156 / 160
更に更に、その後。
アーリスのドレス。
しおりを挟む
着る喜びと言うか、着ているのを喜んで貰える喜びと申しますか、寧ろ着せられる喜びと言うか。
ルツが用意してくれたドレスをローレンスに着て見せてみたり、ネオスに見せたり。
そうしているウチ、すっかり肌寒くなった頃。
『もう飽きちゃったかも知れないけど、はい』
アーリスから、黒と青のドレス。
サテン地のマーメイドラインに段々にレースのフレアが付いてて、そこにはビーズも。
「可愛いけど、カッコイイ。良いじゃない、どうしてそんなに不安そうなの?」
『皆から貰ってるし、寒いかも』
「寒空で着るワケじゃないんだし、着て良い?」
『うん』
いや、コレ、可愛いカッコイイから好きなのに。
「ありがとうアーリス」
『1番喜んで貰えると思ってたんだけど、何か違う』
「感心してるの、全部違うから凄いなと思って。相談したんじゃないの?」
『ううん、ルツの以外は関わって無い』
「可愛い、エロい、綺麗、カッコイイ。全部違うから凄いなと、嬉しいわよ?私的にはコレが1番似合うって言うか、私らしい気がしてるし」
『でもローレンスのも良いと思う、凄いエロいし』
「エロに重きが」
『エロいの目指してあのエロいのは凄いと思う』
「まぁ、確かに、突き詰め方がエグいわよね」
『僕のは僕のって、まんまじゃない?』
「それが良いんじゃない?」
『良い?1番ダメじゃない?』
「1番ダメは逆にローレンスのよ、他の誰にも見せられないんだもの。最後だと特に悩むわよね、ありがとう」
『気に入ってくれた?』
「勿論、見せびらかすならアーリスの、次にルツでネオス」
『でもローレンスのは凄いよ?他で見た事が無いし』
「アレ凄い先の図案だもの、それこそ誰にも見せられないわ」
『けどルツのドレスを欲しがったのはローシュだよ?』
「アレは見る用が大きめ、まぁ、ローレンスのも見てて技巧が凄いなとは思うけど。着て見せびらかすのはコレ、黒のレースに黒のビーズ、カッコ良過ぎでしょう」
『良い?』
「良い」
『ふふふ、良かった』
本当に着て出歩きたいけど、場所がね。
国外しか無いのよね、社交場って。
「見せびらかす場が欲しい」
『ネオスが落ち込むかもよ?』
「あー、じゃあ、肖像画にしとく?」
『良いの?残して』
「顔は残さずね」
『ふふふふ、僕のドレスを着た僕のローシュ』
着せて脱がせて、また着せて。
ある意味で1番男の子らしいアーリスが、1番楽しそうかも。
《ローシュ様の肖像画なのに、黒と青だし、顔が無い》
折角、見れると思ったのに。
『ファウスト、どうした、何で悲しそうなんだ?』
《会いたいのに会ってくれないから、だから、顔が見れるのかなと思ってたのに》
『まぁ、姉上は恥ずかしがり屋だし、コレは半ばドレスを残す為だしな』
《コレ、アーリスさんの色ですよね》
『だな、他のは先過ぎてな、ココでも残せるのはコレだけなんだ』
《良いなぁ、僕もあげたい》
『お、じゃあ数年後までに家とドレスを用意すれば、もしかしたら姉上も応えてくれるかも知れんぞ』
《家と、ドレス》
『それまでに色々と知って、蓄えが有れば手伝ってやらんでもないぞ、頑張れ』
《はい》
沢山本を読んで勉強して、狩りも通訳もして。
家を建てて、備蓄を揃えて。
「で、ファウストまで家とドレスを用意したのね」
《白いドレスが無かったので助かりました、もしかして、皆さん取っといてくれたんですかね?》
「ルツの最初のドレスだけ関わって、後はもう色だけ気にして、其々が好きに作らせたらしいわ」
《あ、じゃあ色が、ネオスさんと被ってる?》
「形が違うし生地も違うし、アリ」
ネオスさんのは絹で、僕のは木綿。
最初は自分で織ろうかと思ったけど、上手な人にはどうしても勝てない。
だから家もドレスも、専門家に任せた。
けど備蓄と毛皮は僕が狩った。
干して、鞣して。
それからガラスの食器も、コップとかお皿も作った。
《家はどうですか?》
「文句無し」
《僕とも結婚してくれますか?》
「他は良いの?」
《何処まで比べれば良いですか?》
「そこよねぇ、ファウストなりに見て来たのよね?」
《逆に、ローシュ様みたいな人ってそんなに居ないですからね?》
「向こうじゃ石ころだったのに」
《ココだと珍しい鉱物なんですよ》
「念の為に聞くけど、もし断ったら?」
《そんな事をしても他の人とは結婚しないので、無駄な抵抗は止めた方が良いですよ?》
「王が余計な事を言うから」
《言われなくても聞いて回ってたかもですし、誤差ですよ誤差》
「何歳離れてるか分かってる?」
《ルツさんとローシュ様よりは離れてませんよ》
「殆ど同じじゃない」
《なら問題無いですよね》
やっと、ファウストも。
コレで盤石の体制にもなった、うん。
「王」
『良いじゃんかよ姉上、ファウストは何年も待ってたんだぞ?』
「アナタが希望を与えちゃったからでしょうが」
『だってもうスゲェ悲しそうな顔で言うもんだから、無理、アレを無下にすんのは無理だ』
姉上が会わないと意地になるから、陰でコッソリ見せたりだとか。
会わな過ぎても幻想が積み上がるだけかも知れんと諭して、少し会わせたりだとか。
うん、俺、頑張ったわ。
「もう増やしませんからね」
『おうおう、おめでとう姉上』
「はぁ、どうも」
俺も王妃も年を取っても、姉上は相変わらずで。
だからココでもベールを付け始めて、顔を合わせるのは俺とだけ。
『姉上の年は変わらんのだし、大丈夫だろ』
「それはそれ、コレはコレ」
『楽しみだな、ファウストの女体化』
「アンタねぇ、格付けして遊んでるの知ってるのよ、王妃にバレたら殺されるわよ?」
『でもだって中身がルツだローレンスだぞ?まぁ、ネオスは可愛げが有るかも知れんが』
「ソレ、チクるわよ?」
『無い無い、王妃はアレにしか会って無いから大丈夫だ』
「男受けが良いのよね、女ネオス」
『控え目なのはネオスだけだからなぁ、他はもう全部、引き千切られそうだしな』
「ファウストも?」
『笑顔でな。アーリスなんて可愛い顔して捻り千切りそうだろう、こう、ふんって』
「ブチッと」
『おいやめろ』
「アンタが言い出したんじゃないの」
『姉上は男の痛みをまだ分からんのか』
「快楽しか与えられておりませんで、すみませんねぇ」
『試しに歯を当てられてみろ、もう怖くて堪らんぞ』
「界隈では悦びに変えてる者も居るかと」
『嫌だ、無理だ』
「と言うかどうしてそんな事になるのよ」
『大昔に、姉上に嫉妬してだ』
「あぁ、ご愁傷様」
『全くだ、くれぐれも男の姿で現れてくれるなよ?』
「そんな、心配し過ぎですよ」
『ダメだ、未だにアジア人は凄い少ないんだ、変わり種に惹かれても困る』
「王妃が、オネショタ」
『何だソレ』
「年上女性と、まぁ、大丈夫でしょう、王は真逆だもの」
『でもだ、王妃には絶対に見られてくれるなよ』
「はいはい」
姉上の男の姿、ココのに凄いウケが良いから封印したんだよな。
『ダメだよローシュ、王様が言ってたでしょ、男の姿で公女様に会っちゃダメって』
「だってローシュの姿だとベールと手袋で暑いんだもの、それに私は仮にも忠臣の子供よ?弁えて無きゃ躾けるだけよ」
『もー、じゃあ口調は変えて、僕が女性体でベールと手袋をしていくから』
「はいはい」
王様は世継ぎが成人して直ぐに病死。
って嘘を正史派の事を逆手に取って広めた、対外的には病死って事にして隠居。
王妃様が相談役で偶に表に出る程度で、裏の相談は相変わらず元王様が今の王様を援助してる。
で、今は公女様の婚約者探し中。
『暑い』
「ほら」
『魔道具で良いじゃん』
「それで涼しそうにしてたら魔道具だってバレるでしょうよ、便利が身近に無い方が良いの」
『暑い』
「でしょうね」
《あらシアン、来てくれたのね。それにローシュも、暑い日なのにごめんなさいね》
「いえいえ、公女様でなくても結婚相手を吟味する事は当然ですから」
『そうね』
《さ、日陰へ、冷たい物も用意させてるわ》
『ありがとう』
「程々にね」
本当に、暑い。
《それで、選定方法って》
「数は揃えます、その中から良いと思った者を選んで貰うだけですよ」
『期限は、そうね、涼しくなるまで。1ヶ月、秋の収穫祭の日に選んで』
「その日までに定期的に排除する者も選んで貰います、どちらも選ばない、は無し」
《適任者と不適格者の選別ね》
「はい、公女様も利口で助かります」
《父上と母上と、ローシュのお陰よ。ありがとう、頑張るわ》
『程々に、で』
「ですね、愛せるのが大前提ですから」
年を取らないからって、相変わらず頼りにされてるし、外国とも内々で関わってる。
それこそ秘密結社の方も、定期的に監査を入れないと方向性が固まらないからって。
『はぁ、暑いね、本当に』
「何百年後かにはもっと暑くなるのよ、今は寒冷期を抜けたばかりとも言えるんだから」
『死んじゃうよ?』
「ね、本当に死人が出るから、モスリンドレスを広めて良かったと思ってる」
『砂漠が広がったりは?』
「刈らなければ、刈っても植林をして、地を汚さなければ大丈夫の筈」
『世界ちゃんって、地球の事とか?』
「そこよね、相変わらず謎のまま。更に観測者が居れば、あるいわ」
『外部の観測者?』
「外なる、いえ、コレはマズいわね。そうだ、先に手を打っておかないと、禁書指定を出る前に出させるわ」
『そんな危ない何かが出るの?』
「クトゥルフ神話。今はそこだけね、アナタにも言えない事だから」
『危なさそうだから知らないでおく』
ローシュがココまで言うのって、相当なんだと思うから、聞かないでおく。
ルツが用意してくれたドレスをローレンスに着て見せてみたり、ネオスに見せたり。
そうしているウチ、すっかり肌寒くなった頃。
『もう飽きちゃったかも知れないけど、はい』
アーリスから、黒と青のドレス。
サテン地のマーメイドラインに段々にレースのフレアが付いてて、そこにはビーズも。
「可愛いけど、カッコイイ。良いじゃない、どうしてそんなに不安そうなの?」
『皆から貰ってるし、寒いかも』
「寒空で着るワケじゃないんだし、着て良い?」
『うん』
いや、コレ、可愛いカッコイイから好きなのに。
「ありがとうアーリス」
『1番喜んで貰えると思ってたんだけど、何か違う』
「感心してるの、全部違うから凄いなと思って。相談したんじゃないの?」
『ううん、ルツの以外は関わって無い』
「可愛い、エロい、綺麗、カッコイイ。全部違うから凄いなと、嬉しいわよ?私的にはコレが1番似合うって言うか、私らしい気がしてるし」
『でもローレンスのも良いと思う、凄いエロいし』
「エロに重きが」
『エロいの目指してあのエロいのは凄いと思う』
「まぁ、確かに、突き詰め方がエグいわよね」
『僕のは僕のって、まんまじゃない?』
「それが良いんじゃない?」
『良い?1番ダメじゃない?』
「1番ダメは逆にローレンスのよ、他の誰にも見せられないんだもの。最後だと特に悩むわよね、ありがとう」
『気に入ってくれた?』
「勿論、見せびらかすならアーリスの、次にルツでネオス」
『でもローレンスのは凄いよ?他で見た事が無いし』
「アレ凄い先の図案だもの、それこそ誰にも見せられないわ」
『けどルツのドレスを欲しがったのはローシュだよ?』
「アレは見る用が大きめ、まぁ、ローレンスのも見てて技巧が凄いなとは思うけど。着て見せびらかすのはコレ、黒のレースに黒のビーズ、カッコ良過ぎでしょう」
『良い?』
「良い」
『ふふふ、良かった』
本当に着て出歩きたいけど、場所がね。
国外しか無いのよね、社交場って。
「見せびらかす場が欲しい」
『ネオスが落ち込むかもよ?』
「あー、じゃあ、肖像画にしとく?」
『良いの?残して』
「顔は残さずね」
『ふふふふ、僕のドレスを着た僕のローシュ』
着せて脱がせて、また着せて。
ある意味で1番男の子らしいアーリスが、1番楽しそうかも。
《ローシュ様の肖像画なのに、黒と青だし、顔が無い》
折角、見れると思ったのに。
『ファウスト、どうした、何で悲しそうなんだ?』
《会いたいのに会ってくれないから、だから、顔が見れるのかなと思ってたのに》
『まぁ、姉上は恥ずかしがり屋だし、コレは半ばドレスを残す為だしな』
《コレ、アーリスさんの色ですよね》
『だな、他のは先過ぎてな、ココでも残せるのはコレだけなんだ』
《良いなぁ、僕もあげたい》
『お、じゃあ数年後までに家とドレスを用意すれば、もしかしたら姉上も応えてくれるかも知れんぞ』
《家と、ドレス》
『それまでに色々と知って、蓄えが有れば手伝ってやらんでもないぞ、頑張れ』
《はい》
沢山本を読んで勉強して、狩りも通訳もして。
家を建てて、備蓄を揃えて。
「で、ファウストまで家とドレスを用意したのね」
《白いドレスが無かったので助かりました、もしかして、皆さん取っといてくれたんですかね?》
「ルツの最初のドレスだけ関わって、後はもう色だけ気にして、其々が好きに作らせたらしいわ」
《あ、じゃあ色が、ネオスさんと被ってる?》
「形が違うし生地も違うし、アリ」
ネオスさんのは絹で、僕のは木綿。
最初は自分で織ろうかと思ったけど、上手な人にはどうしても勝てない。
だから家もドレスも、専門家に任せた。
けど備蓄と毛皮は僕が狩った。
干して、鞣して。
それからガラスの食器も、コップとかお皿も作った。
《家はどうですか?》
「文句無し」
《僕とも結婚してくれますか?》
「他は良いの?」
《何処まで比べれば良いですか?》
「そこよねぇ、ファウストなりに見て来たのよね?」
《逆に、ローシュ様みたいな人ってそんなに居ないですからね?》
「向こうじゃ石ころだったのに」
《ココだと珍しい鉱物なんですよ》
「念の為に聞くけど、もし断ったら?」
《そんな事をしても他の人とは結婚しないので、無駄な抵抗は止めた方が良いですよ?》
「王が余計な事を言うから」
《言われなくても聞いて回ってたかもですし、誤差ですよ誤差》
「何歳離れてるか分かってる?」
《ルツさんとローシュ様よりは離れてませんよ》
「殆ど同じじゃない」
《なら問題無いですよね》
やっと、ファウストも。
コレで盤石の体制にもなった、うん。
「王」
『良いじゃんかよ姉上、ファウストは何年も待ってたんだぞ?』
「アナタが希望を与えちゃったからでしょうが」
『だってもうスゲェ悲しそうな顔で言うもんだから、無理、アレを無下にすんのは無理だ』
姉上が会わないと意地になるから、陰でコッソリ見せたりだとか。
会わな過ぎても幻想が積み上がるだけかも知れんと諭して、少し会わせたりだとか。
うん、俺、頑張ったわ。
「もう増やしませんからね」
『おうおう、おめでとう姉上』
「はぁ、どうも」
俺も王妃も年を取っても、姉上は相変わらずで。
だからココでもベールを付け始めて、顔を合わせるのは俺とだけ。
『姉上の年は変わらんのだし、大丈夫だろ』
「それはそれ、コレはコレ」
『楽しみだな、ファウストの女体化』
「アンタねぇ、格付けして遊んでるの知ってるのよ、王妃にバレたら殺されるわよ?」
『でもだって中身がルツだローレンスだぞ?まぁ、ネオスは可愛げが有るかも知れんが』
「ソレ、チクるわよ?」
『無い無い、王妃はアレにしか会って無いから大丈夫だ』
「男受けが良いのよね、女ネオス」
『控え目なのはネオスだけだからなぁ、他はもう全部、引き千切られそうだしな』
「ファウストも?」
『笑顔でな。アーリスなんて可愛い顔して捻り千切りそうだろう、こう、ふんって』
「ブチッと」
『おいやめろ』
「アンタが言い出したんじゃないの」
『姉上は男の痛みをまだ分からんのか』
「快楽しか与えられておりませんで、すみませんねぇ」
『試しに歯を当てられてみろ、もう怖くて堪らんぞ』
「界隈では悦びに変えてる者も居るかと」
『嫌だ、無理だ』
「と言うかどうしてそんな事になるのよ」
『大昔に、姉上に嫉妬してだ』
「あぁ、ご愁傷様」
『全くだ、くれぐれも男の姿で現れてくれるなよ?』
「そんな、心配し過ぎですよ」
『ダメだ、未だにアジア人は凄い少ないんだ、変わり種に惹かれても困る』
「王妃が、オネショタ」
『何だソレ』
「年上女性と、まぁ、大丈夫でしょう、王は真逆だもの」
『でもだ、王妃には絶対に見られてくれるなよ』
「はいはい」
姉上の男の姿、ココのに凄いウケが良いから封印したんだよな。
『ダメだよローシュ、王様が言ってたでしょ、男の姿で公女様に会っちゃダメって』
「だってローシュの姿だとベールと手袋で暑いんだもの、それに私は仮にも忠臣の子供よ?弁えて無きゃ躾けるだけよ」
『もー、じゃあ口調は変えて、僕が女性体でベールと手袋をしていくから』
「はいはい」
王様は世継ぎが成人して直ぐに病死。
って嘘を正史派の事を逆手に取って広めた、対外的には病死って事にして隠居。
王妃様が相談役で偶に表に出る程度で、裏の相談は相変わらず元王様が今の王様を援助してる。
で、今は公女様の婚約者探し中。
『暑い』
「ほら」
『魔道具で良いじゃん』
「それで涼しそうにしてたら魔道具だってバレるでしょうよ、便利が身近に無い方が良いの」
『暑い』
「でしょうね」
《あらシアン、来てくれたのね。それにローシュも、暑い日なのにごめんなさいね》
「いえいえ、公女様でなくても結婚相手を吟味する事は当然ですから」
『そうね』
《さ、日陰へ、冷たい物も用意させてるわ》
『ありがとう』
「程々にね」
本当に、暑い。
《それで、選定方法って》
「数は揃えます、その中から良いと思った者を選んで貰うだけですよ」
『期限は、そうね、涼しくなるまで。1ヶ月、秋の収穫祭の日に選んで』
「その日までに定期的に排除する者も選んで貰います、どちらも選ばない、は無し」
《適任者と不適格者の選別ね》
「はい、公女様も利口で助かります」
《父上と母上と、ローシュのお陰よ。ありがとう、頑張るわ》
『程々に、で』
「ですね、愛せるのが大前提ですから」
年を取らないからって、相変わらず頼りにされてるし、外国とも内々で関わってる。
それこそ秘密結社の方も、定期的に監査を入れないと方向性が固まらないからって。
『はぁ、暑いね、本当に』
「何百年後かにはもっと暑くなるのよ、今は寒冷期を抜けたばかりとも言えるんだから」
『死んじゃうよ?』
「ね、本当に死人が出るから、モスリンドレスを広めて良かったと思ってる」
『砂漠が広がったりは?』
「刈らなければ、刈っても植林をして、地を汚さなければ大丈夫の筈」
『世界ちゃんって、地球の事とか?』
「そこよね、相変わらず謎のまま。更に観測者が居れば、あるいわ」
『外部の観測者?』
「外なる、いえ、コレはマズいわね。そうだ、先に手を打っておかないと、禁書指定を出る前に出させるわ」
『そんな危ない何かが出るの?』
「クトゥルフ神話。今はそこだけね、アナタにも言えない事だから」
『危なさそうだから知らないでおく』
ローシュがココまで言うのって、相当なんだと思うから、聞かないでおく。
0
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】「心に決めた人がいる」と旦那様は言った
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
「俺にはずっと心に決めた人がいる。俺が貴方を愛することはない。貴女はその人を迎え入れることさえ許してくれればそれで良いのです。」
そう言われて愛のない結婚をしたスーザン。
彼女にはかつて愛した人との思い出があった・・・
産業革命後のイギリスをモデルにした架空の国が舞台です。貴族制度など独自の設定があります。
----
初めて書いた小説で初めての投稿で沢山の方に読んでいただき驚いています。
終わり方が納得できない!という方が多かったのでエピローグを追加します。
お読みいただきありがとうございます。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる