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第四章 ラブコメって言ったら学園じゃね…
第399話 Gクラスへようこそ (2)
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「皆さんおはようございます。私はこのGクラス担任の橋本ゆかりです。皆さんとは少なくとも次の期末考査迄は一緒と言う事になりますね。この学園は完全実力主義、結果が伴えば評価されます。皆さんも次こそは上位クラス入り出来る様に頑張ってください。
では先にこのクラスの男子生徒を紹介しておきます。二人とも前へお願いします。」
うっ、自己紹介って毎回あるのね。この辺はエサたる男子生徒のお仕事って事なんだろうか。
俺は重い足を引き摺り教壇脇へと移動する。
「では二人とも挨拶をお願いします。」
「はい、新しくクラスメートになられた皆さん、俺は小山慎太郎といいます。
朝も言ったけどGクラスだからって自分を卑下するのだけは止めてくれ。君たちは皆素晴らしい才能の持ち主なんだから。そうじゃなければこの桜泉学園高等部にいるはずがないんだからね。何かあったら俺に言って、愚痴くらいなら聞けるから。これからよろしく。」
うっ、小山君がまた爽やかイケメンムーヴを。橋本先生、この挨拶の後俺に何をしろと。
俺は捨てられた子犬のような目で橋本先生の方を見る。先生は憐れみのこもった瞳でこう返して来た。
"逝ってこい"と。
男、佐々木大地、逝ってまいります。
「皆さんおはようございます。俺の名前は佐々木大地、佐々木でも佐々木君でも大地君でも好きに呼んで。前のクラスメートからはのっぺりって呼ばれてだけどね。
たまに本当にうちの学園生徒なのって言われるけどこれでもれっきとした学園生徒だから。ま、俺の事はGクラスの主と思ってくれればいいかな?
これからよろしく。」
さぁ、のっぺり佐々木渾身の挨拶、結果は!?
"はぁ~、小山君素敵~。"
"Gクラスって聞いて落ち込んだけど、流石は桜泉学園高等部、レベルが違うわ。"
"えっ、小山君って私のいたクラスの男子よりレベルが高いんだけど!?彼だったら直ぐに上のクラスに行っちゃうんじゃないの?そんなの嫌だ~!"
うん、誰も俺の話しは聞いていないのね、OKOK。変にブーイングの嵐になるより全然良かったです。
それじゃ橋本先生、席へ戻ってもよろしいでしょうか?
えっ、私は大丈夫ですとも。何とも思ってはおりませんので。あ、目から汗が、今日は暑いですから。
これだけ相手にされないって小学校以来じゃないだろうか、これって結構キツイのね。思いの外ダメージを食らった俺は、一人自席へと帰るのでした。
休み時間、クラスメートは皆小山君に群がっていた。この光景って昔見たことがあったような。そうそう小学校の時のひろし君だわ。
あの頃は他に男子の友達がいたから何とも思わなかったけど、ひろし君のクラスメートは皆こんな感じだったんだろうな~。
外部進学男子生徒もこんな気分だった?そりゃぐれるわ。
久しぶりのハブられぶりに色々な事を思い出す。
あぁ、そうか。俺はずっと恵まれていたんだ。
俺の周りには常に俺を理解してくれる人がいた。康太君がいた、木村君がいた、絵実がいた。Gクラスに来てからは篠原たち佐久間中三人娘がいた。
クラスメートたちの様子を眺める。ほとんどの女子生徒は小山君に群がっているものの何人かは自席に座って動いてはいなかった。
俺はおもむろに席を立ち、彼女たちに話し掛けて見ることにした。
では先にこのクラスの男子生徒を紹介しておきます。二人とも前へお願いします。」
うっ、自己紹介って毎回あるのね。この辺はエサたる男子生徒のお仕事って事なんだろうか。
俺は重い足を引き摺り教壇脇へと移動する。
「では二人とも挨拶をお願いします。」
「はい、新しくクラスメートになられた皆さん、俺は小山慎太郎といいます。
朝も言ったけどGクラスだからって自分を卑下するのだけは止めてくれ。君たちは皆素晴らしい才能の持ち主なんだから。そうじゃなければこの桜泉学園高等部にいるはずがないんだからね。何かあったら俺に言って、愚痴くらいなら聞けるから。これからよろしく。」
うっ、小山君がまた爽やかイケメンムーヴを。橋本先生、この挨拶の後俺に何をしろと。
俺は捨てられた子犬のような目で橋本先生の方を見る。先生は憐れみのこもった瞳でこう返して来た。
"逝ってこい"と。
男、佐々木大地、逝ってまいります。
「皆さんおはようございます。俺の名前は佐々木大地、佐々木でも佐々木君でも大地君でも好きに呼んで。前のクラスメートからはのっぺりって呼ばれてだけどね。
たまに本当にうちの学園生徒なのって言われるけどこれでもれっきとした学園生徒だから。ま、俺の事はGクラスの主と思ってくれればいいかな?
これからよろしく。」
さぁ、のっぺり佐々木渾身の挨拶、結果は!?
"はぁ~、小山君素敵~。"
"Gクラスって聞いて落ち込んだけど、流石は桜泉学園高等部、レベルが違うわ。"
"えっ、小山君って私のいたクラスの男子よりレベルが高いんだけど!?彼だったら直ぐに上のクラスに行っちゃうんじゃないの?そんなの嫌だ~!"
うん、誰も俺の話しは聞いていないのね、OKOK。変にブーイングの嵐になるより全然良かったです。
それじゃ橋本先生、席へ戻ってもよろしいでしょうか?
えっ、私は大丈夫ですとも。何とも思ってはおりませんので。あ、目から汗が、今日は暑いですから。
これだけ相手にされないって小学校以来じゃないだろうか、これって結構キツイのね。思いの外ダメージを食らった俺は、一人自席へと帰るのでした。
休み時間、クラスメートは皆小山君に群がっていた。この光景って昔見たことがあったような。そうそう小学校の時のひろし君だわ。
あの頃は他に男子の友達がいたから何とも思わなかったけど、ひろし君のクラスメートは皆こんな感じだったんだろうな~。
外部進学男子生徒もこんな気分だった?そりゃぐれるわ。
久しぶりのハブられぶりに色々な事を思い出す。
あぁ、そうか。俺はずっと恵まれていたんだ。
俺の周りには常に俺を理解してくれる人がいた。康太君がいた、木村君がいた、絵実がいた。Gクラスに来てからは篠原たち佐久間中三人娘がいた。
クラスメートたちの様子を眺める。ほとんどの女子生徒は小山君に群がっているものの何人かは自席に座って動いてはいなかった。
俺はおもむろに席を立ち、彼女たちに話し掛けて見ることにした。
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