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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第182話 月子さん、デビューです (2) (side : 北川良子)
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あれから一週間が経った。
退職の手続き、仕事の引継ぎは思いのほかスムーズに行われた。まるですべて準備が整っていたかのように、本当に問題なく済んでしまった。
唯一ジャイアントのマネジメントチームだけがこれに反対したが、良子にはすでに抵抗するだけの気力が残ってはいなかった。
買い物の帰り、マンションの郵便受けに目がいく。ずいぶんと溜め込んでいた様で投入口から溢れそうになっていた。
ポケットから予備のエコパックを取り出し、全て袋に収めていく。
”これ、学校の文化祭のお知らせ。”
それは良子が卒業したかつての学び舎から届いた、一通のお知らせであった。
”学校か、懐かしいな。”
友人と笑いあった、馬鹿な事もした、肩を抱きしめて泣いたこともあった。
かつてそこにあった青春、仕事に追われ忘れてしまったあの日々。
開催予定は明日。
良子は久しぶりに決まった予定に笑みを浮かべるのだった。
天気は快晴、絶好の文化祭日和。周りを見れば若い生徒が自分たちの展示を宣伝し、大きな声を上げている。校門付近ではなぜか両腕を高く突き上げ、感動の涙を流す男子生徒。
男子生徒?この学校は女子校だったはず、見学に来たのだろうか。
後輩たちが思いのほか青春していると知り、驚く良子であった。
中等部の中庭では文化祭名物のカラオケバトルが行われていた。かつて自身も出場し、優勝した事もあるこの大会。自分が芸能界の仕事に興味を持ったのもこの大会に出たから、良子の原点がそこにはあった。
”さあ、今年のカラオケバトルも大変盛り上がってまいりました~!
次なる挑戦者は、お~っと、飛び込み参加のメイドさんだ~!!”
「三年C組、木村月子。オリジナルソング”月夜に吠える”、歌います。」
オリジナルソング?自分たちで作った歌、音楽サークルの生徒なのだろうか。
良子はかつてのマネージャー魂がうずくのを感じた。
”未練がましいな。”
そんな自分に失笑を浮かべてしまう。
”あなたは 何が言いたいの
いつでも 命令してばかり
難しい言葉を使っても 中身が無ければ伝わらない”
ザワッ、全身の毛が逆立つような感覚。
”なに、何なの!?”
答えをくれる人は誰もいない。
”ああ、嫌になる
私は独りきり
世間の風に逆らって
でも大丈夫
孤独は慣れている
無人の荒野を駆け抜けろ
月夜に向かって声上げて~”
激しさを増すピアノ
美しくも魂を振るわせる声音
彼女の歌うその歌声から、激しい感情が伝わってくる。
これは怒り?その強い怒りが、良子の内なる憤懣を爆発させる。
”あなたは 私に従えと
欲しいのは 便利な奴隷なの
一体何様だと言うの 私は一人の人間だ!
皆目を覚ませ
誰もが独り立ち
己の心を失うな”
目から溢れ出す涙、止まらない叫び
気が付くと良子は席を立ち右腕を突き上げ歓声を送っていた。
”さあ声をだせ
内なる魂よ
自ら未来をつかみ取れ
月夜に降り立つ狩人よ~”
一体化する会場
今までどのコンサートでもここまでの盛り上がりは経験した事が無い。
身体が、魂が、声を上げろと命令する。
あるものは体を震わせ、あるものは拳を掲げ、互いに肩を抱き合って涙していた。
”三年C組、メイド喫茶、私はここにいる。”
欲しい、彼女が欲しい、彼女と共にトップを目指したい!
アイドルではない、一人のアーティストとしての彼女をサポートしたい。
良子は彼女の待つであろう”三年C組、メイド喫茶”へと足を向けるのであった。
「木村月子さん、あなた、歌手になりませんか?」
良子はかつての名刺を差し出し、ストレートに話しをすることにした。
「・・・・のっぺり、ちょっと来る。」
良子の申し出に、当の木村月子は相談相手を呼ぶようだった。暫く待ってやってきたのは他校の学生服を着た地味な見た目の青年だった。彼はその呼び名の通り、のっぺりとした容貌をしており、良子は笑いを堪えるのが大変であった。
「え~と、西京芸能事務所の北川良子さんと。これって大手芸能事務所じゃないっすか。流石は月子さん、これでスター街道まっしぐらっすね。」
彼はなかなか話が分かるようだ。しかし今の良子はすでに辞めた身、どうやって話を持って行ったらいいのか。
「馬鹿を言ってはいけない。私の面倒はのっぺりが見る、これは決定事項。」
「「は?」」
二人して声を上げる青年と良子。
「いや、何を言ってるんですか。歌手としてデビューするなら大手事務所に面倒を見てもらった方が絶対にいいじゃないですか、北川さんもそう思いますよね?」
一瞬言葉に詰まる良子、ここは素直にすべてを話すことにした。
「いや、期待させて申し訳ないのですが、私はすでにこの事務所を退職していまして。木村月子さんとは新たに個人事務所を作って活動をサポートさせていただければと考えている所です。」
”う~ん”と考え込む青年。暫くするとふいに笑みを浮かべこんな提案をして来るのだった。
「北川さん、それでしたらスタジオS&Bにいらっしゃいませんか?」
それからは怒涛の日々だった。芸能事務所スタジオCherryの設立、マネージャーを含めた経営スタッフの育成、アーティスト”hiroshi”のプロデュース。
且つて失っていたあの日々が、より激しく繰り広げられていく。
「北川チーフ、いよいよですね。」
「あぁ、町田さん。スタジオCherryの方はもういいの?スタッフの講師で呼ばれてたんじゃなかった?
あとチーフは止めなさい、私たちはもうS&Bの人間なんですから。」
「あ、すみません。スタジオCherryの方は大丈夫です。若の言葉ではないですけど、彼女たち完全に信者ですからね。心構えが違いますって、覚えも早いし応用力もあります。もう、教える事なんてないんじゃないですか?」
「そうね、後は現場で実践経験を積むだけかしら。美穂先生も付いてるし大丈夫だと思うけど、何かあったらサポートしてあげて頂戴。」
「わかりました。でもあそこの代表の名前、本当に”美穂先生”にしちゃったんですね。ウチの代表の”マザー佐々木”も若がおふざけで付けたんでしょう?本当に遊んでますよね、若って。」
”そう言えばこの町田雪子も若に”痴女行為”をしたところを拾われて来たんだったっけ。本当に若は懐が広いと言うか阿保と言うか…。”
いつも飄々とした彼なら今後何が起きても本当に何とかするかもしれない。
良子はこの事務所に誘ってくれた彼を思い出し、ふと笑みを零すのであった。
退職の手続き、仕事の引継ぎは思いのほかスムーズに行われた。まるですべて準備が整っていたかのように、本当に問題なく済んでしまった。
唯一ジャイアントのマネジメントチームだけがこれに反対したが、良子にはすでに抵抗するだけの気力が残ってはいなかった。
買い物の帰り、マンションの郵便受けに目がいく。ずいぶんと溜め込んでいた様で投入口から溢れそうになっていた。
ポケットから予備のエコパックを取り出し、全て袋に収めていく。
”これ、学校の文化祭のお知らせ。”
それは良子が卒業したかつての学び舎から届いた、一通のお知らせであった。
”学校か、懐かしいな。”
友人と笑いあった、馬鹿な事もした、肩を抱きしめて泣いたこともあった。
かつてそこにあった青春、仕事に追われ忘れてしまったあの日々。
開催予定は明日。
良子は久しぶりに決まった予定に笑みを浮かべるのだった。
天気は快晴、絶好の文化祭日和。周りを見れば若い生徒が自分たちの展示を宣伝し、大きな声を上げている。校門付近ではなぜか両腕を高く突き上げ、感動の涙を流す男子生徒。
男子生徒?この学校は女子校だったはず、見学に来たのだろうか。
後輩たちが思いのほか青春していると知り、驚く良子であった。
中等部の中庭では文化祭名物のカラオケバトルが行われていた。かつて自身も出場し、優勝した事もあるこの大会。自分が芸能界の仕事に興味を持ったのもこの大会に出たから、良子の原点がそこにはあった。
”さあ、今年のカラオケバトルも大変盛り上がってまいりました~!
次なる挑戦者は、お~っと、飛び込み参加のメイドさんだ~!!”
「三年C組、木村月子。オリジナルソング”月夜に吠える”、歌います。」
オリジナルソング?自分たちで作った歌、音楽サークルの生徒なのだろうか。
良子はかつてのマネージャー魂がうずくのを感じた。
”未練がましいな。”
そんな自分に失笑を浮かべてしまう。
”あなたは 何が言いたいの
いつでも 命令してばかり
難しい言葉を使っても 中身が無ければ伝わらない”
ザワッ、全身の毛が逆立つような感覚。
”なに、何なの!?”
答えをくれる人は誰もいない。
”ああ、嫌になる
私は独りきり
世間の風に逆らって
でも大丈夫
孤独は慣れている
無人の荒野を駆け抜けろ
月夜に向かって声上げて~”
激しさを増すピアノ
美しくも魂を振るわせる声音
彼女の歌うその歌声から、激しい感情が伝わってくる。
これは怒り?その強い怒りが、良子の内なる憤懣を爆発させる。
”あなたは 私に従えと
欲しいのは 便利な奴隷なの
一体何様だと言うの 私は一人の人間だ!
皆目を覚ませ
誰もが独り立ち
己の心を失うな”
目から溢れ出す涙、止まらない叫び
気が付くと良子は席を立ち右腕を突き上げ歓声を送っていた。
”さあ声をだせ
内なる魂よ
自ら未来をつかみ取れ
月夜に降り立つ狩人よ~”
一体化する会場
今までどのコンサートでもここまでの盛り上がりは経験した事が無い。
身体が、魂が、声を上げろと命令する。
あるものは体を震わせ、あるものは拳を掲げ、互いに肩を抱き合って涙していた。
”三年C組、メイド喫茶、私はここにいる。”
欲しい、彼女が欲しい、彼女と共にトップを目指したい!
アイドルではない、一人のアーティストとしての彼女をサポートしたい。
良子は彼女の待つであろう”三年C組、メイド喫茶”へと足を向けるのであった。
「木村月子さん、あなた、歌手になりませんか?」
良子はかつての名刺を差し出し、ストレートに話しをすることにした。
「・・・・のっぺり、ちょっと来る。」
良子の申し出に、当の木村月子は相談相手を呼ぶようだった。暫く待ってやってきたのは他校の学生服を着た地味な見た目の青年だった。彼はその呼び名の通り、のっぺりとした容貌をしており、良子は笑いを堪えるのが大変であった。
「え~と、西京芸能事務所の北川良子さんと。これって大手芸能事務所じゃないっすか。流石は月子さん、これでスター街道まっしぐらっすね。」
彼はなかなか話が分かるようだ。しかし今の良子はすでに辞めた身、どうやって話を持って行ったらいいのか。
「馬鹿を言ってはいけない。私の面倒はのっぺりが見る、これは決定事項。」
「「は?」」
二人して声を上げる青年と良子。
「いや、何を言ってるんですか。歌手としてデビューするなら大手事務所に面倒を見てもらった方が絶対にいいじゃないですか、北川さんもそう思いますよね?」
一瞬言葉に詰まる良子、ここは素直にすべてを話すことにした。
「いや、期待させて申し訳ないのですが、私はすでにこの事務所を退職していまして。木村月子さんとは新たに個人事務所を作って活動をサポートさせていただければと考えている所です。」
”う~ん”と考え込む青年。暫くするとふいに笑みを浮かべこんな提案をして来るのだった。
「北川さん、それでしたらスタジオS&Bにいらっしゃいませんか?」
それからは怒涛の日々だった。芸能事務所スタジオCherryの設立、マネージャーを含めた経営スタッフの育成、アーティスト”hiroshi”のプロデュース。
且つて失っていたあの日々が、より激しく繰り広げられていく。
「北川チーフ、いよいよですね。」
「あぁ、町田さん。スタジオCherryの方はもういいの?スタッフの講師で呼ばれてたんじゃなかった?
あとチーフは止めなさい、私たちはもうS&Bの人間なんですから。」
「あ、すみません。スタジオCherryの方は大丈夫です。若の言葉ではないですけど、彼女たち完全に信者ですからね。心構えが違いますって、覚えも早いし応用力もあります。もう、教える事なんてないんじゃないですか?」
「そうね、後は現場で実践経験を積むだけかしら。美穂先生も付いてるし大丈夫だと思うけど、何かあったらサポートしてあげて頂戴。」
「わかりました。でもあそこの代表の名前、本当に”美穂先生”にしちゃったんですね。ウチの代表の”マザー佐々木”も若がおふざけで付けたんでしょう?本当に遊んでますよね、若って。」
”そう言えばこの町田雪子も若に”痴女行為”をしたところを拾われて来たんだったっけ。本当に若は懐が広いと言うか阿保と言うか…。”
いつも飄々とした彼なら今後何が起きても本当に何とかするかもしれない。
良子はこの事務所に誘ってくれた彼を思い出し、ふと笑みを零すのであった。
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