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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第149話 佐々木のいたずら

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(Side : 堂本一弘)

「堂本様、私立桜泉学園中等部御入学、およろこび申し上げます。」

「うん、まぁ当然の話だし、お慶びとか言われてもね。その言葉だけは受け取っておくよ。
それはそうと、お前らも受かったらしいじゃないか。
仕方がないから面倒を見させてやるけど、使えない様ならすぐに別の奴に替えるから。
あんまり調子に乗らない事だね。」

「「「はい、ありがとうございます。」」」

私立桜泉学園中等部ね~。ま、どんなところか知らないけど、俺の為に踊ってくれるならどうでもいいかな?
女なんて掃いて捨てるほどいるんだし、こいつらより優秀なのがいたら交換していけばいいかな。


(side : 木島龍一)

「おい田中く~ん、な~にとろとろやってる訳?もしかしたら俺の事嘗めてるとか?そうならそうと言ってくれないかな~。ん?その辺どうなの?」

「そ、そんな事ないよ、木島君を嘗めるだなんてあり得ないよ、本当待たせてごめんなさい。」

「分かってくれたならいいんだよ、分かってくれたなら。そんなにびくびくするなよ~、僕たち友達じゃないか~。ん?その辺どうなの?」

「ぞ、そうだね。と、友達だよね。」

「そ、友達だよね。だったら友達として後の事は任せても良いかな?なんて言っても友達だし、信頼してるよ♪」

「わ、分かったよ。後は任せてよ。」

「ん、吉野さん。悪いんだけど田中くんのフォローに回ってくれる?」

「わ、分かりました。木島君。」

「♪」

男も女も関係ない。全ては俺の為に存在を許されてるだけ。
喜べよ、俺が使ってやってるんだからね。
あはははは、楽しいな~。
私立桜泉学園か~。俺を楽しませてくれるかな~。


(side : 新入生女子)

やったわ。ついにやってやったわ。
幼い頃から夢見て来たイケメンの巣窟、私立桜泉学園!
私本当に頑張って来たんだもん、お友達と遊ぶ事も、ましてやテレビやゲームなんかも。私の人生全てを賭けて来た私立中学校受験、その最終目標、私立桜泉学園中等部の入学にたどり着いた私。貴女は本当にえらい!自分で褒めてあげる♪
それでこれが入学案内か~。明けるのが勿体無い位だよ~。
パンフレットでしょ~、これってイケメン写真集と代わらないよね~♪
必要事項案内でしょ~、それでこれが、ん?
何これ?
"新入生の皆さまへ
この度、我が校中等部在籍のアーティスト"hiroshi"の写真集の販売が決定致しました。新入生の皆さまにおかれましてはその入学を記念し、"hiroshi"写真集先行予約販売を行う事と成りましたのでお知らせ致します。
なお、"hiroshi"について余りご存知でない方のために、所属事務所スタジオCherryより会員専用サイトでの特別動画が配信されておりますので、詳しくはそちらを御覧ください。"
それでこれがアプリのQRコードね。
新入学生は皆会員専用サイトにアクセス出来るんだ、これも桜泉学園特典って事かな?
あ、動画が幾つか上がってる。

"女子たちのがんばりを称えて~
フレーッ、フレーッ、女子、それー"
"フレッ、、フレッ、女子、フレッ、フレッ、女子ー"
えっ、何これ?
男子だよね、女子を応援している?
私こんな事する男子なんて知らないんだけど?
って言うか男子って、女子に言葉を掛けてくれたりするものなの?

"僕は知っているよ
君が頑張っていたと言うことを
僕は知っているよ
君がずっとずっと努力していたと言うことを"
そうなの、私凄く頑張ったの。亜麻色の髪をした王子様、貴方は分かってくれるの?

"私立桜泉学園で待ってる"

キャー、王子~、私の王子様~!!

"桜咲く 校庭の 片隅で
君と~ 笑い 会えたなら~♪"


今宵、一人のファン信者が誕生した。
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