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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…
第418話 ナニコレ?
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”ムギューーーーーッ”
「アハハハ、くすぐったいくすぐったい、やめやめ。アッハッハッハッハ。」
なんかえらく伸びるなこの物体。ムニュムニュしていて揉み心地は良いんだけどな、これ。
何か付いて来た良く分からないナニカ。現在リビングにて観察中であります。黒丸~、これ何か分かる?
"ワフゥ?"
何か良く分からないって顔ですね、あれは。
ノエルはこんなの見た事ある?
「さぁ?私も初めて見る物体です。これは果たして生物なのでしょうか?」
"むにゅ~ん、ぐにぐに"
「アッハッハッハ、やめやめ、無理無理無理、そこ引っ張らんといて。お、そこのところは気持ちいいな、うん、そうそう、掻いて掻いて。」
これ生き物か?古代謎科学の結晶って言われた方がまだ納得出来るぞこれ。
どうも形状は自在らしい。体積は変わらないので大きさ自体はさほど変わらない様だが。というか体積ってのもかなり曖昧?重さも割りと自由みたいだし、まさに謎の物体。今はぬいぐるみ位の重さになっています。
「ご主人~、お腹が空きました。何か食べさせて下さい~。」
二階の引き籠り、ブリジットが腹が減ったとノコノコ降りてきた。こいつ最近仮想通貨取引を始めてかなり稼いでいるらしい。資金はどうしたのか?
犯罪組織の隠し資金がかなりあったそうですよ。
"大丈夫です、全てクリーニング済みのお金ですから"って全然安心出来ないんですけど!?
うん、この件には触れないでおこう、心の安寧の為に。
「おや?おやおやおや?ご主人、何で精霊なんかで遊んでるんです?」
精霊?何が?
「いえ、だからそれ。」
"むにゅ~ん"
「これ、精霊。」
はぁ~!?神聖さの欠片もないこの物体が精霊!?
「ワッハッハッハ、嬢ちゃんよく知ってるな~。確かにワイは精霊やで。」
うっそだ~、こんなしゃべり方する精霊がいる訳ないじゃん。
「あ、ご主人、こいつ人工精霊です。うちの組織が研究していた奴ですね。教会と組んでやってたハズですよ。
本来精霊は自然現象、意思などありませんから。」
えっ?アニメや絵本に出て来るような羽の生えた神秘的な存在は!?
精霊様っていないの?
「あ~、それこそファンタジーですね。この人工精霊計画もそんなファンタジー的存在を作ろうとしていた様ですよ。頓挫したって聞いてますが。」
俺は精霊?を持ち上げてブリジットに問いかけた。
じゃあこれは何?
「失敗作?馬鹿の夢の成れの果て?」
俺は何か不憫なモノを見るような目でこのナニカを見詰めるのであった。
「でな、そういう訳でワイはこの国にいたねん。」
この精霊?もうハニワでいいや。ハニワの話しによると、彼は完全な失敗作、精霊計画の副産物だったらしい。彼の正式名称は精霊石、文字通り物言わぬ石。多くの霊力を含む秘物として各国の教会重要施設に送られていたらしい。使われ方は様々、要は自動回復機能付きバッテリーとして重宝されていたようだ。
「ワイは初期のまだ精霊を作ろうとしていた頃の作品やねん。だから色々と機能を盛ったんはいいんやけど作動せんかったやろ?でも色々盛ったせいで精霊石としても低品質やってん。で、研究所の倉庫に投げられてたんやけどな、教会がかなりゴタゴタして研究所が解散になるときにこの国に送られたっちゅう訳や。この国の教会を引き留める為のダシの一つやったんやろな。
さっき色々盛ったゆうたやろ?周りの声や考えがガンガン入ってくんねん。で、言葉や思考が育まれたっちゅう訳や、凄いやろ。
でもあんさん不思議やな?なんも考えが入って来いへんねん。こっちは楽でエエけどな。あとあんさんの傍におるとまったく周りの思考がやって来いへんねん。だもんで付いて来たっちゅう訳や。読まんよう止めることもでけるけど逆に神経疲れるしな~。ワイ神経あらへんけど、ワッハッハッハ。」
うっさ、目茶苦茶しゃべるじゃん。何が沈黙の精霊石だよ、関西のおばちゃん並みじゃん。
要は俺の傍は静かで居心地がいいから付いて来たでOK?
「概ねそんなところやな。」
ふーん、ま、俺は気にしないからいいかな?ところで姿形って自由自在なの?
「大きさに限界はあるけど"その物"を取り込めばほぼそっくりもしくは改良版になれるで。」
マントとか帽子とか?
「剣や盾でも行けるで、元々そう言う用途の機能やしな。メンテナンスフリーの剣や盾は戦いには必須やろ。」
おぉ、異世界ファンタジーには必ず欲しい機能。製作陣マニアだわ~、分かっていらっしゃる。
じゃあさ、これになれる?
俺は自室から朱音さん特製張り扇を持ってきて彼に差し出した。
「ん?これくらいなら余裕やで、取り込んでエエか?」
あぁ、まだ何本かあるからいいぞ。
「じゃあ早速。」
ハニワは薄く延び広がると、張り扇を包み込む様に張り付いた。これじゃ、ハニワじゃなくて風呂敷だな。
「なんやこれ!?これって神器やないかい!うぉ~、力が滾る~!」
"パァーッ"
突然光出したハニワ風呂敷。次の瞬間彼は張り扇その物になっていた。
どれどれ、振り心地は。
"ブンッ、ブンッ"
おぉ、なかなか快適。力の通りも前以上、ミリ単位の調整も余裕で出来そう。
"ワッハッハッハ、我こそは精霊剣エクスカリバーなり~”
いやいや違うから、お前ただの張り扇だから。
ほれ、元に戻った戻った。
"ええやん、こないなもんはゆうたもん勝ちやで。"などと言いながら、張り扇から元の白いハニワに戻るナニカ。
んで、お前俺について来ちゃったけどこれからどうするのよ?
「せやねんけどな、ワイ静かに暮らしたいねん。良かったらあんさんの傍に置いてもらえへんやろか。幸いさっきの神器を取り込んだお陰でいろんな機能が解放されよったからに、今なら姿も消せるし腕輪にも成れるで。」
神器は良く分からないけどそれって凄くない?
まぁ俺は気にしないから、好きなだけここにいたらいいんじゃないかな。
「ホンマか、それじゃあ末永く頼んます。」
そう言うと再び光出す白いハニワ。
まぁ演出なんだろうけど、いちいち眩しいな、おい。
”キーーーーーーーーン”
久々の耳鳴り。
光が収まった時、俺の左腕には銀色のブレスレットが装着されていたのでした。
「アハハハ、くすぐったいくすぐったい、やめやめ。アッハッハッハッハ。」
なんかえらく伸びるなこの物体。ムニュムニュしていて揉み心地は良いんだけどな、これ。
何か付いて来た良く分からないナニカ。現在リビングにて観察中であります。黒丸~、これ何か分かる?
"ワフゥ?"
何か良く分からないって顔ですね、あれは。
ノエルはこんなの見た事ある?
「さぁ?私も初めて見る物体です。これは果たして生物なのでしょうか?」
"むにゅ~ん、ぐにぐに"
「アッハッハッハ、やめやめ、無理無理無理、そこ引っ張らんといて。お、そこのところは気持ちいいな、うん、そうそう、掻いて掻いて。」
これ生き物か?古代謎科学の結晶って言われた方がまだ納得出来るぞこれ。
どうも形状は自在らしい。体積は変わらないので大きさ自体はさほど変わらない様だが。というか体積ってのもかなり曖昧?重さも割りと自由みたいだし、まさに謎の物体。今はぬいぐるみ位の重さになっています。
「ご主人~、お腹が空きました。何か食べさせて下さい~。」
二階の引き籠り、ブリジットが腹が減ったとノコノコ降りてきた。こいつ最近仮想通貨取引を始めてかなり稼いでいるらしい。資金はどうしたのか?
犯罪組織の隠し資金がかなりあったそうですよ。
"大丈夫です、全てクリーニング済みのお金ですから"って全然安心出来ないんですけど!?
うん、この件には触れないでおこう、心の安寧の為に。
「おや?おやおやおや?ご主人、何で精霊なんかで遊んでるんです?」
精霊?何が?
「いえ、だからそれ。」
"むにゅ~ん"
「これ、精霊。」
はぁ~!?神聖さの欠片もないこの物体が精霊!?
「ワッハッハッハ、嬢ちゃんよく知ってるな~。確かにワイは精霊やで。」
うっそだ~、こんなしゃべり方する精霊がいる訳ないじゃん。
「あ、ご主人、こいつ人工精霊です。うちの組織が研究していた奴ですね。教会と組んでやってたハズですよ。
本来精霊は自然現象、意思などありませんから。」
えっ?アニメや絵本に出て来るような羽の生えた神秘的な存在は!?
精霊様っていないの?
「あ~、それこそファンタジーですね。この人工精霊計画もそんなファンタジー的存在を作ろうとしていた様ですよ。頓挫したって聞いてますが。」
俺は精霊?を持ち上げてブリジットに問いかけた。
じゃあこれは何?
「失敗作?馬鹿の夢の成れの果て?」
俺は何か不憫なモノを見るような目でこのナニカを見詰めるのであった。
「でな、そういう訳でワイはこの国にいたねん。」
この精霊?もうハニワでいいや。ハニワの話しによると、彼は完全な失敗作、精霊計画の副産物だったらしい。彼の正式名称は精霊石、文字通り物言わぬ石。多くの霊力を含む秘物として各国の教会重要施設に送られていたらしい。使われ方は様々、要は自動回復機能付きバッテリーとして重宝されていたようだ。
「ワイは初期のまだ精霊を作ろうとしていた頃の作品やねん。だから色々と機能を盛ったんはいいんやけど作動せんかったやろ?でも色々盛ったせいで精霊石としても低品質やってん。で、研究所の倉庫に投げられてたんやけどな、教会がかなりゴタゴタして研究所が解散になるときにこの国に送られたっちゅう訳や。この国の教会を引き留める為のダシの一つやったんやろな。
さっき色々盛ったゆうたやろ?周りの声や考えがガンガン入ってくんねん。で、言葉や思考が育まれたっちゅう訳や、凄いやろ。
でもあんさん不思議やな?なんも考えが入って来いへんねん。こっちは楽でエエけどな。あとあんさんの傍におるとまったく周りの思考がやって来いへんねん。だもんで付いて来たっちゅう訳や。読まんよう止めることもでけるけど逆に神経疲れるしな~。ワイ神経あらへんけど、ワッハッハッハ。」
うっさ、目茶苦茶しゃべるじゃん。何が沈黙の精霊石だよ、関西のおばちゃん並みじゃん。
要は俺の傍は静かで居心地がいいから付いて来たでOK?
「概ねそんなところやな。」
ふーん、ま、俺は気にしないからいいかな?ところで姿形って自由自在なの?
「大きさに限界はあるけど"その物"を取り込めばほぼそっくりもしくは改良版になれるで。」
マントとか帽子とか?
「剣や盾でも行けるで、元々そう言う用途の機能やしな。メンテナンスフリーの剣や盾は戦いには必須やろ。」
おぉ、異世界ファンタジーには必ず欲しい機能。製作陣マニアだわ~、分かっていらっしゃる。
じゃあさ、これになれる?
俺は自室から朱音さん特製張り扇を持ってきて彼に差し出した。
「ん?これくらいなら余裕やで、取り込んでエエか?」
あぁ、まだ何本かあるからいいぞ。
「じゃあ早速。」
ハニワは薄く延び広がると、張り扇を包み込む様に張り付いた。これじゃ、ハニワじゃなくて風呂敷だな。
「なんやこれ!?これって神器やないかい!うぉ~、力が滾る~!」
"パァーッ"
突然光出したハニワ風呂敷。次の瞬間彼は張り扇その物になっていた。
どれどれ、振り心地は。
"ブンッ、ブンッ"
おぉ、なかなか快適。力の通りも前以上、ミリ単位の調整も余裕で出来そう。
"ワッハッハッハ、我こそは精霊剣エクスカリバーなり~”
いやいや違うから、お前ただの張り扇だから。
ほれ、元に戻った戻った。
"ええやん、こないなもんはゆうたもん勝ちやで。"などと言いながら、張り扇から元の白いハニワに戻るナニカ。
んで、お前俺について来ちゃったけどこれからどうするのよ?
「せやねんけどな、ワイ静かに暮らしたいねん。良かったらあんさんの傍に置いてもらえへんやろか。幸いさっきの神器を取り込んだお陰でいろんな機能が解放されよったからに、今なら姿も消せるし腕輪にも成れるで。」
神器は良く分からないけどそれって凄くない?
まぁ俺は気にしないから、好きなだけここにいたらいいんじゃないかな。
「ホンマか、それじゃあ末永く頼んます。」
そう言うと再び光出す白いハニワ。
まぁ演出なんだろうけど、いちいち眩しいな、おい。
”キーーーーーーーーン”
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光が収まった時、俺の左腕には銀色のブレスレットが装着されていたのでした。
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