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第二章 中二病には罹りません ー中学校ー
第73話 まずは一手
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セピア色の映像。
学校の校庭だろうか。
子どもの姿が見える。
"幼い頃、彼等はただ走り回るだけだった"
「待ってよ~。」
「ほ~ら、こっちこっち。早く来いよ!」
仲良さそうに駆ける子どもたち。
大きな子が小さい子を笑顔で誘う。
"彼等は次第に連携し、作戦をたて、より強くなった"
場面は代わり、子どもたちが集団で狩りをする姿が映し出される。
「「囲め~!!奴を逃がすなー!!」」
「ははははっ、どうした、どうした!そんな走りでこの俺を捕まえられると思ってか!」
少年は大勢の子どもたちに囲まれるも、それを華麗にかわし颯爽と走り抜ける
"そして今"
画面がカラーに代わる。
ヘッドカメラだろうか。
走り抜ける者の目線、躍動感ある映像、ドラムの効いた音楽。
鋭いカット割で、次々と代わる場面。
"彼等は青年になった"
下から、横から、飛び、跳ね、走り回る青年たち。
音楽が最高潮にたっする。
"男子鬼ごっこ同好会、始動!!"
バーーン
__________
「良いじゃないですか、最高ですよ。これで行きましょう。」
放課後、映像研究会の先輩からデモ映像が出来たとの連絡で、代表してわたくし佐々木が確認しに来たところです。
想像以上の良い出来に、大興奮であります。
「それじゃ、この流れで本番の動画も編集しておくわ。出来次第ヨウツーベに上げて良いのかしら?」
「あ、一度佐藤先生に確認してもらってからでいいですか。その後でアップをお願いします。」
「了解~。じゃあ先ずはこれ見せてOK出たら上げちゃうね♪」
この先輩、なかなか仕事が早い。しかし大事になって来たな。
俺はやや疲れた顔で、ここしばらくの流れを思い出した。
鬼ごっこ同好会の設立は思いのほか順調だった。
生徒会での同好会設立申請は石川生徒会長の尽力により問題なく行う事が出来た。(談合)
顧問は担任の佐藤先生にお願いし無事快諾。(口先三寸)
部員も元桜町小学校出身者で何とかなった。(予定調和)
活動場所に関しては、現在空いているサッカーグラウンドを使うことで許可が下りた。
サッカー部があったんじゃないのかって?あぁ、あの俺様の巣窟。
あいつら最近フットサルに嵌ってるんだと。何でもボールがよく回ってくるからって、子どもか?
何年か前にオフェンスとディフェンスが大喧嘩をして、それならって事でフットサルになったらしい。
今では学校のグラウンドはほとんど使わず街のフットサル場(照明完備)で活動中。
中学生のフットサル大会もかなり盛んになってる事もあり、もうフットサル部でいいんじゃないかとも思うんだけど、”伝統のサッカー部”って響きは捨てがたいらしい。
卒業された先輩方もうるさいらしいから仕方がないのかな?
そこでサッカー部が使わなくなった各備品が体育倉庫にしまってあると言うので、カラーコーンやらゼッケンやらを生徒会と部活顧問の許可の元、我が同好会で使用する事となったわけです。(ニヤリ)
ちゃんとサッカー部にもお伺いは立てたよ。超下手に出て揉み手をしながらお願いしたら、どや顔で俺を見下しながら許可下さいました。
えぇ、もちろん承諾書にはちゃんとサインもいただきましたとも。何事も言った言わないは争いの元と言いますから。(満面の笑み)
そんで問題は同好会顧問をお願いしに行ったときに吐いたこのセリフ。
”不登校生徒の件で実績のある解決案がございまして。”
面倒くせ~。
でも言っちゃったしな~、やらないと駄目か~。
学校の校庭だろうか。
子どもの姿が見える。
"幼い頃、彼等はただ走り回るだけだった"
「待ってよ~。」
「ほ~ら、こっちこっち。早く来いよ!」
仲良さそうに駆ける子どもたち。
大きな子が小さい子を笑顔で誘う。
"彼等は次第に連携し、作戦をたて、より強くなった"
場面は代わり、子どもたちが集団で狩りをする姿が映し出される。
「「囲め~!!奴を逃がすなー!!」」
「ははははっ、どうした、どうした!そんな走りでこの俺を捕まえられると思ってか!」
少年は大勢の子どもたちに囲まれるも、それを華麗にかわし颯爽と走り抜ける
"そして今"
画面がカラーに代わる。
ヘッドカメラだろうか。
走り抜ける者の目線、躍動感ある映像、ドラムの効いた音楽。
鋭いカット割で、次々と代わる場面。
"彼等は青年になった"
下から、横から、飛び、跳ね、走り回る青年たち。
音楽が最高潮にたっする。
"男子鬼ごっこ同好会、始動!!"
バーーン
__________
「良いじゃないですか、最高ですよ。これで行きましょう。」
放課後、映像研究会の先輩からデモ映像が出来たとの連絡で、代表してわたくし佐々木が確認しに来たところです。
想像以上の良い出来に、大興奮であります。
「それじゃ、この流れで本番の動画も編集しておくわ。出来次第ヨウツーベに上げて良いのかしら?」
「あ、一度佐藤先生に確認してもらってからでいいですか。その後でアップをお願いします。」
「了解~。じゃあ先ずはこれ見せてOK出たら上げちゃうね♪」
この先輩、なかなか仕事が早い。しかし大事になって来たな。
俺はやや疲れた顔で、ここしばらくの流れを思い出した。
鬼ごっこ同好会の設立は思いのほか順調だった。
生徒会での同好会設立申請は石川生徒会長の尽力により問題なく行う事が出来た。(談合)
顧問は担任の佐藤先生にお願いし無事快諾。(口先三寸)
部員も元桜町小学校出身者で何とかなった。(予定調和)
活動場所に関しては、現在空いているサッカーグラウンドを使うことで許可が下りた。
サッカー部があったんじゃないのかって?あぁ、あの俺様の巣窟。
あいつら最近フットサルに嵌ってるんだと。何でもボールがよく回ってくるからって、子どもか?
何年か前にオフェンスとディフェンスが大喧嘩をして、それならって事でフットサルになったらしい。
今では学校のグラウンドはほとんど使わず街のフットサル場(照明完備)で活動中。
中学生のフットサル大会もかなり盛んになってる事もあり、もうフットサル部でいいんじゃないかとも思うんだけど、”伝統のサッカー部”って響きは捨てがたいらしい。
卒業された先輩方もうるさいらしいから仕方がないのかな?
そこでサッカー部が使わなくなった各備品が体育倉庫にしまってあると言うので、カラーコーンやらゼッケンやらを生徒会と部活顧問の許可の元、我が同好会で使用する事となったわけです。(ニヤリ)
ちゃんとサッカー部にもお伺いは立てたよ。超下手に出て揉み手をしながらお願いしたら、どや顔で俺を見下しながら許可下さいました。
えぇ、もちろん承諾書にはちゃんとサインもいただきましたとも。何事も言った言わないは争いの元と言いますから。(満面の笑み)
そんで問題は同好会顧問をお願いしに行ったときに吐いたこのセリフ。
”不登校生徒の件で実績のある解決案がございまして。”
面倒くせ~。
でも言っちゃったしな~、やらないと駄目か~。
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