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第6章

6 - 1 変わらぬ日常に一安心?

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(ふぅ…危うく女神さまのせいで俺の冒険が終わってしまう所だったぜ…)

《ふふ。上段ですよ~。これからも雷斗さんには悪人をバッタバッタと成敗して頂かないといけませんからね!これからも頼りにしてますよ雷斗さん♪》

(お…おう…そこまで言われたら俺も頑張らないといけないな!)

《チョロ…》(なんだって?)《いいえ~なんでも~うふふふふ~》

俺は王都にて謎の魔法を使う男をお仕置きし…王都から久世領中央市街へと戻り──

「ユリウス!特に異常はなかったか⁉」

と俺の前に直立不動で待機しているユリウスに市街周辺の見回りの報告を聞く

「ハッ!周囲に潜伏していた魔物を複数発見し、それを私とバレリィの両名で討伐!しかしながら未だに複数の生き残りがいる可能性があると愚考します!当面は常時市街周辺を巡回する部隊の編制を意見具申します!」

なるほど…さすがにあの数を全て討伐するのは難しかったか…

「ならば一個小隊を三つ編制しそれを一個中隊とする。朝・昼・晩に分けて小隊毎に巡回する事とする!部隊の編制は養成所の卒業生を中心に組め!中隊長をユリアン!貴様に任命する!副隊長をバレリィとし協力して巡回に当たれ!」

「バレリィが副隊長でありますか⁉」

「俺の指示に不満があるのか⁉」と戸惑うユリアンを叱咤する

「了解しましたサーーーー!」と慌てて敬礼して駆け足で逃げ出して行くユリアンを見送り──

俺は足早に街を歩き──屋敷で帰りを待つ家族の元へと向かう




「ただいま…今帰ったよ」

「雷斗さまーーーーー!」俺が扉を開けて中へ入ると真っ先に飛び出して来たのはカナ

「カナ…ただいま。アンナとミレーヌの様子はどうだい?」

「もうおなかおおきいからね~そんなときにまものがおそってくるなんて…でもふたりともなんともないよ!おなかもいたくなってないって!」とカナは笑顔で報告してくれる

「そうか…予定日まで後数日という所での襲撃だからな…正直今までで一番肝を冷やしたよ…二人の面倒をみてくれてありがとうなカナ」俺はそう言うとカナの頭を撫でた後二人の待つリビングへと足を運ぶ

「アンナ!ミレーヌ!」俺はリビングへ入ると真っ直ぐに二人の元へ向かって声を掛ける

「雷斗さん!」「お帰りなさい!あ・な・た♪」
「ちょっと!ミレーヌさん!それはズルいです!私も…お帰りなさい…あ・な・た♪」

ああ…いつもの二人だ…何事もなくて良かった…

「お帰りなさいませ。ご主人様」
「雷斗サマ!お帰りなさーい!」

二人のメイドもキッチンから姿を現し俺の前に顔を見せる

「クラリッサとカトリナも変わりなくて良かったよ」

「あら…そんなことを言われたら…期待してしまいます…」
「雷斗サマも元気でよかったです!」


本当に変わらなくて良かった…クラリッサは変わって欲しかったが…

「と…兎に角。皆が無事で良かったよ!他の市街地も異常がなかったか見てくる!夜には帰るから!【ポータル】」

と俺は早口で捲し立ててツェーザル・ゲルルフ・ファリド市街と順番に飛び──


良かった…どの市街も平和そのものだ…

俺はその後アンジュの元へ顔を出し、戦闘で火照った体と高揚したままの精神を癒してもらい──

「そう言えば旦那…」と俺の横で力尽きたかのように脱力しているアンジュが口を開く

「二人の時は雷斗と呼べと言っているのに…それで、どうしたの?」俺も精を吐き出した余韻で脱力し今は二人ともベットで横になっている

「ら…雷斗……はっ恥ずかしい…」とお互い裸で抱き合った仲だと言うのに今更なのだがアンジュは頬を朱に染め身悶える──くっ…なんて可愛いんだ!俺の愚息が元気ハツラツになってしまうじゃないか!!
《発言がおっさんですよ…雷斗さんはやっと19になったばかりじゃないですか…》

(この世界に来て一年と数か月…ニートだった俺の環境も随分と変わったな…)

《童貞だった雷斗さんが今や嫁を二人も貰って愛人まで居るなんて…毎日毎日ズッコンバッコンする猿のようになるなんて…想像すら出来ませんでしたよね?猿斗さん♪》

(誰が猿斗か!そんなに言うなら俺も言うぞ!言っちゃうぞ!)

《何をです?》

(俺が女性と致している時に女神たる者が出刃亀の挙句一人で慰めている事を…)

《な──(行為の後声を掛けた時の声だけやけに艶っぽいのに俺が気が付かないとでも思ったか!)

《くっ…このような辱めを受けるとは…殺せ!》(お前…くっころの使い方間違ってるからな?)

相変わらず馬鹿な女神さまとの脳内会話は弾み──

「雷斗?」とアンジュが俺を呼ぶ声に意識が現実世界に戻る

「ああ…済まない。少しぼーっとしてたみたいだ」心配顔のアンジュの頬を撫で軽く唇を合わせる

「ん…雷斗。最近ゲルルフの街に盗賊が出るようになったって話は聞いてるかい?」

「初耳だ…それは本当か?」と問う俺を見てアンジュは頷く

「貴族の屋敷の金庫を破ったかと思ったら今度は服問屋の倉庫を破ったりと所構わずと言った感じで現地の衛兵も手を焼いているみたいだぜ?」

「ふむ…」これは俺の領地の管理不行き届きか…明日にでも現場を見に行かねばなるまい…なぜ今直ぐに行かないのかって?…俺は今それどころではないのだ!

「ところでアンジュ…」と俺はアンジュの瞳を見つめれば

「なんだい?」とアンジュも俺を見つめ返す

「俺が考えている時に俺のアレを撫で回すのはよくないな…」
そう…俺が今動けないのはアンジュの手が俺のサイドブレーキを撫で回しているからなのだ!
俺のサイドブレーキは既に賢者の時間を終え…最早ブレーキの役目を果たせそうにはない状態なのだ!
《なにがサイドブレーキですか…馬鹿なんですか?》と脳内で女神さまの声が聞こえるが、そんな事はどうでもいいのだ!今は直ぐにでもアンジュにオラの元気を分けてやらねばならんのだからな!


俺は脳内で《はぁはぁ》と出刃亀してる女神をいつか懲らしめてやろうと心に誓いつつ──
俺はアンジュの膣に元気を吐き出す…結局俺とアンジュは夜までイチャラブしたのだった──






その頃屋敷では──

「雷斗さんったら…またアンジュさんの所に居るのかしら…」

「まぁ雷斗様も盛ってる時期だし…私達が相手出来ないんだから仕方ないのかもしれないけど…」

「そうだけど…」

「子供が産まれたらまた夜の生活が戻るわよ。アンナは心配しすぎよ」

「なんだか達観してますね…ミレーヌさんはそれでいいのかもしれないですけど…私は…」

「いいじゃない。愛人の一人や二人。伯爵にもなれば十や二十は居てもおかしくないのよ?」

「その内雷斗さんと関係を持った人が押し寄せて来そうで怖いですね…」

「流石にその辺はキッチリしてると思うな~…所かまわず娼館とかまでは手を出さなそうだし…」

「でも取りあえず…」

「ええ…帰って来たら…」

二人はニヤッと口角を上げて…

「「キッチリと折檻ね」」
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