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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…

第493話 休み明けはテストです。

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おはようございます、皆様は充実した夏休みを過ごされましたでしょうか?わたくしのっぺり佐々木、そこそこ楽しい夏を過ごさせて頂きました。
って何かこちらを注目されていますがどうかなされました?別に私夏休み明けで不良になったりイメチェンしたりしておりませんですけど?

「おはよう佐々木君、ちょっといい?」

おや、梶原さんたちおはようさん。すっかり日焼けしちゃって、三人で海水浴にでも行ったの?健康的でいいと思うよ。

「うん、どうもありがとう。それで少し聞きたい事があったんだけど、佐々木君ってタレント活動やってるって言ってたよね。」

おう、言った言った。モデルやったりバラエティー番組に出たり多方面でやらせてもらってます。

「その時の芸名って”のっぺり佐々木”であってるよね。」

応よ。モデルの時はSakiですけどね、なぜか別人扱いって言うね。と言うか教室のざわつきが大きくなるって何?ちょっと恐いんですけど。

「あ、うん。佐々木君一昨日のドラマ見た?学園探偵ゼットファイナルミッション最終回スペシャル。石川先輩と皇先輩が共演してる奴なんだけど。」

見た見た、敵役が降板して大騒ぎになった奴。ワイドショーでもえらい取り上げられてたけど、よく放映間に合ったよね。スタッフさん倒れてないか心配になっちゃうよ。
そんで代役に入ったのがファッションモデルの加藤修一。西京芸能から移籍してモデル一本で頑張ってたって聞いていたけど、イヤイヤ役者でも全然いけるでしょう。
あの目が良かったよね、ラスボスに相応しい迫力って奴?これって配役変更して逆に大当たりだったんじゃない?

「うん、それなんだけど最初のシリーズで騒がれた”支配者”っていたじゃない?ラストで仮面を脱いで去って行った支配者が今回登場するって事で、謎だった素顔が見れるって話題になってたのよ。
どんなイケメンが登場するのかって予想掲示板が大荒れになってたらしいんだけど登場したのが地味な顔の男性、でもあの圧倒的な存在感と場を一瞬にして掌握する演技に誰もが納得せざるを得なかったって言うか、まさに彼こそが支配者であると分からせられちゃったのよ。
それで最後のスタッフロールで今まで秘密になっていた支配者役の俳優の名前が出て来たんだけど、それが”のっぺり佐々木”だったの。」

”ガタガタガタッ”

な、何、皆さん凄い注目されてますけど?いや、その、お仕事の話しですよね?
確かにやりましたけど?
私のっぺり、別名”支配者”でございます。

「「「嫌~、私の支配者様が~!!わたしファンだったのに~!!」」」

え~、いいじゃん、俺頑張ったのよ?ほぼ素顔でもちゃんと支配者やれてたでしょ?

「「「だから余計に混乱してるのよ!」」」

うわ、凄い理不尽。ほら、俺ってSakiさんであってのっぺりでもあるのよ?それに支配者が加わっただけじゃない。何も問題ないでしょうが。

「「「Saki様は別人です。一緒にしないでください、中の人。」」」

グホッ、なにその”ニッキーはニッキーなんだよ”的発言。お前らはひろし様か。
それなら”支配者は支配者”って事でいいじゃん。俺と一緒にしようとするから混乱するんだからさ~。

「「「顔が似てるから難しいのよ!」」」

こんなんどうしろって言うのさ。

”ダッダッダッダッ、ガラガラガラ、ビタンッ”
「大地君、不良になっちゃったって本当!大地君夏休み中に何があったの、風子に何でもお話しして!」

のわ、風子先輩何行き成り教室に入って来てんですか、言ってる意味解らないんですけど。風紀委員長なんですから廊下は走らないでくださいよ。

「それよりも大地君でしょ、グレちゃったって聞いて飛んできたのよ。配下を従えて裏社会に行っちゃったって、そんなの私が止めないとって。」

誰に聞いたんですかそれ。多分役者の仕事でやった役柄の事ですから、俺は別にグレてませんから。そんな涙目になって上目使いで訴えかけないでくださいよ。
”信じていいのね”ってマジでドラマの話しですから。

「遂に正体を現したなのっぺり顔!この暗黒街の黒幕め、風見屋風紀委員長を開放しろ!」
「「「委員長をお助けしろ~!」」」

何なんだよお前らは~!
夏休み明け早々謂れのない罪で捕縛連行されるのっぺり佐々木君なのでありました。(グスン)
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