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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…

第462話 大霊能者マザー佐々木(笑)

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"もうすぐ楽しい夏休み~、今度は絵実たちとお出掛けだい♪
ペンション、ペンションお泊まりさ、ヤッホイ♪
でもでも節度は守ります~、それがのっぺりクオリティー、イェイ♪"

いや~、テンション上がるな~。
今日も市川さんにのっぺりうざい、天海君を少しは見習えって怒られたもんな~。天海君、凄い苦笑いしてたけど。
予約ありがとう、三名様のご予約確かに承りましたって喜んでたっけ。
梶原さんには誰と行くのか問い詰められたけど、そこはお話し出来ません。これでものっぺり学習能力ありますんで、スポーツ専科の轍は踏みません。いずれ分かる事なんですけどね、気になる様なら部室で聞いてください。教室では勘弁して、皆聞き耳立ててるし!

そんな感じてウキウキ気分で家に帰れば、玄関前に黒塗りの高級車が。
一気にテンションダダ下がり、今度は一体なんなのさ。

ただいま~。ノエル、玄関前に黒塗りの高級車が停まっているけどお客様?

「お帰りなさいませ、Saki様。お母様にお客様でございます。」

ん?マミーに?仕事関係なら事務所出会えばいいのに何で自宅?
嫌な予感がするから一先ず着替えて来るね。渋目のお茶をお願い~。

「畏まりました、ご用意してお待ちしております。」

今度は一体何なんだろうね~。俺は面倒事は嫌だな~と思いながら、自室に向かうのでした。

「ですからこの度の件に関わった二体の使役物を交渉の場にお連れいただければ、より話しはスムーズに進むと思うのです。それとマザー佐々木様に置かれましてはぜひ我が国の支えとなっていただければと考える次第でして。」

「いや、だから私はそんなに大層な者じゃないってんだよ。それに私は以前宣誓をしてこの国の一切の組織との関係を断ったんだ。どこの誰だろうと、これは覆らないからね。」

「いえいえ、そんな恐れ多い事は申しません。これはあくまでスタジオS&Bに対する依頼と受け取って頂ければ、ただの護衛任務と言う事になりませんか?」

「どう考えてもならないだろうが。先の警護依頼もスタジオCherryだからこそ成立したんだ。あそこはうちの出資先だからね、身内を守るのには何ら問題はないさ。でもあんたらの言うのは国の要人警護だろう?それこそそっちには専門家が山ほどいるんだ、うちに頼る道理はないさね。」

なんか難しい話しです事。まだ子供のわたくしにはさっぱりでございます。
"ズズズズズッ"

あ~、お茶がうまい。こう暑いと冷たい物ばかりになるけど、暑い日に渋目のお茶って逆にスッキリしていいよね。なんだろう、リセットされる感じ?
マミーも試して見たら?

「そうさね、なんか話しが堂々巡りになってきてるしここらで一旦落ち着こうじゃないか。ノエルさん、あたしらにも渋目のお茶を貰えるかい。
ってあんたいつの間に帰ってたんだい。いるならいるって言いな、驚いただろうが。」

え~、全然驚いて無かったじゃん。普通に会話してたし。

「だからそれがおかしいって言ってるんだよ。あんたと話ししてると本当に調子が狂うわ。
あぁ、こちらは大和政府のお役人さ。ちゃんと挨拶しな。」

はじめまして。息子の佐々木大地と言います。よろしくお願いします。

「あぁ、はじめまして。私は内閣情報室の桝添墨子と言います。隣は同じく内閣情報室の村越です。」

「村越京子です。よろしくお願いします。」

はぁ、で、こちらのお二人はどう言ったご用件でマミーを訪ねていらっしゃったの?

「なんだい、気の抜けた返事だね。まぁいいや、こちらはハニ子とブリに用があったのさ。何でもあの二人に要人警護を頼みたいとの事らしい。」

へ?あの二人が要人警護?やるわけないじゃんそんな面倒な事。

「いや、私もさっきからそう言ってるんだけどね、なかなか粘るんだよ。」

「いえ、そこはその二体と契約なさっているマザー佐々木様のお力で説得頂ければと。」

契約って労働契約の事?流石に国の要人警護は契約違反じゃない?そんなに高い給料払ってないじゃん。今回も臨時ボーナスあげないと切れちゃうよ?

「うっ、分かったわよ、用意しておくわよ。ここぞとばかりに攻めてくる、誰に似たのかしら。」

「あの、先ほどから何のお話しをされているのでしょうか?もしかしてあの二体は金銭的な使役形態なのでしょうか?でしたら当方はそれなりのご用意をさせて頂きますが?」

ブフォ、マミー、俺っていつから使役されちゃってたの?マルモン?召喚されちゃうの?

「ば、誰があんたなんか使役するかい。そんな事したらこっちの胃に穴が空くよ。もしかしてあんたら私がハニ子たちを使役してると思ってたとか?」

「はい、我々は偉大なる大霊能者マザー佐々木様が、あの二体の怪異を使役しこの度の一件を解決に導いたと考えております。」

ブフォ、マミー、偉大なる大霊能者マザー佐々木様(笑)、アハハハハ、無理、駄目、死んじゃう死んじゃう。
偉大なる大霊能者マザー佐々木(キリッ)、ブッハッハッハッ、マミー最高。
お、噂をすれば、ハニ子お帰り~。温泉どうだった?

「最高、今度のっぺりも行った方が良いって、超癒されるから。詳しくは後でね、これお土産。事務所の分は宅配で送っておいたから。」

それは楽しみ、ブリも葛の葉もお帰り~。楽しめたんなら何より。そうそう、こちら大和政府の偉い人、ハニ子とブリに用があるんだってさ。

「はい、私は内閣情報室の桝添墨子と申します。そして隣が村越京子になります。この度は大和政府としてお二人にご協力いただけないかと不躾ながらお伺いさせて頂きました。」

「ふ~ん、大和政府は報告書を疑ったがタスマニア公国からの問い合わせで慌てたと。そんでこちらを調べたら不穏な情報が出てきたんで取り敢えず取り込んでおこうって所かな?
そんで上手いこと操ろうって感じ?
で、どんなもんか分からないから自称村越京子さんに調べさせようとしたって所かな?
で、村越京子さんはさっきから探ってるけどさっぱり分からないんだよね、どう考えても一般人しかいないし。この中で一番力を感じるのはマザー佐々木、それもトップクラスの霊能者って所かな?」

ブフォ、やめて腹筋が、死んじゃう死んじゃう。アハハハハ。

「どうしたのっぺり、頭イカれた?マザー佐々木が偉大なる大霊能者なのは周知の事実でしょうが。」(キリッ)

てめえ、わざとか。俺を殺しにくるんじゃねえ。ハニ子性格悪!

「アハハハ、ごめんごめん。でものっぺりが大分遊んでもらったみたいだし少しサービスしておこうかしら。
少なくとも私たちはマザー佐々木と使役契約を結んでいる訳ではないわ。外事登録はただ便利だったからしただけ。政府のお仕事はお断りかしら?面倒事はちょっとね。後力が知りたいのよね。え~っと自称村越京子の橘美鈴さん?気をしっかり持ちなさい。」

突如吹き出す業火、圧倒的な力の本流が室内を一瞬にして覆い尽くす。しかしそれは何も焼かない全てを癒す浄化の炎。
その炎を前に、人はただ涙し跪かざるを得ないのであった。
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