか言わず、だから「誰か」は明らかになることはなく、当然罪にも問われないままだ。
 王子であるシィンを害することになった毒——その毒に、間接的に関わっていたかもしれないのに、だ。




「——ダンジァ」

 シィンは、部屋へ入ってきたダンジァを、両手を広げて迎え入れる。



 ダンジァ。
 わたしの騏驥。
 わたしの最愛の恋人。
 特別なただ一人。

 お前を側に迎えられたことを、わたしはとても幸せに思っている。
 けれど。
 わたしはお前を危険に晒してしまうかもしれない。
 
 にいれば無事だった騏驥を、わたしはわたしのエゴで王城に迎えてしまった。
 一緒にいたい——側にいたい——他の誰にも渡したくない——。
 そんな自分勝手な希望のために。



「ダンジァ、礼装の着心地はどうだ? よく似合っている」

 シィンは目を細めてダンジァを見つめる。



 ダンジァ。
 だからせめてわたしは、精一杯お前のことを護ろう。
 誰からの害意もお前に及ぶことのないよう、降りかかることのないよう——せめて。
 事実を告げないまま、隠したままお前をここに迎えてしまった——その、せめてもの贖罪に。





 シィンの言葉に、ダンジァは照れたような笑みを見せる。
 そしてシィンの前に片膝をつくと、

「素晴らしい衣装を賜りましたこと、心より御礼申し上げます」

 と頭を下げる。
 シィンはそんなダンジァの手を取り、すぐさま立たせた。
 傍に控えたウェンライが、小さく咳をする。ダンジァに付き添って部屋にやってきたツェンリェンがくすくす笑う。
 が、そんなことシィンには関係なかった。
 
 自分が贈った衣装を見事に着こなしている彼が見たいのだ。

「ダンジァ、もう少しこっちへ。そうだ。明るい方へ。うん……そこでくるっと一回回ってみろ。——ゆっくりだ」

 
 シィンは次々と注文を出す。

 ダンジァの礼装は、彼の馬の姿での毛色に合わせて——五変騎の一頭である「赤」の名に合わせて、赤や朱の色合いで誂えさせた。
 濃淡や風合いが少しずつ違う、しかし深みとコクのある赤や朱は、彼の均整のとれた見事な体躯をこれ以上ないほど引き立てている。
 今は礼装用に髪も編んで、普段より男ぶりが増しているから尚更だ。
(もちろん、シィンは普段のダンジァもとても格好がいいと思っているのだが)

 少し長めの丈にしたのも良かった。落ち着いて見えるし、城内で礼装となればそう動くこともないから、ゆっくりとした動作に似合っている。
 今も、ゆるりと回ってみせる彼の裾や袖は波打つように優雅にひるがえり、それこそ、風を受けて揺れる鬣の美しさを思わせる。

「良いな。……うん。良い出来だ。——ウェンライ、この仕事をした者たちには特別な褒美を。短い時間でよく作ってくれた」

 ダンジァを見つめたままシィンが言うと、彼の副官は「かしこまりました」と短く答える。

「それから、他の衣装も出来上がり次第届けよ、と。急かすことはないが、わたしが楽しみにしていると伝えておけ」

「……かしこまりました」

「シィン様」

 ウェンライの返事を追うようにして、ダンジァが声をあげる。「なんだ」とシィンが見ると、ダンジァは困ったような顔をして続けた。

「大変ありがたいことなのですが、そう何着も服をいただいても……着る機会が……。既に馬服も結構な数いただいておりますし……」

「なんだ、そんなことか」

 遠慮がちに言うダンジァに、シィンは笑って言った。

「案ずるな。機会はこれから増えよう。今後、お前には王の騏驥たちの模範として、色々と働いてもらわねばならぬ。その折にはわたしの騏驥らしい堂々とした身なりでいてもらわねばならぬからな。もっとも、お前はどんな格好でも立派なのだが、やはり周囲の印象は見た目が大事だからな」

 うんうん、と、満足げに頷くシィンは、だからダンジァが不思議そうな顔をしていることに気付かない。代わりに、ツェンリェンが口を開いた。

「つまり——きみはここで新たな仕事を受け持つことになる、というわけだよ。その時には殿下の騏驥としてそれなりの格好をしていなければならない——と、そういうわけだ」

「仕事……ですか?」

「ああ。だが難しいことじゃない。詳細は新しい『王の騏驥の調教師』であるユェン師と相談してくれ」

「!?」

 馴染みのある名前が出たことに、ダンジァは驚く。ウェンライが補足するように引き継いだ。

「城内の調教師に空席ができましたので、心当たりをあたってみたのです。すると、ちょうどよく、まだ厩舎をもっていない優秀な調教師が見つかりましたので就任の打診を。快く引き受けてくださいましたよ」

「あ……」

 ダンジァは驚きに声をなくす。
 まさかユェン先生が城の調教師になるなんて。
 城に入ってしまえば、知り合いなどいなくなると思っていた。それは覚悟しての入城だったが、思いがけず親しい人が身近にいてくれるとは……。

「ありがとうございます」

 ダンジァはツェンリェンに、そしてウェンライに感謝の言葉を述べる。しかし二人は揃って首を振った。

「殿下のご提案です。ユェン師へも殿下が直接話を。ですので礼ならば殿下に」

「基本的に、きみに関わることは全て殿下の思し召しだと思っていい。きみは殿下の騏驥なのだから」

 そして二人は口々に言う。
 ダンジァは胸がいっぱいになるのを感じながらシィンを見る。ダンジァの大切な人は、照れたような顔でぷいとそっぽを向いていた。

「別に、わざわざ説明する必要もないものを……。誰が提案したかなど問題ではないのだし……」

「——シィン様——」

 そしてそんな可愛らしいことを言うシィンを、ダンジァはぎゅっと抱きしめた。
 二人がいるのはわかっていたが、せずにいられなかったのだ。

「ありがとうございます、シィン様……。お心遣いに深く感謝いたします」

「ん……うん」

 照れつつ、シィンは頷く。
 もとより、シィンは他人の目など気にしていないから、二人の前でダンジァに抱きしめられたところでどうと言うことはないのだが、あまりに率直に感謝をあらわにされると……それは、なんだか恥ずかしい。
 
 ダンジァの衣装からは焚き染めていた香の香りがする。仄かな土の香りと草の香り。これもシィンが選んだものだ。人に比べて、より鼻がいい騏驥が不快に思わず、心地よく感じられるものを、と。

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