上 下
126 / 160
更に更に、その後。

神様はマヨネーズがお好き?

しおりを挟む
『良かった、本当に、謝るのは私の方なのに、ごめんなさいローシュ』

 アシャ、もう号泣。

「でも、忘れてたにしても、あの皮肉はマズかったわ。アナタがそこまで悪いだなんて本気で思って無いのに」
『言わせた罪は私に有る、だからアナタは悪く無い、お願いだからそうさせて頂戴。じゃないと償いきれないわ、思い出してルツより先に私に言ってくれて、許してくれると言ってくれたんですもの。ダメなの、お願い、言わせた罪を償わせて』

「アシャ、そんなに」
『私は夫に甘えて、その存在に甘えていた。あまつさえ大事な賓客を蔑ろにして問題を起こした、王族失格なのよ本来は、本当は夫と居る事も許されない筈なのよ』

「アシャ」
『なのに王族として続けさせてくれた、既に私は許しと学びを得てしまっている、だからこそ罪を償わなければ貰い過ぎの罪で地獄に落ちてしまうの。だからお願い、償わせて』

「友人として、コレからも協力して」

『凄い、難しい要求ね、酷いわローシュ』
「でしょう、だから頑張って以降は友人として振る舞って、出来ればルツより親しい友人でお願いね」

『ありがとうローシュ』
「いえいえ、さ、切り替えて。あ、愛する旦那様に抱き締めて貰ってからね、お茶を飲んで待ってるわ」

『ふふふ、お言葉に甘えて、そうさせて貰うわね』
「直ぐに戻ってよ、ルツにはまだ内緒なんだから」

『はいはい』

『ローシュが優しいから、本当にアシャは失わないで済んだんだよ』

 あの後、暫くして王族の頂点から更に叱責を受けたらしい。
 しかも本来なら廃嫡、夫は他の王族の女性に貰われる程の不始末をしでかしたのだと、神々によって女王に伝わっていたそうで。

 要するに、アシャの後始末次第だった、と。

「そこまで」
『そこまでだよ、アシャの代わりは居るけど転移転生者の、しかも良い転移転生者の代わりは直ぐに見付けられないんだし。それだけの価値が有るんだよローシュには、ココでならハーレムは当たり前、寧ろ義務』

「ココに引っ越す?」
『そこは少し悩む。竜は竜で、ローシュが口の中でうねるの楽しいし』

「ソレ、特殊な性癖よね、どっちにしても」
『あるじゃん?』

「有ったわね」

『ごめんなさい、お待たせ』
「お帰りアシャ、うん、元気になって良かったわ。コレで私も存分にアーリスとイチャイチャ出来る」

『その、ルツの事なのだけど』
『そこなんだけど、何か許す方法って無い?儀式とか何か』
「そうなのよ、貴女も巻き込んではいるし、何となくで許すのは無理だから」

『そうね、キャラバン同士でも国家間でも何かは必要だし、少し調べておくわね』
「ありがとう、じゃあまたね」

『またねローシュ』

 やっと、私に許された事でアシャは女王と神々に許されるらしい。
 ラブラブだから辛かったでしょうね、愛しい旦那様を取り上げられるかも知れないって。

『アシャの罰や試練はアシャのモノ、ローシュが悩んだらアシャがまた悩んじゃうよ?』

「じゃあ忘れさせて、程々に」
『うん、程々に頑張るね』

 ちゃんと程々に手加減をしてくれて、翌日は普通に起きられる事に。

「相変わらず人里だと早いわねぇ」
『おはようローシュ、お茶にしよう』

 それからお風呂、朝食はルツと。

《おはようございます》
「おはよう」
『おはよう、副支配人から連絡は?』

《今夜にもと、ですので私が》
『僕も行くよ、ローシュはローレンスと準備してて』

「そうしておくわ」
『アシャの方はどうだった?』

 既にシェイクスピアの劇については知ってて、もし関わろうとする転移転生者が居た場合の事も決められていたそうで。

「流石、シェヘラザード様とソロモン神の関わる国ね」
『けど、見極められた者だけが関わって良いって』
《ローシュが介入する許可は既に出ていますので、内容の改変も含め、好きに処理して良いそうです》

「えー、つまりは任せられてしまったって事よね?」
《ですね》
『なら皆を巻き込もうよ、知ってる人に先ずは見せて、何処を変えるか相談する』

「なら本場、ブリテン王国よね」
『それとスペランツァも』

 あ、そう言えば。

《ソフィアに興味は無いですからね》
「はいはい、じゃあ脚本と夜会と、また忙しいわねコレは」
『あ、そうだ、ベネチアにも行こう、ガラス製品とか観光が凄いんだって』

「仮面の催しの本場だものね、確かに、芸術に関わる街だし」
『それとシャルルにも、向こうだと仮面舞踏会に関わってたんだって』

「ぁあ、お元気かしら」
「そこは大丈夫だ、暫くして正気を取り戻した、今では良いように女装すらも使いこなしておるわ」

「どうもスカアハ様、もうそこまで回復なさっているのですね」
「メリュジーヌの相手だしな、加護は当然だろう」

「ルツ」
「言っておらんから知らん筈だ、コレは一部の者しか知らんでな」

「何故」
「お主は直ぐに心配するだろうに、知ろうとした時に伝えるのが最適だと思ったまでだ」

「成程」
「女装に動揺せんで女神と王の婚姻に動揺するとは、どこまでも魔法慣れせんのう」

「ですよねぇ」
「まぁ、慣れろ。シャルルにもな、既にお主の事はメリュジーヌが伝えておるで、何を話しても大丈夫だ」

「ありがとうございます」
「我にもマヨネーズを寄越せ、それが対価だ」

「御意」

『じゃあ、フランク王国かな?』
《ですね》



 折角だからフランク王国に行って、先ずはマヨネーズの事を聞いてみる事になった。

『お久し振りですね、ローシュ』

「覚えていて下さったんですね、えっと」
『シャルルで構わないよ、この格好だけれど、ね』

「成程」
『君が気に入る筈だ、とメリュジーヌからね』
『好きでしょう、綺麗に女装する者』

 あれ?

「あら、私、また性癖が」
『2つ目だねローシュ』
『ふふふふ』
『その込み入った内容は敢えて無視させて貰うよ、目下は劇と美食の事だと聞いてるからね』

「助かりますわシャルル、そうなんです」
『材料は既に調理場に揃えてあるから、任せるよローシュ』

「御意」

 御意、気に入っちゃったんだローシュ。

《やぁローシュ》
「あらルイ、医者から料理人へ?」

《そうそう、昇進したんだよ》
「ならお願いするわね、今回は過酷なのよ、製造過程が」

《前より、かな?》
「主に腕を酷使するわ」

《成程、覚悟しよう》

 そうして卵と油と塩と。

「お酢って」
《あ、成程、コレが穀物酢で……》

 ココの字は僕もローシュも読めないからね、けどローシュはレモン果汁で作ってみるって。

「はい、混ぜて、乳化させて」
《乳化って、そうか、だけど乳化は大変なんだよ?》

「うん」
《分かった分かった、頑張るよ》

 ルツ、この感じって好きじゃないんだよね。
 ローシュが馴れ馴れしくされるのも嫌だけど、ローシュが馴れ馴れしくするのも。

 あれ?

『ルツ、平気そうだね?』

《ぁあ、考えが少し変わったので。ローシュが懐くのはとても珍しい、貴重な状況を取り上げたり不快に思う事が間違いなのだと、そう整理する事が出来たので》
『成程』

 コレもきっと、ローシュが記憶を失くしたからこそ得られた事。
 きっと記憶が有ると思うと、当て擦りだとか思ってもおかしくないんだし。

《はぁ、誰か交代してくれないかな》

《実は、こうした秘密の器具が有るんですが》
《泡立て器が連結して、これは一体》

《こう》
《なん、欲しい、料理人じゃないけど欲しい》
「ですけどコレ、かなり後期かと」

《じゃあもう、こう、機構を見せないで魔道具としようよ?ね?良いだろ?》

「ルイ、必死過ぎて怖いわよ」
《だって乳化だよ?乳化だって化学だし、大変なんだよ?》

「あら、教えて無かったかしら、アレ」
《北欧のクリームですかね》

「ほら」
《乳化ぁ》
《ですけどこの器具はウチのですよ、未だに向こうは完全な手動ですから》

《何とかならないかな?軟膏だよ?しかも柔らかい軟膏、分かるよねローシュ?》

「魔道具で、なら、まぁ確かに良いかも知れませんが。ならフィンランドの大魔女に相談しないと、彼女にお願いするので、次に」
《うん、次でもその次でも良いから、可及的速やかに得たい》

「医科学の為に?」
《そして僕や下っ端の為にも、腕を痛めるのは可哀想だろう?》

「もー、可哀想はズルいわ」
《ごめんごめん、でも頼むよ、ね?》

「対価は?」
《ぅう、何か欲しいモノは有るかな?》

「そうねぇ、良いドレスが欲しいわ」
《君にしては珍しいね?》

「私が着るんじゃないもの、舞台で着させるの」
《舞台?》

「舞台作家のシェイクスピア、ご存知かしら」

《調べて良いかな?》
「是非お願い」

《うん、うん、後は頼んだよ》
「頑張ってねルイ」

 それで入れ替わりに来たのは。

『お久し振りです、ローシュ様』
「ローシュで良いわよブランシュ、元気だった?」

『はい、あの時はすみませんでした、お陰で今凄く幸せです』
「あら、何が有ったのかしら?」

『あれ?ルイ先生からは』
「何も、貴女から言わせたいんじゃないかしらね?」

『礼儀作法の学校へ行って、あの人に見合えるか頑張ってみて、何とか結婚する事が出来ました』

「そう、けれど苦労は?後悔は?」
『大丈夫です、何とか。ただ』

「あらあら、ちょっと向こうで聞かせて貰おうかしら。ルツ、アーリス、出来たら次はこのお酢でお願いね」
『はーい』

 で、出来上がった頃。

《出来ましたけど》
『向こうは、ちょっと様子見に行ってくるね』

 何か、真っ赤。

「ぁあ、アーリス、もう終わったの?」
『うん、両方終わったけど』

「じゃあ、味見してみる?」
『良いんですか?』
『複雑な味だから、美味しいかどうかは別だよ?』

『複雑な味は野草で慣れてますし、材料だけ見れば寧ろ美味しそうですから、多分、大丈夫かと』
「じゃあお願い」

 スプーンで少し取って、そのまま。

『えっ、美味しいですけど?』
「強いわよね、油と塩って」
『お酢に慣れてるからじゃない?』

『あれ?ローシュは好きでは』
「寧ろ改良版が好きなのよ」
『エシャロットとか混ぜたヤツね』

『あー、それも美味しそう』
「でしょう、じゃ、このままコレ半分はタルタルソースにしちゃいましょう」

 エシャロットと卵を微塵切りにして、更に少し塩を追加して、混ぜて。

『コレ、調味料なんですよね?』
「そうよ?」

『コレだけで美味しいんですけど?』
「分かる」
『アレは?卵に詰めるヤツ』

「ぁあ、魅惑の卵ね」

 本当は悪魔の卵って言ってたけど、そう配慮するんだ。

『それ、手伝ったら、それを食べさせてくれるんですかね?』
『話は良いの?』

『あ、はい、他愛無い事ですのでお気遣い無くぅ』
「じゃあ作りましょうかね」

 それからはもう、マヨネーズとマヨネーズ料理をひたすら作る事に。

 魅惑の卵の色んな種類に、タラコとふかし芋とマヨネーズを混ぜたタラモサラダと。
 秘伝のソイソースを混ぜたソースを作って、しかも炊いたお米まで出して、そこに掛けて。

『蒸したお米は不思議ですけど、美味しいですが?』
「分かっちゃうのねぇ」

『けど、菌が怖いって聞くんですけど』
「そこよね、新鮮で、しかも卵に菌を殺す魔法を掛けてるから作れるのよね、コレ」

 影に入れると何もかもが死んじゃうから、だから生の卵が食べれるんだけど。

『私は出来るから良いですけど、こう、殺菌しないで安全な方法って』
「有るのよねぇ、と言うか思い出したわ、火を通す方」

 オランデーズソースって言ってたヤツかな。
 作るのにコツが要るとか言ってたけど、ローシュはココでも1回で作った。

『温かいのも美味しいんですが?』
「ココに更に、こう」

 コショウを足して完成、らしい。

『どんな野草でも食べられる気がする』
「分かる、そしてニンニクを足して冷ますと、アイオリ風」

 今回はすりおろしたニンニクを少しだけ、コレ王様が大好きなソースなんだよね。

『ぁあ、本当にアイオリ風だ、確かに』

「貴女、食べさせ甲斐が有るわね?」
『あっ、すみません、食べるの好きでつい』

「良いのよ、調理場で礼儀作法もへったくれも無いわ、他にも食べたい?」
『食べたいですぅ』

 パンにハムを乗せてからマヨネーズ、焼き目が付いたら完成。

「手軽だけど」
『美味しくて栄養満点じゃないですか』

「でしょ、けど鮮度が大事なのよね、作り置き不可」

『けど、加熱式なら卵が有れば誰でも出来ますし』
「はい、じゃあやってみて」

 うん、僕も失敗した。

『ぅう』
「けどコレをパンに挟むと」

『食べれるぅ』
「味は同じだし、けど食感って大事よねぇ」

『ですねぇ』

 あ、姪っ子ちゃんを重ねてるのかな。

『ローシュ、コッチも終わったけど』
「あ、お疲れ様」
《片付けは、ココの方にお任せしましょうか》

「そうね、2度洗いは手間でしょうし、漬けておくだけにしましょう」

 そうして王様、女王様?に食べて貰う事に。



『コレは、確かに、どんな野草でも食べれてしまいそうだね』
「油と塩、それと肉と同じ栄養が入ってますので、実質完全食かと」
『食事を摂るのが苦手なご老人や、病気の者に良いのではと、ルイ先生も仰ってました』

 流石サンジェルマン家、既に調べてらしたんですね。

『確かに、酸味で食べ易い。けれども苦手な者も居るだろうに、特に子供は酢が苦手だからね』
「なので酢の無いコチラか、コチラも用意しました」

『コレは、上のはチーズかな』
「それと中には牛乳と小麦粉とバターを混ぜ合わせたソース、芋が入っています」
『いつの間に』

『柔らかくて優しい味で、良いね、また違った味わいだね』
「グラタンです、ブリテン王国では更に、こう」
『ミートソース、ですかね?』

「正解」

『うん、良い、酸味の加減が良いね』
「本来は一緒に入れるんですが、こう、好みが有るかと」
『もう、この一皿で良いのでは?』

「子供の居る家庭ではコレで、それこそ卵を落とした野菜のスープが有れば、勝てるかと」
『ですね、はい、栄養の圧勝ですね』

『卵は、やはり重要だね』
「はい、ただ、マヨネーズは確かに素晴らしいですが菌の事が心配ですので、ブランシュの様な魔法が使える者だけが作れる特別な料理。宮廷料理として、民に広げるのは暫くお控えになった方が宜しいかと」
『その代わりに、コチラの加熱式ですね』

 サルモネラ菌と呼ばれる、加熱さえすれば問題無い菌。
 けれども向こうでも罹患者は出ているそうで。

『そうだね、少しの違いで味にそこまでの差異は無い。ただ、コレの名もマヨネーズ、なのだろうか?』

「いえ」
『そうか、なら改めてルイと相談させて貰うよ、ありがとうローシュ』

「いえいえ、お力になれたなら幸いです」

 シャルル女王は魅惑の卵が気に入ったのか、私達が去った後、再び手を伸ばしていた。

『はぁ、ご馳走様でした』
「いえいえ、じゃあブランシュは仕事に戻って、私達もココで休憩するから」

『はい、じゃあ、また』
「またね」

『良かったね、誤解されてなくて』
「何か、ホッとしちゃったわ」
《すっかり話し込んでましたしね》

「ぁあ、アレね、回数の事よ」

『多くて困ってるとか?』
「まぁ、そんな感じ」

『多いと、どう困るの?』
「疲労もそうだけど、飽きられる心配だとかね」

『多い?』
「かもね?」

『えー』
「個人差が有るから万全の体制を整えて、限界まで試してみようって提案してみたらって、そこにアナタが来たからアレなのよ」

『ちょっとズラした方が良かった?』
「迷ってたし、逆に良かったと思う、あのままだとゴネてたかもだし」

『そっか』

 そして午睡を終えた頃。

《やー、お待たせ》
「早かったわねルイ」

《君達が忙しいのは知ってるからね、もう総動員したよ》
「ご苦労様」

《それで、ウチにも関わらせて欲しいんだけど》

「ルツ」
《具体的には、何処まで、でしょうか》
《全般的に、勿論君達には合わせるけど、出来るなら原作の原形は出来るだけ留めて欲しいんだ。特に初回だけでも、もし本人が現れて、それで怒る様な事態は避けたいんだ》

「それ正史派的な考えでもあるけど、正に本人の為でもあるのよね、成程」
《転移転生者との争いは避けたいからね、ただコチラ側で守れる事は限られてしまう》

「だからせめて原作だけでも、なのね」
《衣装や音楽、細部に至るまで再現となると専門家が必要になる、けど。そこまで集められるかと言うと難しい、向こうが警戒して情報を明かさない場合も有るからね》

「そうよね、ご本人の為に」
《でもね、悪しき心持ちなら情報を引き出して管理する、知恵は力だからね》

《フランシス・ベーコン、イドラについては》
《ぁあ、そこも関連項目に有ったから調べたけど、彼の著書と全く同じ物が出てるよね。ノヴム・オルガヌム、イドラについて語られてる本、イドラとは偶像や幻想、アイドルの語源らしい》
「その著者って」

《うん、フランシス・ベーコンの名のまま、オーストリアで出た本だから多分》
「そう、ただ問題なのはブリテンでシェイクスピアの名を持った者が似た年代に出現しても、同じ物が書けるとは思えないのよ。哲学書ならまだしも、芸術は抑圧の対価の場合が多い、と思うのだけど」

《だろうね、調理法も豊かさと安定、若しくは戦争で発達するからね》

「どう、本人だと見極める事が出来ると思う?」
《正直、神々に頼るしか無いと思う。良く知る姉弟や友人、それこそ有名人なら研究者も居る筈、だからこそ偽るのは簡単だろうとは思う》

「そうよね、必ずしも本人とは限らない」

《もしかして心当たりが?》
「先ずはコッチで確認させて。で、衣装はどうなったの?」

《あっ》
「冗談よ、ただ若くて自由にに動ける職人や楽団員、貴族でも平民でも良いから盛り立てたい者の名簿を作っておいて。多分だけど後で必要になるから」

《分かった、先ずは名簿を急いで出すよ》
「それと生地も、王侯貴族の繋がり抜きで、余ってるだとか勧めたい布地の確保をお願いね」

《任せておくれ》
「宜しく、じゃあまたね」

 そして後日、オランデーズソースはメリュジーヌソースとして広まる事に。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

三国志 群像譚 ~瞳の奥の天地~ 家族愛の三国志大河

墨笑
歴史・時代
『家族愛と人の心』『個性と社会性』をテーマにした三国志の大河小説です。 三国志を知らない方も楽しんでいただけるよう意識して書きました。 全体の文量はかなり多いのですが、半分以上は様々な人物を中心にした短編・中編の集まりです。 本編がちょっと長いので、お試しで読まれる方は後ろの方の短編・中編から読んでいただいても良いと思います。 おすすめは『小覇王の暗殺者(ep.216)』『呂布の娘の嫁入り噺(ep.239)』『段煨(ep.285)』あたりです。 本編では蜀において諸葛亮孔明に次ぐ官職を務めた許靖という人物を取り上げています。 戦乱に翻弄され、中国各地を放浪する波乱万丈の人生を送りました。 歴史ものとはいえ軽めに書いていますので、歴史が苦手、三国志を知らないという方でもぜひお気軽にお読みください。 ※人名が分かりづらくなるのを避けるため、アザナは一切使わないことにしました。ご了承ください。 ※切りのいい時には完結設定になっていますが、三国志小説の執筆は私のライフワークです。生きている限り話を追加し続けていくつもりですので、ブックマークしておいていただけると幸いです。

竜焔の騎士

時雨青葉
ファンタジー
―――竜血剣《焔乱舞》。それは、ドラゴンと人間にかつてあった絆の証…… これは、人間とドラゴンの二種族が栄える世界で起こった一つの物語――― 田舎町の孤児院で暮らすキリハはある日、しゃべるぬいぐるみのフールと出会う。 会うなり目を輝かせたフールが取り出したのは―――サイコロ? マイペースな彼についていけないキリハだったが、彼との出会いがキリハの人生を大きく変える。 「フールに、選ばれたのでしょう?」 突然訪ねてきた彼女が告げた言葉の意味とは――!? この世にたった一つの剣を手にした少年が、ドラゴンにも人間にも体当たりで向き合っていく波瀾万丈ストーリー! 天然無自覚の最強剣士が、今ここに爆誕します!!

お爺様の贈り物

豆狸
ファンタジー
お爺様、素晴らしい贈り物を本当にありがとうございました。

赤ずきんちゃんと狼獣人の甘々な初夜

真木
ファンタジー
純真な赤ずきんちゃんが狼獣人にみつかって、ぱくっと食べられちゃう、そんな甘々な初夜の物語。

交換された花嫁

秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
「お姉さんなんだから我慢なさい」 お姉さんなんだから…お姉さんなんだから… 我儘で自由奔放な妹の所為で昔からそればかり言われ続けてきた。ずっと我慢してきたが。公爵令嬢のヒロインは16歳になり婚約者が妹と共に出来きたが…まさかの展開が。 「お姉様の婚約者頂戴」 妹がヒロインの婚約者を寝取ってしまい、終いには頂戴と言う始末。両親に話すが…。 「お姉さんなのだから、交換して上げなさい」 流石に婚約者を交換するのは…不味いのでは…。 結局ヒロインは妹の要求通りに婚約者を交換した。 そしてヒロインは仕方無しに嫁いで行くが、夫である第2王子にはどうやら想い人がいるらしく…。

転生令嬢は現状を語る。

みなせ
ファンタジー
目が覚めたら悪役令嬢でした。 よくある話だけど、 私の話を聞いてほしい。

処理中です...