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「怨」第二十一話
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魔物を切る度、自分の中で何かが大きくなっていくのを感じた。
それが大きくなる度、自分が持っている機械剣の黒色が深くなり、美しく輝いていき、僕はうっとりした。
「・・・・・もう、いないのか?」
草むらに身を低くし、僕は魔物を探した。
べちょべちょになった何かを踏みつける、嫌悪感よりもあの美しさを見たいがために、汚いなどの嫌悪感情は出てこなかった。
「いない、いない、くそ」
頭を掻き毟る、思い通りにいかない、ゲームなら此処で良い感じにイベントがあるのに、一向に出てくる気配がない。
「クソッタレ‥‥ん?」
ふと横を見ると、綺麗な馬車の列が見えた。
よく見ると貴族の護衛の行列だった、きっと中には税金を貪る悪逆な貴族がいるに違いない。
「…‥‥」
僕は笑った、早速勇者らしいお仕事ができるのだから。
剣に宿る魔力を解き、僕は護衛の馬車に近づいて行った。
「悪いよね、貴族が悪いよね、一生懸命働いたお金を好き勝手使うお前らが悪いんだから」
舌なめずり、口の中が真っ青になり、魔物の血を浴びたような少年は、笑う。
これから起こる惨劇により得られる、あの美しい黒刀の深さを。
それが大きくなる度、自分が持っている機械剣の黒色が深くなり、美しく輝いていき、僕はうっとりした。
「・・・・・もう、いないのか?」
草むらに身を低くし、僕は魔物を探した。
べちょべちょになった何かを踏みつける、嫌悪感よりもあの美しさを見たいがために、汚いなどの嫌悪感情は出てこなかった。
「いない、いない、くそ」
頭を掻き毟る、思い通りにいかない、ゲームなら此処で良い感じにイベントがあるのに、一向に出てくる気配がない。
「クソッタレ‥‥ん?」
ふと横を見ると、綺麗な馬車の列が見えた。
よく見ると貴族の護衛の行列だった、きっと中には税金を貪る悪逆な貴族がいるに違いない。
「…‥‥」
僕は笑った、早速勇者らしいお仕事ができるのだから。
剣に宿る魔力を解き、僕は護衛の馬車に近づいて行った。
「悪いよね、貴族が悪いよね、一生懸命働いたお金を好き勝手使うお前らが悪いんだから」
舌なめずり、口の中が真っ青になり、魔物の血を浴びたような少年は、笑う。
これから起こる惨劇により得られる、あの美しい黒刀の深さを。
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