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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…

第409話 体育祭、盛り上がっております。

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「一位紅組、二位青組、三位白組、残りの選手はこちらですよ~。」
”ゼッゼッゼッ”

全力を出しふらふらになりながらも、笑顔で案内係に連れられて行く女子生徒たち。
体育祭、めちゃくちゃ盛り上がっております。
やはりポイントは男子生徒の使い方、順位の高い生徒の案内役を行ったり肩にリボンを付けたりと言った裏方をイケメン男子が行う事で、女子生徒の競争意識は爆上がり。お前らは陸上選手かと言わんばかりの走りっぷりを披露してくれています。
特にひろし君が案内係を行った一年生女子の障害物競走、野生のパワー炸裂とばかりの白熱振りに一部男子ドン引きです。
なぜに体操服が破れる、他の選手の足を引っ張る(物理的に)行為は反則ですからね。
お前は何に参加したのかって?玉入れですが何か?
男女混合で和気あいあいとやらせていただきました。落ちてる球をかごの中に投げ入れるだけでしょ?余裕余裕。えっ?正確に入《はい》り過ぎてて気持ち悪い?まるで機械の流れ作業の様だった?終了の合図の前に球が無くなるってどうかと思う?
そんな~、僕ちん頑張っただけなのに~。なぜか女子から不評を食らうのっぺり佐々木君。康太君、そのやり過ぎって目はどう言う事よ。

「大地く~ん、こっち来て~。」
今行われているのは男女混合借り物競争、小山君が出場すると言ってた競技ですね。
この競技、出場選手からの要請に男子生徒はお断りできません。その為借り物として男子生徒を指名できるカードは別名プラチナチケットと呼ばれ、そうそう何枚も入っていないんですが。
風子先輩引き当てたんですね、おめでとうございます。でも選りに選って俺を指名しなくてもいいんですよ?急ぐから早く来い?了解しました。

「風見屋先輩、条件に適合していません。残念ですが失格です。」
”え~、どうしてよ~!”
審判に食って掛かる風子さん。えっと、どんな条件指定で俺を連れて来たんですか?
審判がそのカードをこちらに見せる。
『格好いい男の子』

「「・・・・」」
”え~、大地君カッコいいじゃない、こんなの誤判定よ、審議よ審議、私は間違っていないわよ!”

あ、うん。風見屋先輩、嬉しいんですけどここは客観的な意見に従いましょう。
本来ならイケメン選び放題のプラチナチケットがまさかの鬼札になろうとは。
なおも食って掛かろうとする風子さんを引きずってゴール前を後にするのでした。

「あ、佐々木君、そんなところにいたんだ。ちょっと俺の借りものに付き合ってくれ。」
応援席に戻った俺は今度は小山君に呼び出しを食らう事に。
小山君、いったいどんなカードを引いたって言うの!?再び失格判定ってのは嫌なんですけど。

「う~ん、少々審判協議をさせていただいても。」
集まる審判団、なにやら難しい顔をして議論を交わしています。
”どうしますこれ。問題ないって言えば問題ないですよね?”
”そうね、信じられないけど本人が言うのなら仕方がないんじゃない。”

「小山選手、三位入賞おめでとうございます。」

「佐々木君ありがとう、お陰で入賞できたよ。」

セーフの判定にほっと一息。
所で小山君はいったいどんなカードだったの?
小山君は自分の引いたカードを見せてくれました。そこに書いてあったのは『友人』の文字。
おい審判、どこを見て疑った。顔か?顔なのか?
イケメンに友人と言われ物言いの入るのっぺり佐々木。イケメン至上主義の学園はのっぺりには厳しいようです。(グスン)
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