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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…
第424話 天海君と遊ぼう (ネットで) (2)
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「何ですか、そう言う事ならブリちゃんに言って下さいよ~。設置からセッティングまでお任せくださいですから。」
今日の放課後、天海君と打ち合わせをし彼の家から機材を持ってきてもらい配信準備となったのですが、そこでノコノコでばって来たのが我が家の引き籠りブリジット。
彼女、機械関連目茶苦茶得意でした。
天海君から設定関連の資料を借りて機材の設置からネットの設定までサクサク準備、ありがたいんだけど何か納得いかない。
ブリに頼る自分、超屈辱。
「それでご主人、ご主人は立ち絵がありませんけどどうするんですか?」
うん、天海君的にはどうしたらいいと思う?俺は自分もヨウツーバーをやってるからそのまんま映っても問題はないんだけど。
「それなんだよな。最初は声だけでも出てくれれば良いと思ってたんだけど、立ち絵があれば尚いいのはそうだし。」
う~んと悩む天海君。
「ご主人ご主人、ゴニョゴニョゴニョ。」
"ブフッ"
それアリなの?面白いとは思うけど。
「大丈夫です。ウケさえすれば立ち絵は視聴者さんが描いてくれますから。」
自信ありげにサムズアップするブリ。
俺は天海君に断りを入れ一度部屋を出て準備する事にした。
天海君お待たせ。立ち絵はないけど代わりにこれを撮すのはありかな。
俺が差し出したモノ。それはカーボーイハットを被った白いハニワのぬいぐるみの様なモノであった。
「これは・・・うん、悪くないね。佐々木君のイメージにも合うし、この子をwebカメラに映して別でゲームをしてもいいかも。この子にイヤホンマイクを被せたら完璧?」
天海君はハニワにイヤホンマイクをセットし、満足気に頷くのであった。
「お前たち、待たせたな。今宵も一時の夢を届けよう。
異界よりの使者、大空天。ここに推参。
あ~、まぁそんな感じ。今夜はゲーム配信するよ~。」
ブフォ、天海君、もとい大空天さん登場したと思ったらいきなり力抜けるし!?
いいの?あれってアリなの?
「ご主人のご友人、あの天さんだったんすか?彼めっちゃ人気のVツーバーですよ。イケボイスからの脱力感が堪らないってファンが殺到なんですから。」
そう言ってタブレットで生配信の画面を見せるブリ。
なぁ、この名無しの虜ってのは何なんだ?
「あぁ、それですか。天さんのファンは自分たちを"虜"って名乗っているんですよ。異界からの使者大空天に囚われた虜ってことです。」
へ~、よく分からん。ま、気にしないでおこう。
「今日の配信は友人の家でやってます。特別ゲストののっぺり君です。」
「あ、どうも、のっぺりです。なんて呼べばいい?大空君?天さん?」
「いや、そんな堅苦しくなくていいよ。天って呼んで。」
「じゃあ天さんで。それでさ、コメント欄がハニワ連打なんだけど。俺ってちゃんとのっぺりって認識されてる?」
「ブフッ、仕方ないって。それだけのっぺりの姿ってインパクト強いんだから。虜の誰か~、のっぺりの立ち絵募集してま~す。よろしくお願いしますね~。」
「あ、よろしくお願いします。
でもさ、天さんのチャンネルって緩いよね。ほら、コメントでもその通りだって。ハニワに言われてるし(笑)って書いてある。
これって反応がすぐ来る!?何かスゲー。」
「何か反応が初心?のっぺりって生配信とか初めてなの?」
「生ね~、考えてみたら初めてかも。仕事がら人前とかには出るけどこうやったファンとの交流ってやったことないな~。俺のファンってお姉様率高いから。」
「へ~、のっぺりって結構芸歴長いんだ、俺よく知らなかったよ。」
「あれ?知らなかった?虜の中で分かった人~。お、何人かいるじゃん。温泉王子はいないのか?いないから、のっぺり君で我慢しなさい。
Saki様はどうした中の人?お前、絶対俺の事知ってる奴だろ!趣味の範囲が広いなおい。」
「えっ?Saki様ってどう言う事?中の人って何?」
「あら?天さん知らなかった?それじゃちょっと待ってて~。」
俺は部屋にあるメイク道具を取り出した。
"パチンッ"
「お待たせ、天君。私がSakiだ。」
口をポカーンとして固まる天海君。
画面のコメ欄が何事かと騒ぎ出している。
俺はwebカメラの前に座るハニワをどかし、"虜"たちに挨拶をした。
「やぁ、虜の諸君、お待たせしたかな?私がSakiだ。今宵の宴、楽しんでいってくれ。」
リスナー大フィーバー、掲示板炎上。
その夜の配信は伝説として語り継がれる事になったとかならなかったとか。
今日の放課後、天海君と打ち合わせをし彼の家から機材を持ってきてもらい配信準備となったのですが、そこでノコノコでばって来たのが我が家の引き籠りブリジット。
彼女、機械関連目茶苦茶得意でした。
天海君から設定関連の資料を借りて機材の設置からネットの設定までサクサク準備、ありがたいんだけど何か納得いかない。
ブリに頼る自分、超屈辱。
「それでご主人、ご主人は立ち絵がありませんけどどうするんですか?」
うん、天海君的にはどうしたらいいと思う?俺は自分もヨウツーバーをやってるからそのまんま映っても問題はないんだけど。
「それなんだよな。最初は声だけでも出てくれれば良いと思ってたんだけど、立ち絵があれば尚いいのはそうだし。」
う~んと悩む天海君。
「ご主人ご主人、ゴニョゴニョゴニョ。」
"ブフッ"
それアリなの?面白いとは思うけど。
「大丈夫です。ウケさえすれば立ち絵は視聴者さんが描いてくれますから。」
自信ありげにサムズアップするブリ。
俺は天海君に断りを入れ一度部屋を出て準備する事にした。
天海君お待たせ。立ち絵はないけど代わりにこれを撮すのはありかな。
俺が差し出したモノ。それはカーボーイハットを被った白いハニワのぬいぐるみの様なモノであった。
「これは・・・うん、悪くないね。佐々木君のイメージにも合うし、この子をwebカメラに映して別でゲームをしてもいいかも。この子にイヤホンマイクを被せたら完璧?」
天海君はハニワにイヤホンマイクをセットし、満足気に頷くのであった。
「お前たち、待たせたな。今宵も一時の夢を届けよう。
異界よりの使者、大空天。ここに推参。
あ~、まぁそんな感じ。今夜はゲーム配信するよ~。」
ブフォ、天海君、もとい大空天さん登場したと思ったらいきなり力抜けるし!?
いいの?あれってアリなの?
「ご主人のご友人、あの天さんだったんすか?彼めっちゃ人気のVツーバーですよ。イケボイスからの脱力感が堪らないってファンが殺到なんですから。」
そう言ってタブレットで生配信の画面を見せるブリ。
なぁ、この名無しの虜ってのは何なんだ?
「あぁ、それですか。天さんのファンは自分たちを"虜"って名乗っているんですよ。異界からの使者大空天に囚われた虜ってことです。」
へ~、よく分からん。ま、気にしないでおこう。
「今日の配信は友人の家でやってます。特別ゲストののっぺり君です。」
「あ、どうも、のっぺりです。なんて呼べばいい?大空君?天さん?」
「いや、そんな堅苦しくなくていいよ。天って呼んで。」
「じゃあ天さんで。それでさ、コメント欄がハニワ連打なんだけど。俺ってちゃんとのっぺりって認識されてる?」
「ブフッ、仕方ないって。それだけのっぺりの姿ってインパクト強いんだから。虜の誰か~、のっぺりの立ち絵募集してま~す。よろしくお願いしますね~。」
「あ、よろしくお願いします。
でもさ、天さんのチャンネルって緩いよね。ほら、コメントでもその通りだって。ハニワに言われてるし(笑)って書いてある。
これって反応がすぐ来る!?何かスゲー。」
「何か反応が初心?のっぺりって生配信とか初めてなの?」
「生ね~、考えてみたら初めてかも。仕事がら人前とかには出るけどこうやったファンとの交流ってやったことないな~。俺のファンってお姉様率高いから。」
「へ~、のっぺりって結構芸歴長いんだ、俺よく知らなかったよ。」
「あれ?知らなかった?虜の中で分かった人~。お、何人かいるじゃん。温泉王子はいないのか?いないから、のっぺり君で我慢しなさい。
Saki様はどうした中の人?お前、絶対俺の事知ってる奴だろ!趣味の範囲が広いなおい。」
「えっ?Saki様ってどう言う事?中の人って何?」
「あら?天さん知らなかった?それじゃちょっと待ってて~。」
俺は部屋にあるメイク道具を取り出した。
"パチンッ"
「お待たせ、天君。私がSakiだ。」
口をポカーンとして固まる天海君。
画面のコメ欄が何事かと騒ぎ出している。
俺はwebカメラの前に座るハニワをどかし、"虜"たちに挨拶をした。
「やぁ、虜の諸君、お待たせしたかな?私がSakiだ。今宵の宴、楽しんでいってくれ。」
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