男女比世界は大変らしい。（ただしイケメンに限る）

第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第155話 ようこそ、新入生の皆さん （３）

「こんにちは！アニメ研究会で～す♪
今年の私たちはついにやるよ、アニメ制作！
機材は揃った、後は情熱溢れる同志だけ！一緒に産み出そう、私たちの新世界！！｣

｢みんな、盛り上がってる？女子バスケットボール部で～す♪
昨年度は地区大会優勝、目指すは全国！一緒にいい汗流そうよ！
なお、レギュラーは週に一度男バスとの合同練習があるから頑張って目指してね♪｣

「やあ、みんな。演劇部だ。僕たちは今新しい創作舞台を作っている。
その名も”君と二人で　―ある青春の物語―”。
制作は順調、これから配役になるんだが。オーディションに参加しないか？
共に作ろう、夢舞台。」
「俺も裏方として手伝っている。力仕事だがやりがいはあるぞ！
一緒に舞台を完成させよう！」

いや～、青春ですな～。
なんかみんなキラキラしていて、おじさんには眩し過ぎます。
本日は新入生歓迎会。井上生徒会長挨拶の後に行われている部活動紹介の真っ最中です。
そんな中お前はどうしているのかって？
舞台の端で”反省中”のプラカードを下げて立たされております…。
酷くない？これって全校生徒の前で晒し者よ。しかも加藤校長の指示って、学校ぐるみのイジメ？教育委員会に提訴したら勝てる事案よ？僕が何をしたって言うのよ。（ぷんすか）

えっ、昨日の事を思い出せ？
昨日か～、う～ん、そうそう確か鬼ごっこ同好会の体力テストをやったんだった。
西山君たち元引き籠り組も体力付いたよね～。さすがに最後までとは言わなかったけど、一時間半、しっかり走り切ってたもん。新入生の俺様たちなんかそれまでに全員脱落してたしね。
気の弱そうな男子は三十分くらいだったかな。でも大丈夫、西山君たちの初めはもっと酷かったから。卒業するまでには立派な”なまはげ”になれる、俺が保証しよう。（ビシッ）
それに君たち目が死んでなかったしね、期待しているよ新入生諸君ニュービー！

ん？そうだけどそうじゃない？どういうこと？
死屍累々の惨状を作り出しといて何を言うかと。はて、私わたくし体力テストをしただけですが？無理強いは一切しておりませんが？
現に三十分でギブアップされた新入生男子、元気に…、元気に？まぁ、多少の筋肉痛ではありますが登校されてるじゃありませんか。
俺様たちはどうしたか？あぁ、そこそこ根性見せてくれた子たちですか。期待以上と言っておきましょう。ウチに来て後三か月も根性見せてくれたら立派な戦士なまはげにして差し上げますよ、基礎ポテンシャルはありそうですし。
そう言えば姿が見当たらない様ですが？
お休みですと、普段あまり運動されてないのがいきなり頑張っちゃったからですかね～。（遠い目）

えっ、正座に変更？どう言う事です？
自覚と反省が足りない？
私これから鬼ごっこ同好会の部活紹介が、
えっ、マイク持ってくるから正座したままやれ？そんな殺生な。

「あ～、鬼ごっこ同好会副部長の木村だ。
新入生のみんな、入学おめでとう。
そしてあそこで正座させられて反省中の奴が、しょっぱなから馬鹿やらかして怒られた部長の佐々木だ。
はっきり言おう、お前たちはこんな奴になるんじゃないぞ！
では部長、一言頼む。」

「冤罪だ～～～～！！」