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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー

第94話 夏だ、海だ、合宿だ!

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”眩し~い 太陽の下~で

君と二人で遊んだ~

この夏のうーみを 忘れは しないさ

君~の 眩し素~肌に

僕はくらくらしちゃうよ

思い出 だ~けには しないさ~”

ラジオから聞こえる軽快なリズム
快適なドライブ、全開の窓から入る涼しい海風
眼下に広がる煌めく水面
打ち寄せる波が
反り立つ雲が
眩しい太陽が

親友友よ、俺はやったぞ!
これぞ青春、夏合宿だー!!

「佐々木、さっきからうるさい!!バスの中で騒ぐな、静かにしろ!!」

う、木村君に怒られてしまった。
現在わたくし、観光バスで移動中。
何と鬼ごっこ同好会、お泊り合宿でございます。(拍手)
しかも映像研究部と合同、男女比1:1。
いい、この感じいい。前世の修学旅行みたい、凄い懐かしい。
同好会メンバーも女子の圧力少な目だからすごく生き生きしてるし。
なお、今回参加された女子メンバーの方々は、洩れなく西城講師専門家による「引き籠り男性との正しい接し方~夏のビーチ篇~」を受講していただいております。
無論西城先生もご同乗されており、女子の動向には目を光らせていただいております。
西山琢磨君、さっきからみっちゃんと楽しそうにトランプやってるよ。
君、絶対ロックオンされてるから、なんか有ったら言うんだよ。(合掌)

それにしても最近よく聞くようになったよな、”hiroshi様”の曲。
音楽配信サイトの週間ダウンロード数第一位を三週間連続って、どこのトップアイドル?
最初は「君と二人で」がドンって来たんだけど、今は「Summer Beach」の方が上みたい。
やっぱり季節は夏だしね、チュー〇先生の教えは間違ってなかったっす。
たまに桜泉学園の吉川さんから相談の連絡が来るけど基本ノータッチ。
第二弾?知った事か!こちとら合宿準備で忙しかったんじゃ!!

「はい皆さん、こちらが本日からお世話になる海の宿”潮風亭”です。宿の方にきちんとご挨拶をして、ご迷惑をおかけしないようにね。」

「「「は~~~~い。」」」

う~~ん、バス旅最高。
バスを降りると何で両手上げて背伸びしちゃうんだろ?
この歳ですでに身体が硬い?そんな馬鹿な。
毎日ストレッチした方がいいかもしれない。

「「「いらっしゃいませ。」」」

「本日は当旅館”海の宿 潮風亭”へお越しいただきまして、ありがとうございます。
当旅館の女将を務めさせていただいております、磯野かおりと申します。
皆さま長旅でお疲れでしょう、お部屋へご案内いたしますので、ゆっくりとお寛ぎ下さい。」

「「「よろしくおねがいします。」」」

女将さんだよ、仲居さんだよ。着物だよ、着物。
今世で初めて見た。
え?滝行の時に着てただろって?
あれを着物と呼んではいけない。
第一着飾ってないじゃないか、なにも見なかった、いいね。

「おお、部屋から砂浜見えるじゃん。オーシャンビュー、サイコーのロケーションじゃん。」
我歓喜、大興奮!!

「落ち着け佐々木、お前海なら毎年行ってるだろうが、興奮しすぎだ。」

「あぁ、そうだよね~。去年は漁船クルーザーに乗って無人島プライベートビーチに行ったもんね。こんな程度で騒いじゃだめだよね。日焼けと熱中症の恐怖夏の太陽を独占台風襲来大自然との戯れ、これで文句言ったら罰が当たるよね。」

「おい、佐々木落ち着け、ほら外を見ろ、煌めく太陽と白い砂浜がお前を待ってるぞ。だから落ち着け、死んだ魚の目になって来たぞ、思い出して顔色悪くなってるぞ。謝るから、戻ってこーい!!」
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