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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第233話 女達の邂逅 (3) (side:野口絵実)
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「「「ただいま~。」」」
あれから私たちは神社に初詣に行って来た。去年もそうだったが人の出が激しく、一度月子さんが迷子になるというハプニングもあった。当の月子さんはたこ焼きの屋台で人数分のたこ焼きを購入し、どうだ偉いだろと言わんばかりに胸を張っていたが。
佐々木はこういった月子さんの行動に慣れているのか、はいはい偉いですね~と軽く流し、ムッとする月子さんを宥め透かしていた。
なんか長年連れ添った間柄の男女のやり取りを見せられている様で、胸の辺りがちくりと痛んだ気がした。
「お帰りなさいませ、皆様。月子様、木村英雄様がお迎えにお出でになっております。」
「ん。英雄君は良い子。いつも私を心配してくれる。」
「月子姉さんお帰り。佐々木、昨夜から月子姉さんが迷惑を掛けたみたいで申し訳ない。今日は責任をもって回収するから安心して欲しい。」
「おぉ、木村君昨日振り。昨夜のあれは仕方がないって、何と言っても今回の主役は月子さんだったしね。本当によく頑張ってくれたんだもん、少しくらいの我が儘を言っても罰は当たらないでしょ。
木村君の所も明日から温泉に行くんだって?陽子さんや英雄ちゃんママによろしく言っておいて。」
「あぁ、こっちも昨日は世話になったからな、師匠にはよろしく伝えておいて欲しい。それじゃ、この辺で失礼する。月子姉さん、帰るよ。」
「ん、のっぺり、また来る。英雄君、ちょっと待ってる。」
そう言うと月子さんは私たちの方に来て、小声で話をした。
「さっきは色々言い過ぎた。反省している、ごめんなさい。また仲良くしてくれると嬉しい。」
彼女は照れ臭かったのか恥ずかしそうに顔を背け、そそくさと帰って行った。
「それじゃ、私たちもそろそろお暇しようか。」
さりげなく提案する本条さん。
「じゃあ、駅まで送っていくよ。」
佐々木君はまるでそれが当然であるかのように声を掛ける。でもちょっと待って、それじゃ佐々木君が帰り一人になっちゃうから、男の子を送るのは女の子の役目だからね、いくらこの街が余所と違うからって油断は禁物だから。
「いえSaki様、それでは却ってお二人が気に病まれてしまいます。ここは私がお送りする事といたしましょう。
Saki様は昨年末からの疲れが随分と溜まっているご様子、少しお休みになられてはいかがでしょうか。」
「そうかな?ノエルが言うのならそうなんだろうな。興奮していると自分の状態って分からなくなるって言うしね。結構バタついていたから知らないうちに気が高ぶっていたのかもしれない。
じゃあ、まなみちゃんに絵実、悪いんだけどここで失礼させていただくね。
改めて今年もよろしくお願いします。
ノエルさん、後は頼んだよ~。」
佐々木はそう言い残し、自室に戻っていった。
「本条様、野口様、では参りましょう。」
私たち三人は連れ立って、佐々木邸を後にするのだった。
「本条様、野口様、月子様の事についてなのですが、少々よろしいでしょうか?」
駅に向かう帰りの道すがら、ノエルさんがそう切り出した。
「月子様は本日お二方がお見えになられ、大分焦ってしまったように見受けられます。今までSaki様の周りには、お二人の様な美しい女性の陰は見る事が出来ませんでしたので。」
意外であった。あの堂々としていて自信に満ち溢れている様に見えた月子さんが焦っていただなんて。
「それでつい興奮してしまい、あのような強い口調の話をしてしまったのかと。月子様は普段あれほどお話しされる事も余り無い方ですから。」
それは分かるかも。佐々木君と話する時も、基本一言二言の単語口調の話し方だったし。
「月子様はお二人の事を大層気に入られたご様子。なにとぞ仲良くしていただけたらと思い、差し出がましいとは思いましたがこのような話をさせていただいた次第でございます。」
そうだったんだ。月子さんがそんな風に思ってくれていたんだ。
私の口元は自然と笑みが浮かんでいた。
「Saki様はやっぱり凄いな~。こんなに素敵な女性が何人も寄って来るんだから。私ももっと頑張らないとな~。」
そう言えば本条さんさっきからSaki様って呼んでるけど、今日の佐々木君、ずっとのっぺりの方だったよね?本条さん的にはそれでいいの?
「えっ?Saki様ははじめからSaki様でしょ?
ん?あ~、お顔のメイクの話ね、ごめんなさい気付かなくって。そう言えばそうよね、私も以前は男性は顔って思ってた時期があったから言いたいことは分かるわ。
でも違うのよ、私たちアスリートは身体と身体、魂と魂、己の全てを掛けて全力でぶつかり合っちゃうと、もうそう言う事はどうでもよくなっちゃうのよ。
それにSaki様の身体や動きには、これまで彼がいかに真摯に鬼ごっこと向き合ってきたのかがよく表れているのよね。彼の性格、考え方、感情、その全てがあの戦いには詰まっていたの。
多くの人が感動する戦いって言うのは、全部そうした戦いの事を言うのよ。じゃないと人の心なんて動かす事は出来ないでしょ?
私が惹かれるSaki様は彼の外面だけの話じゃなくって、彼の全てに惹かれたって事。
だから月子さんの話しもそういう一面もあるのねくらいかな?
でもこれは私の感じ方だから、絵実ちゃんは絵実ちゃんでいいと思うよ。宗教じゃあるまいし、恋は自分だけのモノでしょ?」
うゎ~、大人だ~。本条まなみ、凄い大人の素敵な女性だ~。
本条さんは駅に着くと“また一緒にどこか行きましょう♪”と言って、笑顔で去っていった。
アーティスト”咲夜”の顔を持つ素敵な女性、木村月子さん。
世界陸上女子四百メートル銀メダリストの本条まなみさん。
何もない私。
私だけ、本当に何もない。
私は彼の傍にいてもいいのだろうか。
焦る気持ちだけが頭の中をぐるぐる回るのでした。
「では私はここで。本日は本当にありがとうございました。」
自宅玄関前にたどり着いた私。ノエルさんは深々と頭を下げ立ち去って行こうとしていた。
「あ、これは私の個人的な意見ですが。」
そう前置きし言葉を続けるノエルさん。
「Saki様は絵実様の事を大変深く思っておられると思いますよ。絵実様は絵実様なのですから、あまり深く悩まれませんよう。ありのままのあなた様の笑顔が、主人の望みなのですから。」
そう一言言い残し、彼女は住宅街の街並みの中を帰って行った。
”ありのままの私の笑顔が彼の望み”
この後私は母から散々弄られる事になるのだが、にやける顔を止める事は出来なかった。
あれから私たちは神社に初詣に行って来た。去年もそうだったが人の出が激しく、一度月子さんが迷子になるというハプニングもあった。当の月子さんはたこ焼きの屋台で人数分のたこ焼きを購入し、どうだ偉いだろと言わんばかりに胸を張っていたが。
佐々木はこういった月子さんの行動に慣れているのか、はいはい偉いですね~と軽く流し、ムッとする月子さんを宥め透かしていた。
なんか長年連れ添った間柄の男女のやり取りを見せられている様で、胸の辺りがちくりと痛んだ気がした。
「お帰りなさいませ、皆様。月子様、木村英雄様がお迎えにお出でになっております。」
「ん。英雄君は良い子。いつも私を心配してくれる。」
「月子姉さんお帰り。佐々木、昨夜から月子姉さんが迷惑を掛けたみたいで申し訳ない。今日は責任をもって回収するから安心して欲しい。」
「おぉ、木村君昨日振り。昨夜のあれは仕方がないって、何と言っても今回の主役は月子さんだったしね。本当によく頑張ってくれたんだもん、少しくらいの我が儘を言っても罰は当たらないでしょ。
木村君の所も明日から温泉に行くんだって?陽子さんや英雄ちゃんママによろしく言っておいて。」
「あぁ、こっちも昨日は世話になったからな、師匠にはよろしく伝えておいて欲しい。それじゃ、この辺で失礼する。月子姉さん、帰るよ。」
「ん、のっぺり、また来る。英雄君、ちょっと待ってる。」
そう言うと月子さんは私たちの方に来て、小声で話をした。
「さっきは色々言い過ぎた。反省している、ごめんなさい。また仲良くしてくれると嬉しい。」
彼女は照れ臭かったのか恥ずかしそうに顔を背け、そそくさと帰って行った。
「それじゃ、私たちもそろそろお暇しようか。」
さりげなく提案する本条さん。
「じゃあ、駅まで送っていくよ。」
佐々木君はまるでそれが当然であるかのように声を掛ける。でもちょっと待って、それじゃ佐々木君が帰り一人になっちゃうから、男の子を送るのは女の子の役目だからね、いくらこの街が余所と違うからって油断は禁物だから。
「いえSaki様、それでは却ってお二人が気に病まれてしまいます。ここは私がお送りする事といたしましょう。
Saki様は昨年末からの疲れが随分と溜まっているご様子、少しお休みになられてはいかがでしょうか。」
「そうかな?ノエルが言うのならそうなんだろうな。興奮していると自分の状態って分からなくなるって言うしね。結構バタついていたから知らないうちに気が高ぶっていたのかもしれない。
じゃあ、まなみちゃんに絵実、悪いんだけどここで失礼させていただくね。
改めて今年もよろしくお願いします。
ノエルさん、後は頼んだよ~。」
佐々木はそう言い残し、自室に戻っていった。
「本条様、野口様、では参りましょう。」
私たち三人は連れ立って、佐々木邸を後にするのだった。
「本条様、野口様、月子様の事についてなのですが、少々よろしいでしょうか?」
駅に向かう帰りの道すがら、ノエルさんがそう切り出した。
「月子様は本日お二方がお見えになられ、大分焦ってしまったように見受けられます。今までSaki様の周りには、お二人の様な美しい女性の陰は見る事が出来ませんでしたので。」
意外であった。あの堂々としていて自信に満ち溢れている様に見えた月子さんが焦っていただなんて。
「それでつい興奮してしまい、あのような強い口調の話をしてしまったのかと。月子様は普段あれほどお話しされる事も余り無い方ですから。」
それは分かるかも。佐々木君と話する時も、基本一言二言の単語口調の話し方だったし。
「月子様はお二人の事を大層気に入られたご様子。なにとぞ仲良くしていただけたらと思い、差し出がましいとは思いましたがこのような話をさせていただいた次第でございます。」
そうだったんだ。月子さんがそんな風に思ってくれていたんだ。
私の口元は自然と笑みが浮かんでいた。
「Saki様はやっぱり凄いな~。こんなに素敵な女性が何人も寄って来るんだから。私ももっと頑張らないとな~。」
そう言えば本条さんさっきからSaki様って呼んでるけど、今日の佐々木君、ずっとのっぺりの方だったよね?本条さん的にはそれでいいの?
「えっ?Saki様ははじめからSaki様でしょ?
ん?あ~、お顔のメイクの話ね、ごめんなさい気付かなくって。そう言えばそうよね、私も以前は男性は顔って思ってた時期があったから言いたいことは分かるわ。
でも違うのよ、私たちアスリートは身体と身体、魂と魂、己の全てを掛けて全力でぶつかり合っちゃうと、もうそう言う事はどうでもよくなっちゃうのよ。
それにSaki様の身体や動きには、これまで彼がいかに真摯に鬼ごっこと向き合ってきたのかがよく表れているのよね。彼の性格、考え方、感情、その全てがあの戦いには詰まっていたの。
多くの人が感動する戦いって言うのは、全部そうした戦いの事を言うのよ。じゃないと人の心なんて動かす事は出来ないでしょ?
私が惹かれるSaki様は彼の外面だけの話じゃなくって、彼の全てに惹かれたって事。
だから月子さんの話しもそういう一面もあるのねくらいかな?
でもこれは私の感じ方だから、絵実ちゃんは絵実ちゃんでいいと思うよ。宗教じゃあるまいし、恋は自分だけのモノでしょ?」
うゎ~、大人だ~。本条まなみ、凄い大人の素敵な女性だ~。
本条さんは駅に着くと“また一緒にどこか行きましょう♪”と言って、笑顔で去っていった。
アーティスト”咲夜”の顔を持つ素敵な女性、木村月子さん。
世界陸上女子四百メートル銀メダリストの本条まなみさん。
何もない私。
私だけ、本当に何もない。
私は彼の傍にいてもいいのだろうか。
焦る気持ちだけが頭の中をぐるぐる回るのでした。
「では私はここで。本日は本当にありがとうございました。」
自宅玄関前にたどり着いた私。ノエルさんは深々と頭を下げ立ち去って行こうとしていた。
「あ、これは私の個人的な意見ですが。」
そう前置きし言葉を続けるノエルさん。
「Saki様は絵実様の事を大変深く思っておられると思いますよ。絵実様は絵実様なのですから、あまり深く悩まれませんよう。ありのままのあなた様の笑顔が、主人の望みなのですから。」
そう一言言い残し、彼女は住宅街の街並みの中を帰って行った。
”ありのままの私の笑顔が彼の望み”
この後私は母から散々弄られる事になるのだが、にやける顔を止める事は出来なかった。
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