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第一章 男女比世界へようこそ

第52話 木村君ちに行ってきました (4)

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「おはよう…。」
元気に朝のご挨拶、って眠い…。
あ~、凄いだるい。

お、ソコに居おられるは逃亡者ども。何だその"俺たちの判断は間違ってはいなかった。昨日の自分、good job!"って顔は。
まぁ、概ねその通り何だけどね、反論の余地も無いから責められないんだけどね。

どうだったかって?
君たちの想像の三倍キツかったと言っておこう。
ラスボスはなんと言っても木村君のお母さん。敬意を込めて"英雄ちゃんママ"とお呼びしよう。
まずは自宅から西城さんにドナドナされて、木村宅魔王城(タワマン)に到着。開口一番、英雄ちゃんママラスボスのお出迎え。
リビングにご案内からのお茶会(負けイベント)。
ワイ、聞き疲れ(HPレッド)からのソファーにダイブ(ブラックアウト)。
気が付けば夜、夕食お呼ばれイベントにて木村姉二名追加、後方支援(マミーからの帰還命令)はメイドにより封鎖。
ワイ、孤立無援。

何ドン引きしてんの。君たちの尊い犠牲よ、奢りの豚たまもんじゃ、揚げ玉とベビースター追加ね。

昨日は本当にキツかった。あの後夕食をお呼ばれしたんだけど、英雄ちゃんママ・月子お姉さんに続いて長女陽子さんが登場、三人して英雄ちゃん自慢の嵐。
しかも英雄ちゃんフィルターが掛かっているからか、やたらこっちの好感度高いし。
無下にもできず、結果無限地獄…。
本当何なん彼処の人達、全員"英雄ちゃん"好き過ぎだろ。(西城さん込み)

「おはよう。
昨日は本当に楽しかった、礼を言う。」

お、噂をすれば木村君。こっちこそご馳走になっちゃって、迷惑掛けてなかった?遠慮しないで言ってね。
はい、ソコ、"よそ様の家で寝こけるなんてあり得無い"なんて言わない。クリティカルヒットだから、本人大変気にしてます。

「いや、迷惑なんて無い、母さんも凄く喜んでいたぞ。
ただ月子姉さんが…。
"今度はいつ来る?"としつこくてな。」

あ~、月子さんか~。(遠い目)

君たちも、かわいそうなものを見るような目でこっちを見ない。ご冥福を祈らない。
肩をポンポン叩くな~!!


(side: 木村月子)

「どうしたのよツッキー、朝から偉くご機嫌何だけど。」

「…ん。昨日良い事があった。」

「うゎ、マジ?何考えてるのか分かりにくいあんたが、あからさまにご機嫌だから、クラス中騒然としてるんだけど。一体何があったの?」

「英雄君がお友達連れてきた。」

「えっ?
英雄君ってあんたの所の"俺様"な弟じゃない、友達なんていたんだ。」

「む、英雄君は良い子。友達いるのは当然。」(威張り顔)

「はいはい、あんたの"弟大好き"は分かったから。弟君の友達って事は、当然男の子よね?
それでイケメン?あんた上機嫌だし相当格好良かったとか?」

「ん?のっぺり顔。」

「は?あんたの弟、性格は別にしてイケメンじゃん。
その友達がのっぺりって、弟のプライドが許さないんじゃないの?
もしかしなくても下僕かなんか?」

「む、英雄君の性格は悪くない。
むしろ貴公子。謝罪の上、訂正を要求。」

「はいはい、ごめんなさい。
でもその友達がのっぺりって、無いわ~。」

「ん、ハニワ見たい。かわいい。(お花)」※1

「お、おう。
あんたの趣味って解らないわ。」
(  ̄  ̄ ; )



___________

※1 文化遺産オンライン 「埴輪 男子農夫像」参照
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