男女比世界は大変らしい。(ただしイケメンに限る)

@aozora

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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第263話 まなみちゃんのお願い (2)

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ここが私立桜泉学園高等部か、中等部の倍くらい広くないか?
立派な門扉に警備員、わたくし、現在私立桜泉学園高等部正門前に来ております。どうも、のっぺり佐々木改め、ファッションモデルSakiです。
本日は先だって皇スポーツクラブの水無月ゆり江マネージャーよりご依頼のありました、本条まなみの所縁の地を巡るバラエティー番組の特別ゲストに、ファッションモデルSakiとしてここ私立桜泉学園高等部に呼ばれたという訳です。
ですので端からSakiモード、のっぺり佐々木で登場しても警備員に捕まっちゃうからね。(第110話 康太君の無茶振り(4)参照)
この学園なんやかんやで男子の顔面偏差値バカ高いから、阿保面晒してるとろくなことにならないからな~。
警備員さんには話が通っていた様で、陸上部のある専用グラウンドまでの地図を頂けました。
門をくぐってすぐに違和感。なぜに左右に森が広がる?
ここって学校だよね?どこぞの自然公園じゃないよね?警備員さんあってるよね?
真っ直ぐ進めば大丈夫なの?すぐに校舎が見えるって本当?
凄い不安、でも行くしかないかな~。
森の中に微かに見える古い時代を感じさせる建造物。”何それ記念堂”とか”なんちゃら有形文化財”とか言った様なものなんだろうか。
歩くこと十数分、ようやく見えてきた建物、それはまさしく”ザ・学園”と言った外観であった。三角の屋根に観音開きの窓、ラノベや学園ドラマでしか見た事のないような建物群、前世での古き良き時代の学園のイメージそのまんま。これで生徒会や風紀委員が白い学生服やら腕章を付けて登場したら完璧じゃね?

「チョッとそこのあなた、さっきからきょろきょろしているけどここの生徒ではないですね?外部の方がどう言ったご用件かしら?」

振り向くとそこには風紀と書いた腕章をした女子生徒がこちらを訝しそうな目で睨んでいた。って言うかスカート丈短くね?お嬢さん風紀委員だよね、多分だけど。自分から風紀乱しに行ってるってどういうストロングスタイル?
えっ?それってもしかして正式な制服なの?がっつり男を誘惑していく肉食系?
すげ~な、私立桜泉学園高等部。中等部はもっと大人しめの制服だったぞ!

「あなた私の話を聞いているの?さっきからぶつぶつ呟いている様だけど、もしかして不審者か何かかしら?」
おじさんマインドが久々の男女比世界の洗礼に混乱していると、無視されたと思ったのかその態度に風紀委員のお嬢さんが怒ってしまわれた様です。
これは急いでとりなさねば。

「これは大変申し訳ありません。あなたの様な素敵な方に声をお掛け頂き、突然の事でしばし困惑してしまったようです。私はSakiと申します。本日はこちらで行われる世界陸上銀メダリスト本条まなみ選手の撮影に特別ゲストとして呼ばれたもので、陸上部のグラウンドに向かう所だったのですが、このように広大で立派な学園だとは想像しておらず、恥ずかしながら少々見とれておりました。」
う~ん、我ながら流れるようないい訳。康太君に詐欺師と言われるのも無理ないかも。

「このままグラウンドに向かうつもりではあったのですが、迷子にでもなってあらぬ噂になっても申し訳ありません。もしよろしければ陸上部のグラウンドまで案内をお願いできないでしょうか?」(ニッコリ)

”ボフンッ“
みるみる顔を赤くする風紀委員のお嬢さん。甘い、甘いぞお嬢さん。執事喫茶に行って修行し直して来たまえ!

「わ、分ったわ。あなたに変にうろつかれるとそれこそ風紀が乱れてしまうわね。特別に案内してあげる。こっちよ、ついていらっしゃい。」

よし、道案内ゲット。
さ~って、お仕事お仕事。撮影頑張っちゃいますか~♪
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